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アイアンハート  作者: 安心
必然たる偶発
33/49

ザック兄弟1

『この見た目もどうにかならんかね』


スポンサーの意向で怪しさ満点黒ローブ。

華がない。圧倒的に華がない。

好きに変えられるけど姿を維持するのに気を使うんだよ。


『もっとこう‥』


ハートは姿を変えた。

同じ怪しさ満点でも今度はスーツだ。

やはりスーツのがしっくりくる。

黒の度合いでいけば喪服に近い。

中に着ているワイシャツは黒だが。


『今日はこれで行きますわ』


逆にスポンサーに営業を。

本当の所は戦闘に飽きて見た目にも嫌気を感じていただけだが。

黒スーツ自体も大森林にはまったく似合ってはいない。ハートは気づいていない…


さらに奥に進んでいく。

すると遠くに人影が見えた。


『第一村人発見か?』


近づくと想像していたよりも小さい人影だ。

小さい人影はハートに気づくと喋った。


『おいおい。止まってくれ止まってくれ。あんたやべー臭いがする』


やべー臭いってなんだよ。

ひょっとして、さっき遊んだ緑の犬達の臭いのことか?


『やばい臭いの者じゃない。俺の名前はハートだ』


小さい男――ザックも話し始める。


「俺の名前はザック。各地を渡り歩いている流れみたいなもんだ。それよりあんたは何してるんだ?」

『暇つぶしがてら散歩だよ』

「散歩にしては臭いがすげえぞ‥」

『臭い?ああ。さっき遊んできたからな。緑の犬っころと』


少ししてからザックは緑の犬に気づく。


「もしかしてフォレストウルフのことか?あいつら一度獲物を見つけるとしつけえんだよ。まともに相手してると仲間をすぐ呼ぶし。そしたらさらにしつこくなるんだよ。あんたよく追われなかったな」


緑の犬っころに仲間を呼ばれなくて良かった。

そしたらムツ○ロウ先生みたいに囲まれてたかも知れなかった。

ザックと話していたら、ザックの後方からドシドシと足音と声が。


「兄ちゃんー。飯みつからないよー」


ドシドシ。ドシドシ。

それはハートよりも1回りくらい大きい。

ザックの横に並ぶ。ザックが小さいせいかより際立って大きく見える。大きな鎚を持っている男だ。


「コイツは俺の弟、マイヤー」


マイヤーはハートを見て首を傾げる。


「誰この人?へんなかっこうだねー」


【怪しい】から【へんな】にチェンジしただけマシか…


『・・・俺の名前はハートだ。よろしく』


マイヤーはザックの方を向き忘れてたことを思い出し慌てて喋りだす。


「兄ちゃん兄ちゃん、飯捕まえられなかったよー。どうしようこのままだと飯抜きだよー」


ザックがマイヤーを叱り始める。


「お前がとろくせえからだろ?」

「だって追いつかないんだもん。僕は力担当だから!」

「うるせえ!ほらもう一回いってこい」


露骨に嫌な顔をするマイヤー。


「えーもう嫌だよー。疲れたよー」


さっきの犬っころって食えないのかな。


『なあ緑の犬っころは食べれないのか?』


ザックが答える。


「そこまで美味しくはないが食べれるぞ」

『緑の犬っころ共ならあっちに転がってるぞ』

「そもそもハートが倒したんだろ?ならそれはお前のものだろ?お前素材とか回収してないのか?」


素材回収とかそういえばあったな。

面倒くさくてしてない。うん。


『してないな』


マイヤーが会話に割り込んでくる。


「兄ちゃん兄ちゃん。貰えるなら貰おうよ。もう僕お腹ペコペコだよ」

「うるせえ。お前のせいだろそもそも」

『犬共はやるよ。そのかわり・・・』


ラッキー暇つぶし見つけたわ。


『なんか面白い話してくれよ』


ハートの言葉にザックはポカーンと口が開く。


「なんだそりゃ!?‥まあ旅の話ならしてやるよ」


『なら交渉成立ってことで!緑の犬っころはあっちだ』


3人で先程のハートが遊んだ場所まで向かう。

それからフォレストを解体した。もちろんハートはできないので見ていただけだ。ザック兄弟が手際よくやってくれた。


『解体ってこうやるんだなぁ〜』

「そうだ。ん?解体やったことなかったのか?」

『やったことはない』


やり方とか知らないし。そもそも見てても伝わる面倒くささだな。これからもやらないな。


『それにしても臭えな』


「まあ血だからな。仕方ないぞこればかりは」


現代っ子の俺には臭すぎるよ。

シャワー浴びたい。

魔法は使えないからシャワーいつでも浴びることのできる、源し○かちゃん的なスキル欲しいな。



一方で解体しているフォレストウルフ達の血の臭いに誘われたのか、遠くから一匹の青い巨体がこちらに向かってきていた。


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