~第4章 繋がりが示すもの~ 59~62
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
一言:また一つ彼は大切な者を失う。答えは間違っていても時を信じて歩き続けることを彼は決心する。彼女も大きなものを捨てる覚悟を決めた。
59 『理想郷』 真央 ユートピア
私たちは無事にユートピアに来ることができたようだ。初めてみるユートピアだが名前とは程遠い風景だった。これが理想郷には見えない。
「崇。こないな。」
達也が私に話しかけてくる。心配そうな表情は私も心配になってしまう。
「大丈夫よ。」
自分に言い聞かせる。
私は見てしまった。あの世界が崩壊してしまったことに。だからより一層、最後にワープをする予定だった崇が心配になってしまう。不安が不安を呼んでしまう。
「かなり変わったな。ここも、」
ミサがつぶやいた。
「ここは、花にあふれる綺麗な町だったんだよ。世界崩壊がこっちにまで及んできているのかもしれないね。」
「花・・・かぁ。」
私は少し花が怖くなっていたのかもしれない。花言葉で始まった四色戦争や催眠状態で行われた反政府戦争。記憶にも花言葉が左右している。そう思うと花が恐ろしく思えてくるのだ。昔は大好きだったのにな。
― ボンッ! ―
誰かがワープしてくる音が聞こえる。
「崇!」
誰かの声に私は反応して音の方向を見てみると崇が悲しそうにたっていた。理由はどことなくわかっている。隣に結姫がいないということは結姫が宝を完成させてしまったのだろうか?太陽の扇を完成させるには自殺が必要。最後の犠牲者には結姫自身がなってしまったようだ。
こっちの世界では幼いころから仲がよかった。結姫がメイリス(紫ノ第一王妃)を降りたときからどこか歯車が狂ってしまったのか?でも、この世界は偽り。このゲームの製作者が私たちの人生を狂わせた。歯車を狂わせた。
ここから先、私たちの力でできることはあるのだろうか?
崇が大きく息を吸って何かを言うようだ。
「緑ノ国の真の第一王女ホープ・ネイミはルナってことにしておいてね。」
私は崇が言おうとしていた事に気づき先に崇に伝えた。
崇は少し戸惑ったようなそぶりを見せたがすぐに
「各王は各自で責任を持って全員を守るようにしてくれ!赤、黄は大変だろうががんばってくれ、では今から石版のところへ向かう。」
“守る”こんな傲慢な言葉があるだろうか。一国の王女として言わせてもらえば“守る”ではなく“生きる”にしてほしかった。でも、私にそんな権力はないか。私に対して嘲笑してしまう。
隣にいる達也は珍しいものを見るかのような表情だ。
それにしても、どこまで進むのだろうか。かなり長い距離を進んでいる。それ以前に、崇は道筋を理解しているのだろうか。目印があるわけでもなく、地図を見ているわけでもない本当につくのか?少し不安になってくる。
日が暮れてきた。時折休憩を挟んで5時間くらいずっと歩いている。
「そろそろ、休もう、各国ごとに場所と方法は任せる。」
崇の声が響き、国ごとに集まり始めた。
「テントは2個あるから、男女別でいいよね?」
何も知らずにリーダー気取りのルナは私たちを仕切る。
反論がなかったため、私はそれに従った。
明日以降も何があるかわからない。数少ないわかること。ひとつはもうあの美しい偽りの世界には戻れないということ、もうひとつは現実世界に変える日が近づいているということ。
60 『約束』 崇 ユートピア
歩き始めて2日目になった。俺が歩いている道が正しいのか、自分でも心配になってくる。でも、俺を導いてくれる誰かはもういない。だから自分の足で自分の感覚で進むしかない。
あのときの、メイリスの結姫の言葉が今も心に突き刺さる。
「私はこの世界では存在しないのよ。だって、自殺しているでしょう。宝で。だから、もう一度私は宝によって命を落とす。私が死んで始まったこの世界を私の真の死によって滅んでしまう。悲しいけれど、現実の事実よりもこっちの事実の方を優先するしかないの。」
「そ、そんな!ほかに方法は?」
