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転生小説家は異世界でも執筆スローライフを謳歌する  作者: 藤白ぺるか@4/24『完全解呪のプリースト』1巻発売


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第8話 小説家は入居祝いをする

「あー! やっと帰ってきた!」


 アパートへ戻ると、建物の前でホームズとワトソンが待っていた。

 紛らわしい言い方だが、シャーリーとミアの二人だ。


「どうかしたんですか?」

「歓迎パーティーしようって言ってたじゃん!」

「え、今日ですか?」

「うん!」


 昼頃、挨拶した時に確かにそう言っていた。

 でも、まさか今日だとは思わないじゃないか。

 そういえば食料の調達を忘れていたな。ちょうど良いかもしれない。


「せっかく今日は皆、家にいるみたいだからさ。ヘミングさんに言ってみたら、ぜひってことになったの!」

「そうそう。だから今からヘミングさんのお家に行こう、シャルくん」


 歓迎パーティーは、大家さんことヘミングさんの家でやってくれるらしい。


「わかりました。じゃあ荷物を置いてから行くので、少し待っていてくださいね」

「はーい」


 俺は一度部屋に荷物を置き、再び外へ出た。

 すると、なぜか外が騒がしくなっていた。


「早く用意しろって言ったじゃないですかぁっ! 何してるんですか、この自堕落バカハック!」

「ちょちょちょ!? 痛い痛い!? まだ服も着てないんだけど!?」

「だからなんでこの時間まで準備ができてないんですか!」

「それは……ギリギリまで魔道具をいじってただけで……」

「数時間前にはシャルくんの歓迎パーティーするって言いましたよねぇ!!」


 ワトソンがジャック・ザ・リッパーをヘッドロックしていた。

 いや、ミア・ワトソンがハック・ザリッパーを、の間違いだ。


 ハックさんは下半身にタオルだけを巻き、髪も体も水滴で濡れている。

 そんな状態のハックさんをミアがヘッドロックしていて、その豊満な胸が顔に押し当てられていた。


 羨ましい……と少しだけ思いつつも、かなり痛そうだ。

 俺には結構優しくしてくれていたミアの別の一面を見てしまった。


「お疲れ様ー。準備できたわよーって、何してるの?」


 するとそこへ、向かいの部屋であるジェイミーさんがドアを開けて顔を見せた。

 仮面はしておらず、昼間に見たままの服装だ。


「ああ、いつものです。ハックさんがだらけてるから、ミアが怒ってるんですよ」

「なんだ、いつものだったか。まあハックはそういうヤツだし、時間を守れないのが当たり前だからね」


 ハックさんは、最初に会った印象そのままの人らしい。

 臭かったのもやはり風呂に入っていなかったからなのか。この感じだと、ミアがハックさんに風呂へ入るよう言ったのだろう。


「シャルくんごめんね? この男を準備させてから向かうから、先にジェイミーさんとシャーリーと行ってて?」

「……わかりました」


 ヘッドロックをしたまま、ミアは笑顔でそう言い、ハックさんを引きずるように部屋の中へ入っていった。


「……あの二人って、どういう関係なんですか?」


 ミアとハックさんは十歳くらい離れているはずだ。

 なのにミアのハックさんに対する扱いは、年齢が逆でもおかしくないようなものだった。


「ああ、ミアが魔法建築士を目指してるって話は聞いたでしょ? でも、専門学科は錬金術科なんだ」

「シャルくん。錬金術ってね、魔道具を作る上では必須なの。その応用とも言える建物への魔法付与も、錬金術の部類でね。ハックも魔法大学の錬金術科を卒業してるのよ」

「そういう繋がりでしたか」


 二人の説明で、ようやくミアとハックさんの関係がわかった。


「ハックはね、あれでも結構凄腕の魔道具師なのよ。錬金術師とも言えるけどね。――でも見てわかる通り、ああいう性格でしょ? ミアが一年前にここへ引っ越してきた時、ハックがいると知って錬金術を教わろうとしたんだけど、教わる以前にあの自堕落な生活にムカついちゃってね」

