ザック兄弟6
王国騎士団副団長レオン・エヴァレット
剣と魔法、両方共使える若き強者。
洞察力にも優れており慎重な性格の持ち主。
顔立ちがよくモテる。
帝国八剣の一人ギヴン・ゲルドガルド
片腕が異常に大きく人外な力を持つ。剛に優れ力技で押し潰し後手に回させることを得意とする。あらゆる魔法を吸収し無効化してしまう【魔導殺し】を扱う。
帝国軍ギウン隊軍師シュメール
ギウン隊の戦術、戦略の要。優秀な魔法使いであり【ラシャブ】という名持ちの魔道具を持つ。帝国八剣の一人ルドベキア・ゲルドガルドの元右腕。ギウンのお目付け役も担っている。
「――まあこんなところだな」
レオンなんちゃらって?あの時あった奴のことか。
帝国側は分からん。強そうってことしか伝わってこない。
「王国側に新しく獣人が入ったとか言ってたな。名前は―――」
あれ?猫娘のことじゃね?
タイムリーなことまでなんでも知ってんなザックわ。
『ザックは何でそんなに詳しいんだ?』
「それは優秀な情報屋が知り合いにいるからだ。ソイツから情報を買っている。情報は武器だからな」
確かに情報は武器だよなー。
情報屋がザックに情報を売っていたんだな。
なるほど。情報屋か。
聞きたいことある時に便利だな。
この世界の知らないことが多すぎて情報屋が常に横にいて欲しいぐらいだな。助けて情報エモーン!わたくし、アイアンハートはいつでも情報屋を募集しています。
『情報屋って城塞都市にいるのか?』
「今はいないはずだ。アイツは王都に用事があるとかいっていたからな」
いないのかよ。
俺の助けて情報エモン計画が早々終わった‥
今までの話聞いて思ったが、王国は勝ち目がないはず。それなのにザック達は王国側に参加するのはなぜだ?
確かに負け戦とわかっているのに参加をするのはあまりにも無謀だ。
『なあ、ザック達はなんで王国側に付くんだ?』
ザックはニヤつきながら答える。
「この戦争は勝敗をつけることが目的ではないからだ」
戦争とは勝敗をつけるモノ。いや自然とそういう形になるモノ。そうではないのだろうか?どういうことだろうか。
「簡単に言うとだな。帝国は勝敗をつけ城塞都市を落とすことが目的ではないんだよ」
戦争の目的は領地拡大ではないのか?では一体なんのためだ?
「レオンだよ。帝国はレオン・エヴァレットが欲しいのさ」
ハートはまだ理解ができず首を傾げる。
「王国からレオン・エヴァレットを取ってしまえば、それだけで王国は詰みだ。アイツは若くして王国の要だからな。アイツさえ取ってしまえば帝国としては盤石の布陣を築くことができ、その後はゆっくり時間さえかければ領地、いや王国が取れるのさ。ほぼ負け戦とわかっていても、それでも自国を守るためにレオンは戦場に行かなければならない。それが騎士団の役割だからな」
レオン――青髪って優秀なんだな。
「これは俺の推測に過ぎないが、恐らくは帝国はレオンを取って固め別の大陸に―――」
『ここまで来ると壮大な話だな…』
「―――だから死なないように守に徹して参加すればそれだけで旨味があるんだよ。まあそれが難しいんだけどな」
ほうほう。賢いな。
ザック達はそういう所まで考えて参加をしている本当のベテラン傭兵なんだな。
漫才兄弟じゃなかったようだ。
守るだけならなんにも考えなくて良さそうだ。
「全部これも情報屋のおかげだけどな」
うーん。素晴らしいな情報屋。
一家に一台欲しくなってくる。
まあなんとかなるっしょ。
ハートは親指を立てザックに強く言う。
『お付きとして俺も参加するから任せとけって!』
「おっおう‥」
ハートの得体の知れない自信に困惑するザックであった。