焦っている俺に、気高く落ち着いた結姫はメイリスの姿をしている。
「方法はあるけれど、これが最善策。生き残りのほうが大変だって知ってるけれど、お願い。最後のわがまま聞いてくれるよね?」
幼少時代にクレアに宛てた言葉に似ている。そうだ、俺が結姫を殺めてしまったんだ。俺が原因で歯車が狂ってしまったんだ。そうか、そうだな。
「この先、どうしたらいいんだ?最高王を失った俺らはどうすれば?」
メイリスはやさしく微笑み口を開く
「私は最高王ではないのよ。あのときにそれを破棄したからね。だから、本当の王があなたを導いてくれる。」
意味はまったくわからなかった。
「さぁ、あなたも彼女と同じ場所から逃げなさい。私はあなたを見送るとともに…。」
この先は言わなかったが、意味は苦しいほどわかった。これが彼女の意思ならば俺は逆らうわけにはいけない。悩んだ末に決めたことだろう。だから・・・。
涙を拭い俺は彼女が最後に使用したと思われるワープポイントでユートピアへ向かった。
『今なら君の言っていた意味がわかるよ。メイリス。』
俺は心の中で彼女に語りかける。もしあの時に俺が引き止めたらどうなっただろうか?後悔も少しある。でも、引き止めても足を止めずに自分の道を彼女は歩んだだろう。ならば、最後に笑顔で分かれられたからこの結末でよかったのかもしれない
この世界に来ていろいろなことが起きている。差し伸べた手を振り払い泣いたことも、誰かが手を差し伸べてくれることを願ったことも今では思い出になりつつある。
いろいろな『ここ』での記憶が走馬灯のように蘇る。ここでの思い出。きっと現実に帰ったら忘れてしまうのだろう。積み重なる記憶が消えてしまうのは惜しいが、この記憶があったら俺は何も進歩しないだろう。短い時だったが共に生きた彼らを忘れてしまう。旅立っていった彼らをどれほどの時が経っても忘れはしないと決意したが、おそらく忘れてしまう。
「崇・・・崇!!!」
ミサの大声でやっと我に返る。
「えっ!あっ。すまない、少し考え事を・・・。」
「それは表情でわかった。」
「で、用件は?」
ミサに考えていたことを悟られていないか心配になったが、バレても問題はない。
「何か見えてきたよ光っている塔のようなものが」
ミサの言葉でようやく俺はその存在に気づいた。俺も始めてみるものでよくわからないがきっとあれで間違いないだろう。
「おそらくあれだ!ゴールももう少しだ。」
光を放つ塔を見た瞬間、先ほどまで悩んでいたものの回答が見つかった。繰り返し訪れる日々も通り過ぎるだけ、胸に思い出を抱きしめて進めばそれでいい。ただ、それだけだ。過ぎ去った日よりも先のことを。
気づくと俺たちは走り出していた。
61 『虚像のエデン』 崇 ユートピア光の塔前
ついにたどり着いた最終地点。偽りの世界から旅立つときがやってくる。そう思うとワクワクした気持ちと同時に悲しい気持ちもあふれてくる。
「まず、ここに宝をおこう。」
石の台に宝の紋章のようなものがあったので俺はそこに宝を置くよう指示した。真央は上手にルナを誤魔化し真央の手で宝を置いた。
「王はいったん集まってくれ。」
宝の合言葉について話すために王を集めた。真央が少し心配だが、彼女ならばきっと上手に聞きだすことができるだろう。
「宝を完全体にするには合言葉が必要だ。合言葉は、何とか掴むことができた。」
「へぇ、まだ合成できるんだ。」
メイが興味を示している。
「で?合言葉は?」
翔大も俺をあせらせる。でも、翔大は宝の合体ではなく別のものを待ち望んでいるようだ。
「合言葉は・・・。」
俺の言った合言葉に全員が首を傾げたが理由を言うと納得の表情を見せた。
「じゃあ、いくぞ。」
俺の掛け声とともに最後の道が開かれる。王以外の人たちはゴクリと息を呑む。きっと、いろいろな感情が脳裏に浮かんでいるのだろう。個人ごとに表情がまったく異なる。不安な表情、安心した表情、反対に憤怒の表情を浮かべる人がいる。
「真実は正義の希望と後悔の歌」
やっと見つけ出した真の答えとともに目の前の宝は光を放って変化を始める。
