表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
臨界(仮)  作者: vastum


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
86/100

86話

女は石畳の上をゆっくり歩いていた。


コツ……コツ……


中央の剣の束が見える。


何十本も突き刺さっている。


鎖でまとめられていた。


風が吹く。


カチャ……


鎖が鳴る。


女は少し立ち止まる。


その時。


「歩くと響くね」


声がした。


女は振り向く。


男が立っていた。


「広いから」


男は石畳を軽く踏む。


コツ。


「確かに」


女は中央の剣を見る。


「近くで見ると」


「ちょっと怖い」


「多いから?」


「うん」


男は少し笑う。


「それはある」


風が吹く。


鎖が揺れる。


カチャ……


男は広場を見回す。


「でも」


「うん」


「走れそう」


女は少し笑う。


「走る?」


「やめとく」


「私も」


少し沈黙。


風が吹く。


女は空を見る。


雲がゆっくり流れている。


「空は普通」


「普通だな」


その瞬間。


男が消えた。


女は中央の剣を見る。


夕日が刃に反射する。


風が吹く。


鎖が鳴る。


カチャ……


次の瞬間。


女の姿も消えた。


広場には誰もいない。


夕焼けと風だけが残っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