ガルドン火山 4
最近、夜寒すぎでしょ。。
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ユウリたちは、ルリを後ろへ下がらせると、クウゴに向かって走り出した。
ユウリは右へ、フェルカは左へ分かれると、セリナが正面から《エア・スラッシュ》数発を放った。
しかし、クウゴは身体を最小限ずらし、全て避けた。
「はああーーッ!」
「フッーー!」
クウゴがセリナの魔法を避けると、すかさずにユウリとフェルカがクウゴに剣を振った。
クウゴはユウリとフェルカの攻撃が分かっていたかのように、刀と鞘で二人の攻撃を受け流した。
さらに、クウゴの後ろから気配を隠し奇襲をしたアンナも避けられ、腕を掴まれると前に放り投げられた。
「なんだよ、アイツ・・・。デイレスたちより強い・・・・・・」
「うんうん、チームワークは良いね~。じゃあ、次はこっちからいくよ」
クウゴはそう言いながら歩き出すと、ユウリの目の前に突如、桜の花びらが飛んできた。
「・・・・・・桜?」
ユウリは突如飛んできた桜の花びらを目で追って少しクウゴから目を離すと、いつの間にか目の前にクウゴがいた。
「ーーッ!?」
ユウリはクウゴの攻撃をギリギリで受けとめたが、反応が圧倒的に遅れていたため体勢が崩れ、後ろへ飛ばされた。
ユウリは勢いよく転がりながら上手く着地した。
「さっきのは何だったんだ?」
「私にも見えなかった」
「いや~、あれを初見で防がれたのは久しぶりだな」
クウゴは攻撃を止められたのにも関わらず、楽しそうに笑っていた。
「初見で防いだ褒美に教えてあげるよ。さっきの攻撃は魔法だよ~。おじさんの魔法は他のと少し違ってね、そもそも属性自体が特殊なんだよね」
「ーーッ!?」
「それってユウリと同じ・・・」
「さあ、教えてあげたんだ。簡単には終わらないでくれよ」
そう言うとクウゴは走り出し、ユウリに刀を振った。
ユウリもクウゴの攻撃を受け止めると、クウゴの死角からフェルカとアンナが剣とナイフを振った。
するとクウゴは攻撃をやめ、後ろへ跳んだ。
「《アイス・ウォール》ッ!セリナ!」
「ええ!《ストーム・スピア》ッ!」
フェルカはクウゴが後ろへ跳ぶのと同時に、クウゴの後ろに氷の壁を出した。
クウゴが氷の壁に当たると、横へ跳んで、セリナの風の槍を避けた。
「ふい~、危ない危ない」
クウゴは立ち上がり、軽口と叩きながら刀を肩に乗せた。
「《桜ノ舞・疾風》」
クウゴが魔法名を唱えると、ユウリたちの目の前には再び桜の花びらが散った。
そして一瞬、ユウリの目に桜の花びらが映ると、いつの間にかクウゴが消えており、それと同時に横で
武器同士がぶつかる音がした。
ユウリは音の方を見ると、アンナがクウゴに圧されていた。
「メイドなのにやるね~」
「貴方には負けません!」
アンナとクウゴはお互いに攻撃を受け流しながら、攻撃を繰り出していた。
一見、アンナの方が両手にナイフを持っているから有利かと思うが、クウゴは全て防いでいる。
すると、クウゴはアンナの隙をつき、足元を蹴ってアンナの体勢を一気に崩した。
「《桜ノ舞・桜花》ッ!」
クウゴは刀を逆向きに持ち替え、特殊な魔力を腕や刀の柄まで込め、体勢を崩したアンナを突いた。
「がはっーー!?」
アンナは勢いよく後ろへ飛ばされ壁にぶつかった。
「少し大人しくしといてくれよ。《桜ノ舞・鳥籠》」
そう言ってクウゴが刀を地面に突き刺すと、地面から木の根が盛り上がり、倒れたアンナを閉じ込めるように包み込んだ。
クウゴは刀を地面から抜くと、こちらに身体を向けた。
「・・・はい、あと三人」
「ーーくっ!!」
「ほら行くよ。《桜ノ舞・暴樹》」
ユウリたちは剣を構えて走り出すと、クウゴはつま先を地面に叩くと、地面から木の根が複数飛び出してユウリたちに襲い掛かった。
木の根は魔力を込めた状態でないと切れない程硬く、切っても別の木の根が現れてしまう。
ユウリが木の根を切り倒すことに気を取られていると、目の前にクウゴが来ていた。
「ーーユウリッ!」
「しまっーー!?」
「《桜ノ舞・桜花》ッ!」
ユウリは魔力を込めた拳でクウゴに突かれると、まるで槍で突かれたかのような威力で飛ばされた。
ユウリは後ろに勢いよく転がるとそのまま倒れ込んだ。
だが、ユウリは痛みに耐えながら起き上がると、剣に手を添えた。
「・・・・・・まだ、負けてやらねえよ。フェルカ、セリナ!アレを使う!援護を頼む!」
「うん、任せて!」
「分かったわ!」
「まだ、何かやるのかい?」
ユウリは深呼吸をすると魔力に集中し、詠唱を始めた。
「【彼の者は怒り、嘆き、絶望したーー。】」
「・・・・・・おっと、それはマズイねえ」
クウゴはユウリの詠唱に反応し、焦るように走り出した。
すると、クウゴの前にフェルカとセリナが立つ塞がった。
「行かせない!」
「悪いけど、そこを通らせてもらうよ。《桜ノ舞・疾風》ッ!」
フェルカとセリナが桜の花びらで目くらましを食らうと、クウゴは二人の後ろに立っていた。
そして、手刀で二人の首を打った。
二人は思いがけない攻撃に構えられず、手刀を食らうと意識が薄れ、膝を地面に着いた。
「そん、な・・・」
「ユウ、リ・・・」
「【ーー地獄の光景を見せたまえ。】」
「《桜ノ舞ーー》」
クウゴはユウリの詠唱が終わる直前、刀に魔力を込め、一瞬でユウリがいる場所を振り抜いた。
すると、クウゴが刀を鞘にゆっくりと納めた。
「《ーー百花繚乱》」
「があああーーーーッ!!」
クウゴが刀を鞘に最後まで納めた瞬間、ユウリ身体の所々が一斉に斬られ、血と一緒に桜の花びらが舞った。
ユウリはその場に膝を着き、そのまま倒れ込んだ。
「あの攻撃は食らいたくないんだ。悪いね」
「くそ・・・待て・・・」
「大丈夫だ、お仲間さんは生きてるから安心しな」
ユウリは朦朧となった意識の中、クウゴに手を伸ばした。
「ユウリ、お前さんは・・・・・・。いや、何でもない。また会おうぜ、ユウリ。次はもっとその力を使いこなしておけよ」
クウゴはそう言うと、歩きながら部屋を出ていった。
ユウリはクウゴに一撃も与えられていないという事実に悔しさを残し、意識を手放した。
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