「そうそう。ミアって完璧主義っていうか、しっかり者だからさ。ハックさんみたいな人を見ると許せなくなるのよ。だから私もミアとはよく喧嘩するんだけどねー」


 確かに昼間の挨拶の様子からも、ミアはしっかり者に見えた。

 ハックさんとは真逆の性格というわけだ。

 そしてシャーリーは、どちらかと言えばハックさん寄りの性格なのだろう。

 俺はそれなりに自分のことはできているつもりだが、いつかミアに怒られないか少し心配だ。


「ヘミングさーん! 来たよー!」


 ミアとハックさんの関係を聞きながら辿り着いた大家さんの家。

 ベルを鳴らすと、ヘミングさんがドアから顔を出した。


「待ってたわよ。ほら、入って入って!」

「はーい!」


 足を踏み入れると、ふわりと美味しそうな料理の香りが鼻腔をくすぐった。

 中には暖炉があり、暖かい季節だからか火は入っていなかったが、オレンジ色の魔力灯が部屋を照らし、夜らしい雰囲気を彩っていた。


「おお、君がシャルロック・ドイルくんか。私はミラー・ウェイズだ。ヘミングの夫をしている」

「初めまして、ミラーさん。今日からアパートでお世話になります」


 リビングへ進むと、出迎えてくれたのは三十代前半ほどに見える、顎髭を生やした男らしい男性だった。料理を準備しているヘミングさんの代わりに、腕の中には赤ん坊を抱いている。


