暴風の一撃
皆さんこんにちは、神無月雀です。
コロナがヒドイですが、これを読んで少しでも楽しくなってくれたら幸いです。
「私はあの人の足止めをするから、セリナは先に行って・・・・・・」
「・・・・・・分かったわ。でも無茶はしないでね」
「うん、分かってる」
そう言って、セリナは先にグレウスドラゴンの所に向かった。
セリナがグレウスドラゴンの所に着くと、周りが火の海になっていた。
「ーーッ!?」
そして、火の海と一緒に複数のエルフの死体を見つけ、怒りと吐き気が込み上げていた。
セリナは拳を強く握り、グレウスドラゴンを睨んだ。
「アンタは、私が倒すーーッ!!」
「グオオオオ!!」
「《ウインド・アロー》ッ!」
セリナは魔力を込めながら弓を引くと、同時に風の矢が現れた。セリナは弓を放し風の矢を放つと、グレウスドラゴンへと一直線に飛んだ。
しかし、風の矢はグレウスドラゴンに当たるが、あまり効いていなかった。
「ーーッ!?一本がダメなら!」
そう言うと、セリナはもう一度弓を引いた。すると、今度は風の矢が三本現れた。
セリナは風の矢を放つと、風の矢はグレウスドラゴンの右肩一点に当たると、グレウスドラゴンは一瞬怯んだ。
「・・・・・・効いた。効いたわよ!」
セリナは効くと分かると、猛攻を始めた。グレウスドラゴンの攻撃を避けながら、風の矢を五本、七本、九本と数を増やしていった。セリナの猛攻でグレウスドラゴンの身体の鱗が一部砕け、そこに風の矢が刺さり、傷を負わせた。
「グオオオオーーッ!?」
「休む暇は与えないわよーーッ!《ストーム・スラッシュ》ッ!」
セリナはグレウスドラゴンが怯んでいる隙に、《ストーム・スラッシュ》を放った。
グレウスドラゴンの足元から竜巻が起き、そのまま複数の斬撃を与えた。
だが、やはりグレウスドラゴンの鱗は硬く、斬撃も少ししか通らなかった。しかし、セリナもそんな事は分かっている。
セリナは《ストーム・スラッシュ》は時間稼ぎに使い、セリナが使える魔法の中で一番強い帝級魔法の詠唱を始めた。
「【風は全てを吹き飛ばし、全てを切り刻む。それは暴風の弓矢であり、全てを貫く一撃となる。風よ、我に敵を打ち抜く力を与えたまえ。】」
セリナが帝級魔法の詠唱を唱えると、目の前に魔法陣が現れ、突風が吹くとその風が纏まっていき、巨大な弓矢ができた。
「ーー《テンペスト・バリスタ》ッ!!」
セリナは《ストーム・スラッシュ》を解くと、風の巨大弓矢『バリスタ』に弓を合わせて引いた。すると、それと連動して、風のバリスタが引かれた。
《ストーム・スラッシュ》が解かれると、グレウスドラゴンは怒り狂ったように咆哮を挙げた。
「グオオオオオオ!!」
「打ち抜け!」
グレウスドラゴンが最大級のブレスを吹くと、セリナもそれと同時に《テンペスト・バリスタ》を撃ち放った。
グレウスドラゴンのブレスと暴風の一撃がぶつかると、凄まじい衝撃が起きた。
最初は両方張り合っていたが、徐々に暴風の一撃が圧し始め、暴風の一撃はブレスの炎を巻き込み、グレウスドラゴンの左目へと突き刺さった。
「グ、オオ、オオオオーーッ!?」
「ハア、ハア・・・・・・」
暴風の一撃により左目を失ったグレウスドラゴンは、苦しそうに声を荒げながらブレスを無差別に連発した。
「ーーッ!?《ウインド・ブロー》ッ!《ウインド・ブロー》ッ!」
セリナは《ウインド・ブロー》で突風を吹かせ、グレウスドラゴンのブレスの向きを変えて回避した。
ブレスを回避したセリナは攻撃に転じようとするが、グレウスドラゴンがブレスを連発するせいで、なかなか攻撃ができずにいる。
「ーーくっ!しつこいわね!」
「グオオオオオオ!!」
「ーーッ!?」
グレウスドラゴンのブレスは吹く度に威力が増し、セリナも段々と防御に専念せざるを得なくなってきた。
そんな時に、グレウスドラゴンは今までで一番の威力のブレスをセリナに吹いた。セリナもすぐに防御をしようと《ウインド・ブロー》を放つが、先程までのよりも弱くなっている事に気付いた。
エルフのセリナは他の種族よりも魔力はあるが、魔法の撃ちすぎ、帝級魔法、そして先程までの《ウインド・ブロー》の連発でかなり魔力を削られていた。
それを自覚した瞬間、セリナは「死」を予感して目を瞑った。そして、ブレスは容赦なく《ウインド・ブロー》を破り、セリナに向かって放たれた。
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「いい加減退いてくれ!」
「それはできないんだな!」
ユウリが勢いよく斬りかかるが、ディレスは余裕そうに受け流していた。
ユウリもディレスの余裕そうな表情に、少しばかり苛立っていた。
