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スパルタエルフ

外が寒すぎます。。

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 ユウリたちがシュペルヘイムの村に戻ってきて、三日が経った。朝食を取り終えたユウリたちは、森の中で特訓をしていた。


「そう、そうやって魔力に集中して」


 ユウリとフェルカはセリナに魔力の操作を教えてもらっていた。最近はずっとセリナに、魔法を教わっている。特にフェルカは魔法特性が高く、魔法の習得が早かった。その早さは尋常ではなく、フェルカはこの三日間で水魔法と氷魔法の帝級魔法を習得する程だ。


 その横でユウリは魔力の操作中に変な魔力(・・・・)が混じり、苦戦していた。


 そして魔法の特訓が終わると、戦闘訓練が始まった。ユウリとフェルカの合格条件は「セリナに攻撃を当てる事」だ。一見簡単そうに思えるが、ユウリとフェルカはまだ合格できていない。


 訓練方法は一人すつ行い、時間内に魔法や魔力弾を撃ってくるセリナに、攻撃を当てればよい。


「じゃあ最初はフェルカからね」

「うん!よろしくお願いします!」


 フェルカがスタート地点に立つと、セリナは魔法を撃ってきた。フェルカは上手く木を使いながら、魔法を避けていた。木を使い徐々に距離を詰めていくと、フェルカは木の陰から一直線でセリナに向かって走った。


「《ストーム・バレット》ッ!」

「《アイシクル・バレット》ッ!」


 フェルカは走りながら、セリナの魔法を撃ち落としていった。それでも抜けてくる魔法は、できるだけ最小限の動きで回避した。


「《アイス・ウォール》ッ!」

「ーーッ!?」


 近くまできたフェルカに魔法を撃とうとすると、突如目の前に氷の壁が現れた。そのせいで、セリナはフェルカの姿を見失ってしまった。


 セリナは氷の壁を壊そうと、魔法陣を展開した。すると氷に壁の横から、氷に礫が撃たれた。セリナはすかさず、腰のナイフで氷の礫を斬ろうとした。


「《ーー弾けて》ッ!」


 その言葉に合わせて氷の礫は爆発し、霧状になりセリナを包み込んでいった。


「・・・・・・成程ね。こうやって私の視界を奪おうって事ね。でもーー」


 セリナは後ろの霧の中から出てきたフェルカを見ながら、手を前に翳した。


「私にはあまり効果ないのよ。《ストーム・ハリケーン》ッ!」


 セリナが《ストーム・ハリケーン》を放つと、竜巻が現れて、周りの霧が一瞬にして吹き飛ばされた。


 一方フェルカは、霧と一緒に上へ吹き飛ばされ、竜巻が消えるとそのまま下へ落ちていった。


「キャアアアアーーッ!!」


 落ちてきたフェルカは、セリナの《エア・ストラム》により、勢いを殺した状態で地面に尻餅をついた。


 そして尻餅をついたフェルカに近づき、セリナは弓を引いた。自分に弓が引かれている事に気付いたフェルカは、剣を地面に置き、両手を挙げた。


「ま、参りました・・・・・・」


 フェルカが降参すると、セリナは弓を戻し、フェルカの手を取り起こした。


「今日もセリナに勝てなかったよ~」

「でも、今日の魔法の使い方はなかなか良かったわよ。正直、私の耳が良くなかったら、結構危なかったもの」


 そう言ってセリナは、エルフの長い耳を動かした。


 次はユウリの番である。セリナはユウリがスタート地点に着いた瞬間に、フェルカの時の倍の魔法をぶっ放してきた。


「うおっ!?これマズッ!?」


 ユウリは魔力を脚に回し、素早く動きながら魔法を回避した。この魔力を脚に回す方法は、ユウリがセリナの自重無しの攻撃から逃げるために考えたものだった。


 ユウリはフェルカ同様に、木々を上手く使って逃げていた。


「へ~。結構避けられるようになったのね」

「まあ、あれだけ魔法をぶっ放されればな・・・・・・」

「なら、もっといけるわよね?」

「・・・・・・は?」


 そう言うとセリナは、弓に魔力の矢をかけて上に向かって引いた。


「《ストーム・ジャベリン》ッ!」


 セリナが矢を放つと、矢はユウリのいる木の上まで飛んだ。そして矢は魔法陣に変化し、ユウリに向かって風の槍が大量に振ってきた。


「ちょ、待て!?それはさすがに無理だから!?」


 顔を引き攣らせたユウリは、全力で逃げ出した。しかし、風の槍は容赦なくユウリに振ってきた。


「アアアアーーッ!!」


 ユウリの叫びは、風の槍の中へと消えていった。槍の雨が降り止み、セリナが確認しに行くと、ユウリは身体をピクつかせて倒れていた。


「あちゃ~、やり過ぎたかしら・・・・・・」

「やり過ぎだ!俺が死ぬわ!」


 倒れていたユウリはガバッ!と起き上がり、セリナにツッコんだ。


 その後、休憩をしたユウリたちは、村へ戻ろうとした時だった。何処からか、焦げた臭いがしてきた。


「・・・・・・」


 ユウリたちは顔を見合わせた。それは、焦げた臭いがする方角には村があるからだ。


 ユウリたちは急いで森の中へ入り、村に向かって走った。村に近づく度に、焦げた臭いが強くなっていき、空が赤く染まっていった。そして、森を抜けたユウリたちは村に着いた。


「ーーッ!?なんだ、これ・・・・・・」


 そこでユウリたちが目にしたのは、激しく燃える家と逃げ惑う村人。・・・・・・そして、炎を吐くドラゴンだった。

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