 彼がヘミングさんの夫らしい。

 俺は軽く頭を下げてから握手を交わした。


「何か不敬があったら言ってくれ。見たところ、あまり身分は気にしないようだが」

「僕の方は気にしませんよ。なので、さっきみたいに気軽に話してくれると助かります」

「そうか。だが、あまりにも下に見られるようなことがあったら、ちゃんと身分を証明するんだぞ」

「はい」


 それは舐められないように、ということなのだろう。

 実際、俺に何かあれば実家が黙っていないだろうしな。


「ん、どういうこと? 今のなんの話?」


 横で俺とミラーさんの話を聞いていたシャーリーが、不思議そうな顔をする。


「なんだシャーリー。気づいてなかったのか? 彼はドイルだぞ? それに焼き菓子だってもらったんだろう?」

「ん……カルヴィーノ社のお菓子はもらったけど…………えっと、あれ?」


 ミラーさんに言われて、ようやく気づいたらしい。

 ジェイミーさんは挨拶の時から身なりで察していたようだったが、シャーリーは違ったようだ。


「僕はドイル男爵家の三男です。隠していたわけではないんですが、別に貴族だからって態度を変えてほしくなかったので」

「マ、マジか……なんで男爵様の息子がアパートに……」

「それは色々理由があるんですけど、まあ、僕の仕事環境がこういう場所の方が合っているので」

「仕事……そういえばシャルくんのお仕事って聞いてなかったね」

「……それは追々教えますね」

「なんだか気になるー!」


 まだ挨拶した程度の関係で、小説家だと伝えるのもどうなんだろうか。

 でも、他の皆の職業は知ってしまっているし……。


「遅れましたー!」

「はぁ、はぁ……けほっ」


 すると、ベルの音と共にミアとハックさんが入ってきた。

 まだ髪は少し乱れているが、なんとか服も着て身なりも整えられている。

 急がされた影響なのか、ハックさんは肩で息をしていた。


「ねえミア! シャルくんって男爵様の三男なんだって!」

「え、シャーリー気づいてなかったの?」

「ミア気づいてたの!? 結構軽い態度取ってたじゃん!?」


 シャーリーの言う通りだった。

 気づいていたにもかかわらず、ぎゅっと抱きしめられたし。


「身なりとか名前にドイルが入ってれば気づくでしょ。ドイルって姓が多いわけでもないんだから」

「そ、そうなんだ」

「でも、シャルくんってすごく優しそうだったから、大丈夫かなって」


 ミアも俺の身分を見破っていたらしい。

 あの一瞬の挨拶だけで性格まで見抜いたのだろうか。

 別に俺は優しいわけじゃない。ただ、あまり怒らないだけだ。


「ほら、あなたたち早く座りなさいー!」


 ヘミングさんの声で、俺たちは広い長テーブルに並べられた椅子へ腰を下ろした。

 そして、歓迎パーティーが始まった。


「シャルくん、入居おめでとー!」


 シャーリーがグラスを掲げて乾杯の合図をする。

 俺たちもそれに倣ってグラスを掲げると、歓迎パーティーが始まった。


「ミラーさんはどんなお仕事をしているんですか?」


 なんとなく気になって、そのまま質問を投げてみた。


「ああ、私はロンギリス王国軍の騎士団で働いてるんだ。その中の警察隊でな。主に国内で起きる事件の調査や犯人の逮捕なんかを担当している」


 騎士団というのは国の武装組織だ。

 その中にも様々な部隊が存在する。

 大きく分けると、国の防衛や戦争を担う国防隊と、事件の調査や犯人逮捕を行う警察隊に分かれているそうだ。

 日本で言えば、自衛隊と警察みたいなものだろう。


「そうでしたか。素晴らしいお仕事ですね」


 実は壁際のハンガーラックに、王国軍のシンボルが入った軍服が掛けられていたのだ。

 だから、もしかしてとは思っていた。


「もしかしてシャルロックくん、騎士団に興味があるのか?」

「いいえ。実家ではそれなりに剣術や体術も学びましたけど、実際に魔物とも人とも戦った経験はないですからね」

「そうだろうな。貴族なら家業を継ぐのが普通だ。……だが、どうもそうじゃないみたいだな」


 軍を目指すなら、それなりに鍛え、若いうちから戦闘経験を積むことが重要になる。

 場所によっては、そういう経験を積める学校も存在する。

 俺は学業中心の学校に通っていたから、本当に普通に過ごしてきた。


「そうですね。そのためにこちらへ引っ越してきたので……」


 正直、ドイル領と王都で編集者との手紙のやり取りをするのはかなり時間がかかっていた。

 もっとスムーズにやり取りできれば、刊行数だって増やせたかもしれない。

 俺が王都へやってきた最大の理由は、それだった。


「――って、言わないんかーい!」


 俺が肝心な部分を濁していると、シャーリーが突っ込んだ。

 ……まあ、そうなるよな。


「ちょっとシャーリー。シャルくんにだって言えることと言えないことがあるでしょ? 好奇心旺盛なのは良いことだけど、少しはデリカシーってものを覚えなさい」