「戦うなら本気で来い。それに、何故魔法も使わない」
「俺は魔法が苦手なんだよ。だが、余裕ぶっこいていたのは悪かった。・・・・・・詫びだ。少しだけ本気で戦ってやるよ」
そう言うと、ディレスの雰囲気が一気に変わったのが分かった。
ユウリが剣を構えるて踏み込むと、既にディレスに間合いを詰められていた。ユウリがディレスに気付くと、ユウリは腹を蹴られて後方に飛ばされた。
ユウリはそのまま転がりながら起き上がると、ディレスが斬りかかっていたので、すぐさま剣で受け止めた。
「ーーぐっ!?」
「これが俺の本気だ!」
互いに剣の押し合いになっているが、ユウリが圧されているのは一目瞭然だった。そんなユウリは横に跳び、ディレスの剣を上手く受け流しながら攻撃した。
「ーーッ!?」
しかし、攻撃を食らったのはユウリの方であった。
ユウリは地面に着地をすると、すぐに後方に跳び、斬られた右肩に手を当てた。
手にはベッタリと血が付いており、激痛も走っているが、ユウリは再び剣を構えた。
そして、そこからはユウリがやられる一方だった。ユウリが攻撃をしても、防御をしても、ディレスに斬られた。
(何とかして一発は入れないと・・・・・・)
ユウリは複数の傷口から血を垂らしながら、必死に考えた。だが、この状況で良い案は浮かばず、ユウリはディレスに斬りかかる事しかできなかった。
「動きが単純になっているぞ!《グラウンド・ピラー》ッ!」
「ーーがはっ!?」
ディレスの《グラウンド・ピラー》により地面から次々と柱のような刺が出てきて、斬りかかるユウリに刺さった。
「・・・・・・万策尽きたか?」
「ハア、ハア・・・・・・」
ディレスは片膝を付き、息を上げているユウリを見て、もう戦えないと思った。だが、ユウリは一か八かの作戦を思いついていた。
「ハア、ハア・・・・・・。ディレス、悪いが俺が勝つ」
「・・・・・・。プ、アハハ!やっぱりお前、面白いわ!」
「笑ってろ、《シャドウ・ミスト》ーーッ!」
ユウリは周りに黒い霧に包まれた瞬間、勢いよく走ってディレスの後ろに回り込んだ。
そして、そのままディレスの首に剣を振った。
「《グラウンド・ピラー》」
「ーーッ!?」
ユウリの剣がディレスの首に当たる瞬間、ディレスの周りに土の刺が出てきて、またもユウリを刺した。
「俺はこういう奇襲には慣れてるんだよ。・・・・・・お前の負けだ」
「・・・・・・いや、俺の勝ちだ。《ブラック・アウト》ッ!」
「ーーッ!?」
ユウリの《ブラック・アウト》で、ディレスの視界は真っ暗になり何も見えなくなってしまった。
《ブラック・アウト》は一定の範囲に相手がいる必要があるので、ユウリはわざと攻撃を食らってまで近づいたのだ。
「《アクア・バインド》」
「何だこれ!?見えねえし、動けねえ!」
ユウリはフェルカから教わった魔法で、視界を奪われたディレスを拘束した。
「だから、言っただろ。俺の勝ちだって」
そう言うと、ユウリはディレスが自由に動けない今のうちに、フェルカとセリナの所に向かった。
フェルカの所へ着くと戦闘中のようで、ミサが《水龍》に追いかけ回されていた。それを見て、フェルカの方が優勢と判断したユウリは、セリナの所へ向かう事にした。
セリナの所へ向かうと、グレウスドラゴンの咆哮とブレスの熱が増していった。そして、着いてユウリが目にしたのは、グレウスドラゴンのブレスにセリナが目を瞑っている瞬間だった。
それを見た時にはユウリは脚に魔力を込め全力で走り、傷口からの出血は気にせず、セリナに手を伸ばしていた。
「退け、セリナ!!」
「キャアッ!?」
ユウリはブレスがセリナに当たる瞬間に、セリナを突き飛ばした。突き飛ばされたセリナはブレスを回避できたが、ユウリはブレスをまともに食らい、後方の木にぶつかった。
「・・・・・・んん?ユウリ?」
セリナは起き上がると、自分を助けたユウリを探した。そして、先程まで自分がいた所を見ると、燃えている木の下に、ユウリが倒れていた。
「・・・・・・ユウ、リ?」
セリナはその事に頭が追いつかなかったが、正気に戻ると急いでユウリの下へ行き、水魔法で周りの火を消した。
セリナがユウリ仰向けにするとユウリは息をしていなく、全身に酷い火傷を負っていた。
「《ヒール》ッ!《ヒール》ッ!《ヒール》ッ!」
セリナは回復魔法の《ヒール》をかけ続けるが、ユウリの火傷はあまり良くならなかった。だが、辛うじてユウリの息が戻った。
「お願い、ユウリ!目を覚まして!」
セリナは残りの魔力で回復魔法をかけるが、ユウリは目を覚まさなかった。
今回はユウリとセリナの場面でした。。
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