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予想外の敵 1

最近、寒さのせいで眠い。。

 ユウリたちがルーリアン王国に来る少し前、慶太たちとクラスメイト、騎士団たちはゼハード迷宮の前まで来ていた。


「今は、48階層まで到達している。今日で最下層まで到達するぞ!みんな!」

「「「おう!!」」」


 和馬がゼハード迷宮に入る前に、クラスメイトたちを鼓舞していると、騎士団長のラグドが慶太たちの所に歩いてきた。


 最近では、皆の指揮をしているのは和馬になっていき、ラグドは慶太たちといる事が多くなっていた。


「全く、もうすぐ最下層まで行くとはな」

「というかラグドさん、騎士団長なのに僕たち一緒にいていいんですか?」

「いいんだよ、それにお前たちとの方が楽だしな」


 ラグドがそう言うと、和馬たちがゼハード迷宮の扉を開けようと、手をかけた時だった。


 突如、爆音が鳴り響き、扉が吹き飛ばされた。


「ーーな、なんだ!?」


 皆が戸惑っていると、土煙を上げるゼハード迷宮の中から足音が聞こえてきた。


 そして、土煙の中から黒いローブを着た男、ライガが現れた。


「クソがッ!どいつもこいつも弱えな・・・。・・・・・・あん?」


 ライガは和馬たちに気が付くと、見られていたので睨み返した。


 すると、騒ぎを聞いた警備兵数人が駆けつけてきた。


「おい貴様!これはどういう事だ!」

「何をしている!拘束しろ!」

「・・・・・・チッ!うるせえな」


 ライガは悪態をつくと剣を抜き、警備兵数人を次々に殺していった。


 流れるように、それが当たり前であるような錯覚を起こさせる動きのせいで、皆は反応が出来なかった。


 そして、警備兵数人が血を流して倒れると、ようやく反応ができた。


「うああああぁぁーー!?」

「きゃああああぁぁーー!?」


 クラスメイトたちが、目の前で起きた事に悲鳴を上げる中、和馬は剣を抜いてライガに向かって構えた。


「お、おい!お前は何者なんだ!何故、警備兵たちを殺した!」

「ああ?あいつらが俺の邪魔をするからだろうが。てか、お前らこそ何だ?」

「俺たちは、このダンジョンを攻略に来たんだ。なのに、お前が・・・」


 ライガは和馬の言葉に、何か思い出したようだった。


「・・・・・・そうか、お前らが噂の異世界から呼ばれた勇者か」

「・・・だったらなんだ?」

「俺と戦え!勇者って事はお前ら、強いんだろ!」

「何を言ってるんだお前・・・」


 ライガは和馬たちが異世界から来たと知ると、突然戦いを申し込んできた。


「俺は強い奴と戦いんだよ!だがな、この国の周りにいる魔物やこのダンジョンの魔物は弱すぎる!だから、勇者のお前らと戦いたいんだよ!」

「ーーぐっ!?」


 ライガは言い終わると同時に和馬に斬りかかり、和馬は寸でのところでライガの剣を防いだ。


「開始の合図はいらねえよな!ほら、戦え!じゃないと皆死ぬぜ!」

「ーーッ!?ふざけるな!!」

「「「ーー和馬くん!」」」

「大丈夫だ!みんなは俺が守る!」


 和馬はライガの言葉に怒りを露わにし、剣を振り抜き、ライガを押し返した。


 そして、和馬はクラスメイトを守るように剣を構えた。


「やっとやる気になったか。お前も来い!ポイズンキャンサー!」

「ーーな、なんだ!?」

「ーー地震!?」


 ライガが魔物の名前を呼ぶと地面が揺れ亀裂が入ると、突如、地面から巨大な蟹の爪が飛び出してきた。


 そして、地面から次々と魔物の身体が出てきた。


「なんだ、あの魔物・・・」

「こいつは、俺のペットのポイズンキャンサーだ。・・・・・・やれ、ポイズンキャンサー」

「ーーーーーー!!!!」


 ライガが巨大な蟹の魔物、ポイズンキャンサーに何かを指示すると、ポイズンキャンサーは鳴き声を上げた。


 すると、ゼハード迷宮の奥から多くの物音が聞こえてきた。


 和馬たちは目を凝らしてゼハード迷宮の中を見ると、多数の魔物が中から走ってきていた。


「ダンジョンの中から、魔物が!?」

「こいつは鳴き声で魔物を呼び寄せることができるんだよ。・・・さあ、戦おうぜ。勇者!」

「ーーくっ!?みんな、すぐに戦闘体勢に入るんだ!中から来る魔物を殲滅する!」


 和馬がクラスメイトに指示を出し、みんなが武器を構えて戦闘体勢に入る中、慶太たちはラグドと作戦を考えていた。


「慶太、お前たちはどうする?」

「僕は奴を狙います。騎士団は魔物の群れをお願いします」

「分かった。お前ら、我ら騎士団は魔物の殲滅を優先する!」

「じゃあ、僕たちも行こう」

「「うん!」」

「ああ!」


 慶太はラグドに騎士団の指示をお願いすると、雅、皐月、クレイと共にライガの方へ向かった。


 ラグドの方は騎士団員と共にダンジョンから出てくる魔物を倒していくが、あまりも多いため、人数が不足して苦戦をしていた。


 クラスメイトの方は和馬に指示を任された桐矢と共に、ポイズンキャンサーを狙った。


「みんな!距離を取って、魔法で攻撃をするんだ!」


 桐矢の指示で、クラスメイトたちは離れたところで魔法を放つが、皆が使える魔法は中級までなので、ポイズンキャンサーには全く効いていなかった。


 さらには、桐矢が剣で斬りかかったが、ポイズンキャンサーの以上な硬さのせいで、剣が折れてしまった。


「嘘だろ!剣が折れた!」

「富田くん、危ない!」


 クラスメイトの声でポイズンキャンサーの方を向くと、ポイズンキャンサーは毒を吐いていた。


 桐矢はその攻撃に反応できず、毒を浴びてしまい、その場に倒れた。


「か、身体が痺れ、て・・・」


 毒で倒れた桐矢に、ポイズンキャンサーは突進して、桐矢を吹き飛ばした。


「がはっーー!?」

「富田くん!?」


 クラスメイトたちは攻撃を食らった桐矢を心配して、近寄ると桐矢はクラスメイトたちに指示を出した。


「・・・・・・お前ら、はやく逃げ、ろ。俺たちじゃ、勝てない」

「うああああぁぁ!?」

「ーーッ!?」


 桐矢はポイズンキャンサーに直に攻撃をして、自分たちでは勝てないと確信してしまい、クラスメイトたちに逃げるように促した。


 しかし、すぐそこまで近づいてきていたポイズンキャンサーに気付いたクラスメイトが、悲鳴を上げると、他のクラスメイトたちは恐怖で魔法を連発した。


 だが、やはりポイズンキャンサーには効かず、ポイズンキャンサーに毒を吐かれてクラスメイトたちも倒れた。


「ーーーーーーー!!!」


 ポイズンキャンサーは倒れたクラスメイトたちのいる地面に向かって、巨大な爪を振り回し、叩きつけた。


 ポイズンキャンサーの攻撃で地面はクレーターが出来ていて、クラスメイトたちはボロボロになり、やられていたのだった。

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