アデルト・ミアル
一気に二話挙げたのは少し疲れました。。
気を失っていたユウリは目を覚まし、フェルカとセリナに謝りながら共に小屋に戻っていた。
「しかし、この小屋はどうなってるんだ?見た目より中が広くないか?」
「恐らく、小屋自体に空間魔法を付与してるんじゃないかしら」
「でも空間魔法って、最低でも帝級魔法だよね?」
フェルカが言うには、空間魔法はかなり高度な魔法で、そもそも使える人はごく僅かだそうだ。
そんな広い部屋の奥に進んでいくと、一つの部屋の前まで辿り着いた。その部屋の扉には名前が彫られていた。
「『アデルト・ミアル』って、もしかして・・・・・・」
「ああ、多分あのダンジョンの創作者だろうな」
ユウリはドアノブに手をかけて扉を開けると、扉は軋む音を鳴らしながら開いた。
ユウリたちが部屋の中に入ると、周りには実験道具から本棚等様々なものが置いてあり、部屋の中心には魔法陣が彫られてあった。そんな中、ユウリは本が積まれてあった机に向かった。
机の上には埃を被った大量の本があり、それを退かすと数枚の紙を見つけた。ユウリが紙を拾い読もうとすると、フェルカとセリナもユウリの横にきて紙を覗いた。
『やあやあ、こんにちは。私はアデルト・ミアルである。そして、ダンジョンを創った本人でもある。この紙を読んでるって事は、もしかしてダンジョンを攻略しちゃったのかな?いや~、おかしいな。最後の魔物は、かなりバケモノ級にしたんだけどな』
「なんだこいつ!?質が悪過ぎるだろ!?」
「ダンジョンを創った人たちって、こんな人ばっかりなの?」
ユウリたちはアデルトの書いた文章に各々文句を言いながら、続きを読んでいた。
『っとまあ、前置きはここまでにして。ダンジョン攻略おめでとう。《攻略者の証》は横の箱にあるから、持っていくといいよ。あとこれは、私からのお願いだ。ダンジョンを攻略したからには、それなりの責任が伴う。だから全部の証を手に入れて、破滅の塔を呼び起こしたら、あの紛い物をぶちのめしてね』
「・・・・・・紛い物?」
「もしかして、邪神の事じゃないかしら」
「ああ、そっか。でも何で紛い物?」
「・・・・・・そこは深く考えても、私たちには分からないわよ」
そう言って、セリナは紙が置いてあった場所の隣にある箱を開けた。すると中に《攻略者の証》が入っていた。セリナは《攻略者の証》を取るとユウリに渡し、ユウリはそれを《アイテム・ボックス》に仕舞った。
ユウリたちはその後、小屋の中を散策して回った。何かないか、探しているのだ。そんな散策中にフェルカが、ある部屋を見つけた。
「二人共!ちょっと来て!」
フェルカに呼ばれ、ユウリとセリナはその部屋へ入った。
「フェルカ?ってなんだこの部屋!?」
「凄いよね。こんなに服があるなんて」
フェルカが見つけた部屋の中には服がたくさんあり、アデルトが女性だから女性ものがあるのは分かる。しかし何故、男性ものの服があるのかが、ユウリたちには不思議だった。
だが正直、戦いで服がボロボロになってしまったので、ありがたいとは思った。そしてそれぞれ服を選び、別の部屋へ行き着替えた。
「そろそろいいか?」
「うん」
「ええ」
先に着替え終えたユウリは、部屋の前でフェルカとセリナを待っていた。
ユウリの服装はだいぶ今までと違った。黒に白のラインが入っているロングコートを中心に、シャツやズボン、靴等を合わせていた。
少し待つと部屋の扉が開き、フェルカとセリナが出てきた。
「お待たせ、ユウリ」
「お、おう・・・・・・」
フェルカの制服は、ユウリと逆に白に青のラインが入っているロングコートを中心としていた。ユウリはフェルカに、思わず見惚れてしまった。
一緒に出てきたセリナの服装は変わっておらず、理由は「この服の方が動きやすい」との事だった。
合流したユウリたちは、再びアデルトの部屋に戻った。そして部屋の中心にあった魔法陣に向かった。
「それじゃあ、村に帰るか」
「やっと帰れるわ・・・・・・」
「疲れた~」
そう言うと三人は、魔法陣の上に立った。すると魔法陣が光、ユウリたちを飲み込んだ。
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