旅立ちとエルフ大陸
4人は試練をクリアした。
ずっと“大闘技場”に居たから忘れているかもしれないが、ここはまだ妖精大陸の宿屋なのだ。
俺が大闘技場を解除し、景色が宿屋の一室に戻ると、椅子にはポラリスが座っていた。
「無事、試練は終えたようですね」
その言葉と同時にドアが開き、キラリオスが入ってきた。
俺たちを見るなりにっこり微笑む。
「お前ら、随分強くなったじゃねぇかァ。試練は終わったみてぇだなァ」
4人は元気な笑みを浮かべて答えた。
「はい!」
こいつらに会うのも久しぶりかもしれない。
だが俺はすぐに表情を切り替え、本題に入った。
「俺たちは次の大罪魔人討伐に行く」
ポラリスは見透かしたように微笑んだ。
「でしたら、次はエルフ大陸がオススメですよ」
「理由は?」
ポラリスはドヤァっと言わんばかりの表情で答えた。
「そのうち分かりますよ」
なぜエルフ大陸なのか気になったが、ポラリスのことだから、未来でも見透かしているのだろう。
「エルフ大陸か……」
「ということは、色欲の魔人ラグニアと戦うわけですね」
ルナは小さく微笑んだ。
「アルマたちの特訓の成果を見せなきゃね!」
アルマは拳をキュッと握った。
4人の表情には確かな自信が宿っていた。
俺たちはポラリスにエルフ大陸の場所を聞いた。
ルナたちも飛べるようになったから、そのまま飛んでいくことにした。
俺たちを見送るポラリスとキラリオスに手を振り、俺たちは旅立った。
その頃、エルフ大陸では……
「クンクン……クンクン……あ、この感じ、無宗くんだ!」
1人の青髪エルフ少女が俺の気配を感じ取っていた。実際匂いは嗅いでいないが、彼女は感覚が鋭かった。
「あーもう、待ち望んでたよ〜」
少女は両手を合わせ、目を輝かせる。
「ポラリスちゃんが、「今は遠慮しておきましょう。わたくしたちは聖剣に導かれ、磁石が惹かれ合うように、彼と出会うことになるのですから……そう、運命的に」……とか言ってたから待ってたのに!長すぎだよ〜」
少女は渾身のポラリスの真似を披露した。
「勇者様、今日も元気ですね〜」
「あぁ、微笑ましいね」
その様子を何人かのエルフが、遠くから温かい眼差しで見ていた。
「あ、声に出ちゃってた。ってやば!見られてる!?」
少女は赤面しながら指をモジモジさせ、口笛を吹いた。
誤魔化そうとしてももう遅い。
エルフたちがいなくなるのを見て、少女はいたずらっぽく微笑んだ。
「さぁ、どんなことしよっかな〜」
少女は小さく舌なめずりをすると、空を見つめた。
「ね、無宗くん!次は逃がさないよ?」
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!?」
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