「ええ〜。だってシャルくんが何してるのか知りたいじゃん? ほら、ジェイミーさんだってハックさんだって興味あるはず!」


「いや、ハックさんは魔道具以外に興味ないでしょ……」


 確かにハックさんは、このアパートの四人の中でも特に研究者気質という感じだった。

 自分の身だしなみを蔑ろにしてイケメンを無駄にしているくらいだ。

 それだけ魔道具製作が好きなのだろう。


「それは聞き捨てならないなぁ。俺だって人に興味はあるんだぞ? ほら、今日だってちゃんとプレゼントを持ってきたんだ」


 そう言ってハックさんが懐から取り出した何か。

 プレゼントと言いながら箱にも入っていない裸の状態だったが、それはアクセサリーに見えた。


「ほら、シャルロック。入居祝いだよ」

「あ、ありがとうございます!」


 まさかプレゼントをもらえるなんて思っておらず、思わず驚いてしまった。


「ハックさんに先越された!?」

「私、何にも用意してないや……」

「こういう時だけ無駄に気が利くんだよなー」


 入居祝いを用意してくれたのはハックさんだけだった。

 一番気が利かなさそうに見えた人がくれたというのも、ポイントが高い気がする。


「それで、これって……?」

「ああ、男からのアクセサリーなんて気持ち悪いかもしれないけど、一応それは俺が作った魔道具なんだ」

「へえ……って、もしかして今日作ったんですか?」

「そうだよ。君が挨拶してくれた後、さっきまでずっと作ってたんだ」

「ちょっと待って!? そんなこと一言も言ってなかったじゃない!」


 俺のために、歓迎パーティー直前まで魔道具を作ってくれていたらしい。

 それを聞いたミアが立ち上がり、問い詰める。


「何事もサプライズだ。――ともかくシャルロック。それは肌身離さず身につけておくといい」

「えっと……わかりました。ありがとうございます」


 広げてみると、それは腕に着けるタイプのブレスレットだった。

 銀色で男が身につけても問題なさそうなシンプルなデザイン。

 ありがたく使わせてもらおう。


「――それで、シャルくんのこと!」


 せっかく話題が逸れたと思ったら、シャーリーが強引に戻してきた。

 本当にこの子は……。

 でも、ハックさんからのプレゼント。

 思っていた以上に、このアパートの人たちは優しいのかもしれない。

 ……俺も案外ちょろいのかもしれないな。

 それだけで、自分のことを話してもいいと思えてしまった。


「わかりました。言います。隠すようなことではないんですけど、できれば口外しないでもらえると助かります」

「わかった!」


 シャーリーが元気よく返事をすると、他の皆も頷いた。


「――僕、小説家なんです。執筆環境を整えるために王都まで引っ越してきたんです」


 皆の興味を考えると、小説家なんて興味がないかもしれない。

 そもそも小説自体、読んだことがない可能性だってある。

 俺はそう思っていた。……思っていたのに。


「……それってシャルくん、ラブロマンス書いてるってこと!?」

「珍しい! あー、もしかして男の子だから言いづらかったのかな? もう、シャーリーがグイグイ行くから変な空気になっちゃったじゃん」


 ああ、そうか。

 この国ではまだ女性向けのラブロマンスが小説の中心ジャンル。

 だから、小説家=ラブロマンス作家という認識になっているのだろう。


「最近は読んでなかったけど、昔はよく読んでたよ」

「私もそうね。女の人なら一度くらいは、物語の中の情熱的な恋に憧れたことがあるんじゃないかしら?」


 ジェイミーさんとヘミングさんも、小説を読んだことはあるらしい。

 だが、やはり読むのはラブロマンス作品のようだった。


「ええと……違うんです」

「ん? どういうこと?」

「僕が書いているのはラブロマンスじゃなくて――」


 前世では、自分が小説家だということをほとんど人に話したことがなかった。

 そもそも友人がほとんどいなかったし、打ち明けられる相手だっていなかった。


 少しだけ言うのを躊躇ったが、ちゃんと伝えておこう。


「ミステリーなんです」

「ミステリー? もしかして、殺人事件がよく起こるあのジャンルのことか?」

「ミラーさんはご存じなんですね」

「俺は読んだことはないんだが、最近、同僚や後輩が面白いってよく話題にしてるんだよ」

「へえ……」


 その同僚たちが警察隊だから興味を持っているのかもしれない。


「よければペンネームを教えてくれないか? もしかしたら本当に同僚が読んでるかもしれないしな」


 そう言われ、少し息を整えてから口を開いた。


「僕のペンネームはアシド……アシド・ローって言います」


 言った瞬間、時が止まったのかと思った。

 誰一人として動かない。

 石化でもしたのか?


 ――ガタン!


