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オルガノン幽館 4

最近引っ越しが決まっててんやわんやしてる~

 バラバラになった三組目、メンバーはアンナ、ルリ、皐月、セリナの四人だった。


 四人は迷路のような場所に飛ばされたが、ルリの直感で隠し通路を見つけることができ、他の組よりも楽に突破できていた。


 三組は互いに最後の扉を開けると、大きな広間に出て、合流することができた。


 どうやら、ボス部屋の前まで来たようだ。


「お!皆合流できたか」

「うん。まあ、こっちはウルガーさんがいるから、嫌でも突破できそうだったけどね」

「た、確かに・・・」


 フェルカと慶太はウルガーの特訓を思い出し、遠い目をしながら乾いた笑いをした。


 ユウリも思い当たることがあり、苦笑いをすると、ルリが抱きついて来た。


「お兄ちゃん、抱っこ!」

「うおッ!?…ルリか。そういえば、そっちは大丈夫だったのか?」

「はい、こちらはどうやら迷路だけだったようです。かなり複雑な迷路でしたが、その子の直感で簡単に突破できました」

「…そうか、流石だな。凄いぞ、ルリ」

「えへへ」


 ユウリは自力で登ってきて、おんぶ状態になったルリの頭を撫でた。


 そんな事をしていると、ウルガーと慶太がこちらに近づいて来た。


「ユウリ、そっちは大丈夫だったんだな」

「まあな。そっちは……って、色々あったんだな」

「おい、なんだその含みのある笑みは」

「別に~」


 ウルガーはユウリと雅が出てきた時に、二人の間の雰囲気が変わっていた事に察していたようだ。


 三人がフェルカと雅の方を見ると、二人は何かを話していたようで、少し挑発し合っていて、それをセリナと皐月が止めていた。


「全く……。遊んでないでそろそろ行きたいんだが」

「…だって。そろそろ行くわよ、フェルカ」

「雅ちゃんも、やめようよ」

「分かってるよ。…雅、私負けないから」

「うん、私も負けない。……貴女にもね」

「……」


 フェルカと雅が宣戦布告をしている、最後に雅はセリナをチラ見した。


 そんなやり取りをしていると、突如、広場の真ん中に空間の穴が開いた。


「——ッ!?」

「——何ッ!?」


 急な出来事にここにいた全員が、その空間の穴から離れた。


 皆が警戒していると、空間の穴から一人の人物が出てきた。


「ん~、やっと着いた~。……あら?こんなに人がいるなんて聞いてないわよ?」


 声からして女性であるその人物は、気怠そうに伸びをした。


 その女性は黒いローブを着ており、フードに顔を隠していた。


「……その服、まさか」

「あら、その口ぶり。私達の事を知っているのね」

「ああ、散々見たからな」

「という事は、貴方がディレスが言っていたユウリかしら?」


 そう言いながらフードを取ると、桃色のロング髪の女性が出てきた。


 ユウリたちはさらに警戒を強めると、ウルガーが一人前に出た。


「ユウリ、お前らは先にボスを倒しに行け」

「——ッ!?ウルガーはどうするんだ?」

「俺はこの女の相手をしてやる」

「………やられんなよ」

「…ぬかせ」


 互いにそんな事を言い合うと、ユウリたちはすぐさまボス部屋に向かった。


 ユウリたちが近づくと扉が開き、そのまま扉の奥に走り込み、全員が入り終えると扉が閉まった。


「…ウルガーさん大丈夫かな?」

「あの人なら大丈夫だろ」

「そうね、SSランクなんだから大丈夫よ。…それより、来るわよ」


 セリナがそう言うと、部屋の奥の魔法陣が光り、魔法陣から剣だけを持ったスカルナイト約50体と、スカルナイトよりも二回り大きい身体と鉈と盾を持ったスカルジェネラル1体が出てきた。


「おいおい、これ多過ぎないか?」

「でもやるしかないでしょ」

「…だな。皐月、ルリを守ってくれ。フェルカ、セリナ、雅は魔法で援護を。慶太とアンナと俺で前衛を務める」

「「「了解ッ!」」」


 ユウリと慶太、アンナは武器を抜いて走り出すと、スカルナイトの大群に向かって走り出した。


 ユウリたちがスカルナイトの攻撃を受け流しつつ進み、後衛のフェルカたちが攻撃を弾かれたスカルナイトを魔法で攻撃した。


 ユウリたちはどんどん前へ進んでいき、スカルジェネラルのもとまで来た。


「私が先に行きます」


 アンナが踏み込み勢いよく走り出すと、剣を振ったスカルナイトの攻撃をジャンプして避け、スカルナイトの頭に乗ると、さらに高く跳んだ。


 そして、落ちる速度を利用して回転しながら両手のナイフで攻撃するが、スカルジェネラルの盾に防がれた。


「――くっ!?」

「いや、ナイスだアンナ!行くぞ、慶太!」

「ああ!!」


 二人は注意がアンナに向いた事により、簡単に足元を攻撃できた。


 二人が剣で両足を斬った事で、スカルジェネラルは体勢を崩し、前のめりに倒れた。


 ユウリがそのまま攻撃をしようと走り出すと、スカルジェネラルは振り向きざまに鉈を横振りしてきた。


「させません!!《アイス・ウォール》ッ!!」


 スカルジェネラルの鉈がユウリに当たる前に、アンナの《アイス・ウォール》により、氷壁に当たった。


 スカルジェネラルがすぐに鉈を引き抜こうするが、その瞬間に慶太が鉈を持っていたスカルジェネラルの腕を斬り落とした。


 ユウリはこの事を確認すると走り出し、そのまま勢いよくスカルジェネラルの首を斬り落とした。


 首を斬られたスカルジェネラルは力が抜けたようにその場に倒れた。


「……ふ~。意外に楽に倒せたな」

「ええ、そうですね。…あちらも無事のようでし」


 ユウリたちが後衛の方を見ると、フェルカたちはいつの間にか、スカルナイトの大群を全滅させていた。


 ユウリたちは後衛の所へ戻り、剣を納めた。


「よし、今回は早く終わったし、このまま攻略の証を取ってウルガーの所へ戻るぞ」

「そうだね」

「うん」


 そんな会話をしていると、ユウリたちの後ろから一瞬だけ魔力が部屋中に流れた。


「——ッ!?」

「——嘘だろ!?」


 ユウリたちはすぐに振り向くと、先程倒したはずのスカルナイトとスカルジェネラルが、音を立てて元通りになっていったのだった。

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