~第4章 繋がりが示すもの~ 56~58
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
一言:彼女の死とともに幕を閉じた平和戦争。彼女は本当に死んだのだろうか?ようやく日常を取り戻したが、彼らはまたあの美しい理想郷へ明日を探しに出かける。
第四章 繋がりが示すもの
56 『闇』 崇 青ノ国
クレアの死と共に政府側にいた全員が自我と記憶を取り戻した。
夏も終わりに近づいてきている。生活は四色戦争の前のようになっている。各自の国のアジトに戻り以前の生活を取り戻した。
しかし、あの世界に帰るために各自で最後の合言葉を考えるようになった。それでも、少ない資料で合言葉を探すのは大変だ。
「崇。ちょっといい?」
ミサが俺を呼び出した。
「あぁ、大丈夫だ。」
ミサは急に深刻な表情になった。
「太陽の扇が盗まれた・・・。唯一完成していない宝が盗まれた。」
ミサの言葉に俺は動揺してしまう。
「ぬ、盗まれた?」
「えぇ。赤から連絡が入って。」
この状況で宝が盗まれるとは想定外だった。一体どうすればいいのだろうか、未来への不安が襲ってくる。
「一応、全ての国で宝を探すように頼んでみよう。」
「わかった、私は緑に行くから崇は黄をお願い。」
ミサは俺にそれだけ言うと部屋を出た。
俺はワープポイントから黄ノ国へ向かった。
黄ノ国ではなんだか楽しそうな会話が聞こえてきた。健太がいなくて寂しいだろうに。黄ノ国は引きずらないタイプだ。うらやましい。
「あれ?崇どうしたの?」
メイが俺に気づいて尋ねてきた。
「ちょっと、話さなければいけないことがあってきた。全員ここに集まってるか?」
「うん。」
全員がいるようだったので俺は深呼吸をして口を開いた。
「落ち着いて聞けよ。赤ノ国で保管してあった宝ので、太陽の扇が盗まれた。」
数秒の沈黙の後、杏が口を開く。
「やっぱりね~。赤ノ国だもん!仕方ないでよ。」
「赤ノ国なら絶対にやると思ってた。」
驚いたことに、宝が盗まれることを予想していたようだ。全員が“やっぱり”“ほらね”といったような言葉を口にする。
「え・・・。お前ら、気づいてたのか?」
「絶対にやらかすと思ってた。」
ここの国の考えはやっぱり理解できないし理解したくない。心からそう思った。
「まぁ、でも宝を探すのは協力するよ。」
メイの温かい言葉にホッとした。
「ありがとう。」
俺は国へ戻った。
俺がポイントから出るとすぐにミサも帰ってきた。
「ミサ、どうだった?」
「こっちはもう、大変だったよ。急に暴れだすし、キレるし、崩壊寸前。なんとか協力をあおることは出来たけど、疲れた・・・。そっちは?」
緑ノ国はハプニングが起こるとすぐに暴走してしまう。
「こっちもすごかったよ。みんな“やっぱり”の連呼。でも、自分から協力するって言ってくれたよ。」
「同じ人間でもかなり違うわね。」
ミサはため息をつく。俺は苦笑いしてしまう。
「あっ!崇、ミサ、探したよ~。どこに行ってたの?」
ナミがこちらに駆けてきた。
「私は緑ノ国へね。崇は黄ノ国へ。」
「あぁ、宝のことか。そういえばそんな事いっていたね。」
ナミはニコッと笑う。でも、「あっ」とすぐに表情を変えた。
「結姫見なかった?」
ナミは首をかしげて俺らに尋ねる。
「いや、俺は。」
「私も見てない。そういえば最近姿を現さないわね。」
結姫が真のメイリスということは極秘になっている。きっと重要なことを調査しているのだろう。
「まぁ、結姫なら心配しなくても、そのうち帰ってくるよ。」
「そうね。」
ナミもあっさりと頷く。
「明日からまた面倒よ。宝を探して、謎を解いて、良く分からない本物と呼ばれる世界に帰る。」
ミサが微笑む。
「そうねっ!早く岡野中学校に帰りたいなぁ。」
「え・・・?今、なんていった?」
「岡野中。2年C組、青木奈美に戻りたいって・・・。」
58『積み重なる欠片』 崇 青ノ国
たった今、新事実が発覚した。ナミは自分のことを覚えている。なぜ覚えているのか。それだけが分からない。かなり前から覚えている様子。自分がこっちの世界で何者だったのかは覚えているのだろうか。しかし、何も分からないミサの前で話すわけにはいけない。
「ミサ、悪いちょっと席をはずしてくれないか。」
「えっ?あぁ、うん。」
ミサは俺の考えていることに気づいたのだろうか。すぐに別室へと移動してくれた。
「ナミ。いつからその記憶を持っている?」
怒り気味の俺の声にナミはまったく動じず返事を返す。
「いつからだったかなぁ・・・。確か、平和戦争あたり?いや、もっと最近かなぁ。」
曖昧な回答に呆れてしまう。
「全部覚えているよ。私が学年委員長だったことも、紅恋亜の数少ない友人だったことも、成績学年1位だったことも、体力測定最下位だったことも、達也と付き合っていた事もね。面白いものだよね。現実世界でも恋人、こっちでも恋人。向こうの世界とこっちの世界で何かが通じ合っているんだよ。」
先ほどの回答に反して実に堂々とした物言いだった。
「向こうの世界とこっちの世界は通じている・・・?」
自分の呟いたことに驚く。そうだ、現実の記憶がこっちで通じ合えるならば少しヒントを得ることが出来るだろう。こちらの偽りの幼少時代の記憶もヒントになるのだろうか?