 静寂を破るように、誰かが椅子から立ち上がった。


「…………!!」


 シャーリーだった。

 俺を凝視したかと思うと、なぜか何も言わずにヘミングさんの家を飛び出していった。

 十数秒後。とんでもない勢いで戻ってきたシャーリーは、テーブルの上へバンッ! と何かを叩きつけた。


「シャルくんってアシド・ローなの!? 私、四シリーズ全部持ってるんだけどっ!?」

「ええっ!?」


 さすがに俺も驚いた。

 テーブルの上に置かれていたのは、俺が刊行した四シリーズの第一巻だった。


「アシド・ローって、あの……!?」

「こんなに若い子がアシド・ローだったの!」

「それこそ同僚も後輩も君の作品を読んでるんだよ!」

「ママ友も面白いって話題にしてたわ! シャルくんがそうだったの!? すごいわぁ!」


 ミアは名前そのものに驚き、ジェイミーさんは年齢の若さに驚いていた。ミラーさんの同僚も名前を出していたようだし、ヘミングさんのママ友まで作品を読んでいたらしい。


 ただ一人、ハックさんだけは無反応だった。

 ハックさんだけがアシド・ローを知らなかったらしい。


「なんだ、アシド・ローってそんなに凄いのか?」


 ハックさんが不思議そうに首を傾げる。


「凄いなんてもんじゃないよ! ハックさん、一回読んでみた方がいいって!」

「私も読んだことはないんだけどさ、アシドリアンって呼ばれるくらい社会現象になってるんだよ?」

「私でも知ってる名前だよ。まさかアシド・ローが目の前にいるだなんて……凄いアパートに住んじゃった」

「へえ……」


 皆が口々に褒めてくれる。

 王都では、俺の小説を読んだことがない人にまで、それなりに名前が広まっているらしい。


「あ、ほら。シャルくんの作品にさ、通信型魔道具ってあったじゃん。『スマホ』だっけ? あんなのがあれば、いつでもどこでもやり取りできるって思ったんだよねー」

「なに、通信型魔道具だと!? そもそも通信とはなんだ!」


 シャーリーの言葉に、ハックさんが勢いよく食いついた。


 ああ、そうか。

 俺は日本の文明を小説の中へ持ち込んでいる。だからこの世界では、それが夢のような道具に映るのだろう。

 魔法は発達しているのに、連絡手段だけはいまだに手紙だ。そこだけは本当に遅れている。


「んー、なんだっけ。魔力を何かに変換して、それを魔道具同士で送受信することで、遠く離れてても会話できるっていう、すっごい便利なもの!」

「何だそれは……! もっと教えてくれ!!」

「ええ!? 自分で小説買えばいいじゃん!」


 シャーリーに対するハックさんの追及は止まらない。

 どうやら魔道具師魂に火をつけてしまったらしい。


「このアクセサリーもいただきましたし、僕がプレゼントしましょうか? 僕の本ですし」

「いいのか!? 頼む! ああ、まさかこんな近くに新しいアイディアを出してくれる人がいるなんて……シャルロック、君は最高だ!!」

「えっと……ありがとうございます」


 鼻息を荒くするハックさん。

 今この瞬間もかなりうずうずしているようで、今すぐにでも小説を読みたそうだった。

 家に帰ったら、余っている分を渡してあげよう。


 その後も、俺に関する話題は尽きなかった。

 シャーリーが小説の内容について話し、それにハックさんが毎回食いつく。他の皆も興味津々で耳を傾けていた。


 というか、シャーリーが読み込みすぎていて異常に詳しかったんだよな。

 アシドリアンと呼ばれるほど狂信的ではないらしいけど、サインを求められたので四冊すべてに書いておいた。

 シャーリーは大喜びしていた。


「――はい、ハックさん」

「ありがとう! 隣人同士、仲良くしような!」

「はい。でも、魔道具製作に根を詰めすぎないようにしてくださいね」

「ははっ、それは無理な話だ! じゃあな!」


 歓迎パーティーの後、俺はハックさんにそれぞれのシリーズ第一巻を渡した。


 一応、どの作品にも日本の文明の利器を取り入れている。魔道具作りの参考になるものもあるかもしれない。



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