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衆に優れた人物は、①

衆に優れた人物は、運に恵まれようと見離されようと、常に態度を変えないものである。

運命に見放された時でも、彼は毅然とした態度を保ち続けているので、他人の目には、運命はこの人には何の影響も与えないのではないかとさえ、見えるほどだ。


反対に弱い人間にとっての運命の変転は、すぐに表に現れてしまう。

幸運に恵まれれば、たちまち有頂天になり、まるで全てが自分の力量だ、と得意がる。

(周囲からは耐えがたい存在と思われ、憎まれる)

ところが、運命が反転し、かげりがさしはじめると、途端に落胆してしまい、卑屈な人間に成り下がる。


「政略論」


落選議員、問題が発覚したアイドル等、本当は実力不足の人の醜態は、マスコミ他でよくわかると思う。


衆に優れた人物の文で、池波正太郎の文を思い出した。


「烈しい驟雨の中を、別段に足を速めることもなく、悠々として去った侍の後姿を、平蔵は門の屋根の下から見送り、

(よほどに、できた人らしい)と、おもった」


(「雲竜剣」『鬼平犯科帳』)

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