「なぁ。小さいころのこっちの記憶で青ノ国の次期王宮医師だったことは?」
「はぁ?なにそれ。」
俺が言い終える前にナミは首をかしげた。
なぜ、こっちの幼少時代の記憶は無いんだ?まぁ、でもそんな事はどうでもいいか。
「ナミ、お願いだから今後は重要なことを隠さないでくれ。・・・他に何か知ってるだろう?」
ナミは少し考えるような素振りを見せたがすぐに口を開いた。
「結姫が、“フェアリーキングダムには何かヒントがあるかもしれない。私はそれを探しに行ってくる。もしかしたら亡国の姫君にお会いできるかもしれない”って言ったな。出かける前にね。」
亡国の姫君?亡国紫ノ国の王妃は結姫のはず。なぜそんな事を言うのだろうか。まったく理解できなかった。
「宝を持ち出したのは結姫かもしれないな。」
俺が呟くとナミは少し首をかしげた。
「王族内の話だ。」
「あぁ、そうでしたわねレンア様。」
どうして女子は男子が困る顔を見て笑うのだろうか。
「でも、黄ノ国は王がいなくなって大変でしょうね。」
ナミはシュンと肩を落とした
「確かにそうかもしれないな。でも、あの国ならば乗り越えられるよ。」
俺の言葉はナミにどう届いたかはわからない。
「そうだ、それともうひとつ聞かないといけないことがあった。」
そう、何よりも大切なこと。彼女に解かれてしまった魔法のなぞ。
「あのときなぜ、俺の正体に気づいた?」
最も気になっていた謎。それを今とくことができると思うと少しわくわくする。
「どういう意味?」
想定外のナミの回答にため息が出る。
「この私が、崇だと気づいたのはいつか?そうたずねているんだよ。」
俺はレンアになってナミに詰め寄る。
「近いです。レンア様。」
え・・・?
「冗談よ。崇。」
冗談には聞こえなかった。女はなぜこんな重要なときに冗談を言うのだろうか。本当に性別の差は理解できない。
「思い出したのは、自分の言葉かな。焦ったよ自分の言葉に。」
面白い回答が帰ってきた。
「そのときだよ。すべての記憶が戻ってきたのも、自分自身の立場に気づいたのも。」
「ナミ?」
変なことを話し出すナミに少しながら不信感を抱いてしまう。
「気にしないで。」
気にするなといわれても・・・。普段は明るくどこか抜けているイメージからはほど遠い鋭く尖った言葉が突き刺さる。
― コンコン ―
ノックの音。同時にナミは立ち上がり部屋を出た。入れ違いに入ってきたのは結姫だった。
結姫は誰もいないのを確認すると微笑み口を開く。
「すべてが解決する。わかったよ崇。このゲームを終わらせよう!」
明るく振舞う彼女の声は少し震えている。
58 『明日』 崇 青ノ国
明るい報告なのになぜ彼女は作り笑顔なんだ。まったく理解できぬまま結姫は話を始める。
「ある少女にフェアリーキングダムへ全員を連れてくることを命じられました。何もかもが壊れた庭で何もない荒地と化したユートピアが物語っています。この世界もそろそろ朽ち果てる。急いでほしいと頼まれた。」
ある少女。いったい誰だ?でも、そんなことを気にしている暇などはない。
「全員連れてユートピアに行けばいいんだな。入り口は?」
「ワープでいける。宝をすべて持って来いって。」
「でも、宝は1つ盗まれている。」
「盗まれてはいない私が扇を所持している。」
俺の疑問にすべてに応答する結姫。さすがメイリス。
「早くゲームを終わらせるために少女はすべてを動かしている。気づかなかった?青ノ国が王レンアは崇だったという真実に驚きもしない。黄ノ国が王なしでも平和に過ごせるということに。」
すべての疑問が解消された。
ナミの言っていたことを考慮すればすべての謎が解ける。俺らに本当の明日が来るのも遠くはない。
「わかった。では全員集めよう。」
俺はレンアとなり瞬間移動を使い全員を会議所に集める。
集まった人々を見ると人数が減ったことを実感する。でも、絶対に大丈夫。もう一人も欠けることなく終わらせてやる!
「では、各自ポイントへ移動してユートピアへ!」
俺の言葉に全員が動く。あぁ、俺のこの権力ももうすぐなくなる。少し悲しくなってくる。この美しい世界を見るのも最後なんだ。俺は最後にポイントへ向かうことにした。
三割ほどの人がユートピアに移ったころだった。
― ゴゴゴゴゴッ! ―
何かが崩壊していく音が聞こえる。窓をのぞくと世界が崩壊している。もうすぐでタイムオーバーになってしまうのか?
俺がワープするころにはここは崩壊する。
気づいてしまった。
どうしよう。でも、どうすることもできない。
「こっち!」
パニック状態の俺の手首をつかみ走り出す人がいた。
「結姫。」
結姫は俺にそっと耳打ちした。焦っていたがしっかりと聞こえた。
「だめだ!もう、誰一人として欠けるわけにはいかないんだ!!!」
「ちがう、もう一人欠ければ生存者全員が生き残れる。全員が生き残るためには犠牲者が必要なんだよ。何も変わっていないのね崇。」
目の前に光が走る。
目の前に残るのは太陽の扇のみ。これで完成したようだ全ての宝が。
俺は涙を拭い崩壊寸前の世界の最後にひとつだけ残ったポイントへ飛び込んだ。
俺には明日が来る。でも、もう結姫にはこない。だから、彼女の分の。もう存在しない犠牲者たちのためにも俺は明日をつかまなければならない。
ご覧頂ありがとうございました。
続きは4月11日9時を予定しています。
そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。
今後もよろしくお願いします。
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