ようやく光が落ち着いてきた。しかし、目の前に映る光景は期待したものとは違った。
「なぜ、剣は合体しないんだ?」
翔大の声が響く。
俺は力が抜け、その場に倒れこむように膝をついた。
「間違っていたのか。それとも・・・?」
「王が全員いない。紫ノ王がいない。」
ナミの冷え切った声で俺は顔を上げる。
ようやくわかったよ。結姫。君の言っていることは難しすぎる。こんな遠回りに言わなくてもいいのではないか?でも、彼女が帰還するまでは時間が必要。そうか、そうだな。わかったよ、彼女はきっと。
「大丈夫だ。どうやら、まだ時は来ていないようだ。待とう。時の流れがすべては込んでくれるから、すべてが偽りの世界から抜け出すことができるから。」
俺は声を張り上げる。顔には自然と笑みがこぼれる。
62 『繋がり』 真央 ユートピア
宝、涙の拳銃と太陽の扇が合体してよくわからない石に変わってしまった。しかし、それは私たちにとって好都合だったようだ。ユートピアの植物や建物、活気や光が再生した。植物はまた鮮やかな花をつけ、フェアリーが行きかう町へと戻った。
私たちは真のゴールはまだ開くことができないと知り、ユートピアから一度離れ、元の世界に戻ることにした。でも、もう少しここを見てみたいという意見もあり、少しユートピアを探検している。
本当に花がたくさんありきれいだ。場所と花言葉がちゃんとつり合っていて、コロッセオにはヤシ(勝利)学校にはケイトウ(個性)墓場にはスズラン(幸福の再来)戦争の遺跡にはオリーブ(平和)など、現実の世界でも真似したくなる。
でも、もうこの世界はおしまい。花に溢れているこっちの世界を現実世界もまねてほしいと思う。増えていくのは、花ではなく兵器。きっと私の本当の命も兵器によって滅びるのだろう。進化したのか、退化したのか、技術の発展こそが豊かだと思い違いした大人たちが悪いのだが、地球からツケが帰ってくるのは私たちだ。
・・・あれ?どうして私。現実世界の記憶があるんだろ・・・。
そうか、やっと分かったよ。記憶の復活に何も意識する必要は無いんだ。
「真央~!そろそろ私たちも行こう。」
ルナの声が聞こえる。ルナ・・・?そうか、美月“月”でルナか。
「うん!今いく。」
過去を得るとなんだか気分が晴れる。それはきっと、私にとって今までの記憶がとても楽しかったからだろう。
何かに吹っ切れた気がする。
私は会議所に来ている。あの時、崩壊したはずなのに、何も無かったかのようだ。
「崇、決めたよ私。」
私は会議所に崇を呼び出していた。彼に大切なことを伝えるために。今の私に出来る最大限のこと。それは、容易なことだった。
覚悟を決めるのに、少し時間はかかったけれど、自らの左胸にそっと手を当て深く考えると答えはすぐに見つかった。
自分の気持ちに素直にならないとね。そう、現実世界の自分の公約。現実世界の私でも同じ行動に出るだろうか?それは分からない。
「崇、私ね・・・。」
どうしても言葉が詰まってしまう。自分の心の中でだけとどめて置けばいいのかもしれない。でも、行動しなければ誰にも伝わらない。不器用な自分だからこそ。
「私、ずっと思っていたんだけど。」
言わなきゃ、伝えなきゃ。
「私・・・王女やめる。」
言い切った!私の心の中で歓喜の音が聞こえる。でも、少し悲しかった。大きな地位を失うのはすごく辛い。現実の世界と何も変わらない。
「はぁぁぁぁぁぁぁ。そういうことか。」
崇は、悲しそうな、悔しそうな良く分からない表情をした。
「わかったよ。真央はネイミを降りると言うことだな。それならば、自動的に王はルナになる。と、言うことか。」
目の前の“レンア”が微笑む。
そう、これが私に出来る最大限のこと。
ご覧頂ありがとうございました。
続きは4月14日9時を予定しています。
そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。
今後もよろしくお願いします。
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