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臨界(仮)  作者: vastum


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46話

「……一」


男は小さく言った。


広場の中央。


剣の前に立っている。


石畳の上に、剣が突き刺さっていた。


何十本も。


鎖でまとめられている。


風が吹く。


カチャ……


鎖が鳴る。


男は一本の剣を指さす。


「二」


少し歩く。


隣の剣を見る。


「三」


また一本。


「四」


男はゆっくり歩きながら数えていく。


石畳の上。


コツ……コツ……


「五」


剣の刃が夕日を反射する。


「六」


男は目を細める。


「七」


風が吹く。


鎖が揺れる。


カチャ……


男は少し止まる。


剣を見る。


「……」


それからまた数える。


「八」


「九」


「十」


広場は静かだった。


遠くで鳥が鳴く。


男は歩く。


「十一」


「十二」


一本一本、確認する。


柄。


刃。


鎖。


「十三」


男は少し首をかしげた。


「……?」


もう一度見る。


さっき数えた剣。


「……十四」


男は少し笑った。


「さっき十三だったな」


もう一度最初の剣を見る。


数える。


「一」


「二」


「三」


風が吹く。


鎖が鳴る。


カチャ……


男は数えるのをやめた。


空を見る。


夕焼けだった。


「……まあいい」


男は剣をもう一度見る。


少し笑う。


その瞬間。


男の姿は消えた。


広場には誰もいない。


風だけが吹いていた。

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