表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
臨界(仮)  作者: vastum


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
79/100

79話

男は石畳の上に立っていた。


中央の剣から少し離れた場所。


広場を見渡している。


風が吹く。


中央の鎖が揺れる。


カチャ……


男は歩き出す。


コツ……コツ……


その時。


「歩く音、響くね」


声がした。


男は振り向く。


女が立っていた。


「広いからな」


女は石畳を軽く踏む。


コツ。


音が広がる。


「本当だ」


「走るともっと響く」


「試す?」


男は少し笑う。


「やめとく」


「同じ」


風が吹く。


鎖が鳴る。


カチャ……


女は中央の剣を見る。


「多い」


「多いな」


「全部刺さってる」


「全部」


女は少し考える。


「誰か」


「頑張ったんだね」


男は少し笑う。


「かなり」


風が吹く。


雲が流れる。


少し沈黙。


女が言う。


「ユウト」


「ん?」


「静かだね」


男は少し固まる。


「……誰だ」


女は少し笑う。


「さあ」


風が吹く。


鎖が鳴る。


カチャ……


その瞬間。


女が消えた。


男は空を見る。


雲が流れている。


そして


次の瞬間。


男の姿も消えた。


広場には誰もいない。


風だけが吹いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