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邪神教

冬休み最高!

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ーー一時間程前。


 黒いローブで身を包み、フードで顔を隠している二人組がそれぞれ、ドラゴンと巨大な鳥に乗りながら空を飛んでいた。巨大な鳥はペットだが、ドラゴンは「グレウスドラゴン」といい、ドラゴンの中でも上位種なのだ。


 二人組は少年と少女で、二人共ユウリと同じか少し上の歳の見た目だ。巨大な鳥に乗っている少女の方は、下を見回していた。


「ねえねえ。本当にあるのかな?シュペルヘイム」

「あ?“アイツ”の情報に間違いはないはずだ。・・・・・・確かこの先の森だな」


 少年はグレウスドラゴンに乗りながら、手元の地図を見ていた。


「おい、確認だ。俺たちの今回の目的、覚えているな?」

「うん。シュペルヘイムの壊滅とダンジョンの占領でしょ?」

「ああ、そうだ。俺たちは、絶対に邪神を復活させる。・・・・・・復讐の為にな」


 そう言うと少年は拳を握りしめ、持っていた地図が少し折れた。


「見て!あそこじゃない?シュペルヘイム」

「・・・・・・着いたか。じゃあ行くぞ」


 合図を送ると、グレウスドラゴンと巨大な鳥は、シュペルヘイムに向かって勢いよく飛んだ。





~~~~~~~~~~~~~~~~~





ーー現在


 ユウリたちは村人たちが避難できるように、グレウスドラゴンの注意を引くことにした。


「《アイシクル・バレット》ッ!」


 フェルカが離れた位置から《アイシクル・バレット》を撃つが、グレウスドラゴンには効いていなかった。


 グレウスドラゴンがフェルカに気付くと、ブレスで炎を吐いてきた。


「グオオオオーーッ!!」

「《アイス・ウォール》ッ!」


 フェルカはグレウスドラゴンのブレスを《アイス・ウォール》で防ぐが、ブレスの威力で氷の壁にひびが入る。


 フェルカはどうにか持ちこたえようと魔力を込めるが、氷の壁のひび割れは広がっていく。


「ーーくっ!?」

「危ないーーッ!」


 ブレスにより氷の壁が壊れる瞬間に、ユウリは走ってフェルカを抱えて回避した。


 氷の壁を壊したブレスは、ユウリの横を赤く燃やした。


「・・・・・・おいおい、強すぎんだろ」

「ユウリ、ありがとう」

「おう。・・・・・・?」


 ユウリがブレスを吐き終えたグレウスドラゴンを見ると、グレウスドラゴンの背中から黒いローブでフードを被った少年が飛び降りてきた。


「おい、そろそろ降りてこい。仕事だ」


 少年は空を見上げて言うと、空から巨大な鳥が通り、その上から少女が飛び降りてきた。


「全く、ディレスは人使いが荒いな~」

「お前が降りてこないのが悪い」


 そう言って、ディレスと呼ばれた少年はフードを取り、ユウリたちを見た。


 ディレスはかなり顔が整っており、短髪でそこそこ身長も高かった。


「しかし、こいつのブレスを少しだが防ぐとは・・・・・・。いいぞ、強い奴は大歓迎だ」


 ディレスは腰から剣を抜き、ユウリたちに近づいてきた。そしてそのまま流れるように、ユウリたちに斬り込んだ。


 ユウリは咄嗟に腰から剣を抜き、ギリギリでディレスの剣を防いだ。だが、すぐ隣にフェルカがいるため、むやみに剣を振れない。


「《アクア・バインド》ッ!ーー下がって、ユウリ!」

「ーーッ!?助かる!」


 フェルカが《アクア・バインド》でディレスの動きを止めた隙に、ユウリとフェルカは後方へ下がった。


 ディレスは身体に巻き付いている水の鎖を、魔力を込めた剣で、いとも容易く切り落とした。


「ユウリ!フェルカ!大丈夫!?」

「セリナ、そっちはどうだ?」

「こっちはなんとかみんな避難させたわ」


 先程まで村人たちの避難をしていたセリナが戻ってくると、目の前の二人組に気付いた。


「貴方たち、一体何者なの?」

「我々は『邪神教』というものだ。聞いた事は・・・・・・ないようだな」

「邪神、教・・・・・・」


 セリナはその不吉は名前に、心底嫌な顔をした。


「なあ、あんた。ディレスと言ったか。あんたらは何故こんな事をするんだ」

「何故?・・・・・・復讐の為、といったところか」

「復讐?誰にだ?」

「・・・・・・それは俺に勝てたら教えてやるよ」


 ディレスは勢いよく走り込み、フェルカとセリナが魔法を使用する前に距離を詰められていた。そして剣がセリナに当たる直前で、ユウリがディレスの剣を止めた。


「お前、中々できるな」

「いらない称賛をどうも。フェルカ、セリナ!今のうちに二人でドラゴンを頼む!」

「分かったわ!」

「うん!」


 ユウリは指示を出すと、剣を押し込んでディレスを下がらせた。


 そして今度は、ユウリがディレスに斬り込んだ。


「はあーーッ!」

「ーーぐっ!?・・・・・・お前、最高だよ!俺についてこれる奴が中々いなかったからな!今は結構楽しいぜ!」

「それは良かったなーーッ!」


 ガキンッ!と音を鳴らして、お互いに剣をぶつけていた。お互いに剣を押し合っている中で、ディレスは笑っているが、ユウリはかなりこの状況に苦戦していた。


 今はユウリが少し圧しているが、それはディレスが本気で戦っていないからである。今のユウリはこのディレスの動きの速さについていくのがやっとなのだ。


 すると、ディレスは剣の押し合いの最中に横を向いた。


「そういや、ミサのやつは・・・・・・」

「おい、この状況でよそ見とは余裕だな」

「ん?ああ、悪い悪い。けどよ、今お前の仲間とミサが戦っているんだよ」

「ーーッ!?」


 ディレスの言葉にユウリが顔を横に向けると、ミサと呼ばれている少女がフェルカと戦っていた。


 ミサは大鎌を振り回しながらフェルカと戦っており、フェルカは魔法を上手く使いながら回避していた。だが遠くから見ると、防戦一方に見える。


 そしてユウリはセリナの方を見ると、グレウスドラゴンと対峙していた。


 セリナはグレウスドラゴンのブレスを、風魔法で向きを変えて防いでいた。しかし、あちらも防戦一方であった。


 ユウリは二人を助けようとディレスを押し返すが、ディレスは押し返してもすぐに斬りかかってくるのでなかなか助けに行けない。


「ーーくそっ!?」

「そうだ!もっと本気で来い!」

「邪魔だ!どけーーッ!!」


 赤く燃える炎の中にユウリの怒鳴り声と、剣と剣がぶつかる金属音が鳴り響いた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 邪神教の会話で復讐が「復習」になってて、いまいち緊迫感にかける感じになってますよ〜
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