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負内無宗は負けません!!~敗北=全ロストの世界で、俺だけが“負けない”最強~  作者: Zawape
鬼畜修行編

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キモいだけと思ってたら意外に強いやつ

キモおじが十体。不規則に並び、ルナたちを見つめていた。


4人の少女たちは思った。あれ、今殺っちゃえば不利な空中戦になる前に倒せるんじゃね?と。


「こういうのは攻撃したもん勝ちです!

弓王スキル“レイニーアロー”」


キモおじに無数の矢が降り注ぐ。

粉塵が舞い上がり、視界を塞ぐ。静寂が緊張を肥大させた。


その時だった。

気づくと、目の前でキモおじが拳を振り上げていた。

時が止まった気がした。


「ルナっ!?」


フェリがルナの前に立ちはだかった。

だが為す術もなく、フェリはルナと共に殴り飛ばされた。


「んあぁっ!!」


2人は空中で体勢を立て直した。


「みんな!その場に留まっちゃダメです!」


その呼びかけはもう遅かった。


砂煙の中からキモおじが飛び出し、4人をそれぞれ吹っ飛ばした。


負けられない。そう思ったからこそ、4人は吹っ飛んだ勢いのまま逃走を開始した。


逃げる合間に、アルマは数十本の霊手を放った。

三体のキモおじがそれを全てかわし、同時にアルマを殴り飛ばした。


「アルマ!」


フェリは急いで向かおうとしたが、そんな余裕はない。


「フェリたん、どこ見てるのカナ?おじたんは、こっちだよ〜」


フェリはスレスレで受け止めたが、勢いよく吹っ飛んだ。


急いで体勢を整えたフェリだが、違和感を感じていた。

こいつらの攻撃……死の気配を感じない。

完全に自分たちをナメていた。いや、あえて生かしておいているのだ。そのニヤけた表情を見れば、なんとなく理由がわかる。


だからこそ負けられない。


だが、理想と現実は違うのだ。1分もしないうちにどんどん劣勢になっていく。


何度矢を連発しても、全てかわされる。

霊手も魔術も、拳も、全て決定打にならない。


終いには背後に回られ、叩き落とされる。


「かはっ……」


もうダメだ。こいつらには勝てない。


「もう、逃げられないね。疲れたでしょ?おじたんがマッサージしてあげるよ」


キモおじの毛深い腕が4人に伸びる。

それと共に酸っぱいような汗の匂いがつーんと鼻を貫いた。

あ、無理。こんな奴に触れられたくない。

触れられるなら無宗がいい。

そう思った瞬間、何かが吹っ切れた。


フェリは素早く飛び起き、渾身の回し蹴りで一体のキモおじを消し飛ばした。


アルマは霊手で二体のキモおじの頭を掴み、勢いよくぶつけ合わせて消滅させた。


その様子に気を取られたキモおじをルナが渾身のメテオアローで貫き、クリアはキメラハンドで叩き潰した。


4人は凄まじい勢いで飛び立った。

一気に半分が消滅し、キモおじは焦った。


「お、やるじゃん」


今の4人は一味違う。

空中での速度も段違いだ。ゾーンというやつだろうか。

その凄まじい集中力の中で放たれた攻撃は、今まで全ての攻撃をかわしてきたキモおじを捉えていた。


「う……うあぁぁぁぁ!」


次々と減っていくキモおじ。いつしか追う側から追われる側になっていた。


気づけば最後の一体。


「私が……行く」


フェリは空を力強く踏みしめ、蹴り飛ばした。

光の筋がキモおじを貫く。フェリは音を置き去りにした。

その瞬間、凄まじい衝撃波が空気を軋ませた。


驚くほど静かだ。

少しの沈黙の後、4人は跳ねるように喜んだ。


「やった!アルマたち、勝ったんだ」


「うん、良かった。でも……」


4人が無宗を睨む。


「無宗?……なんか言うことはない?」


「そうだな、おめでとう。合格だ」


「ちっがーう!おめでとう。じゃないですよ!なんですかあの特級呪物は。精神的苦痛でしたよ!?」


「……やりすぎ」


フェリは小さく頬を膨らませていた。


「あはは……ごめん」


「それに、アルマたちはまだ合格じゃないでしょ?四天王を倒してないし」


「あぁ、それなんだけど……って実際にやった方が早いか」


4人は俺の言葉の意味がわからず、首を傾げていた。


俺はルナ、クリア、アルマをそれぞれ別空間に転移させた。


目の前にはそれぞれの四天王。

俺とフェリは3人をモニタリングしていた。


「無宗……どういうこと?」

「見てればわかるって」


俺は小さく微笑み、3人に戦闘開始の合図を出した。


「え……嘘」


結果は惨敗……ではなく、四天王が押されていた。

3人は四天王の攻撃を全て避け、遠距離から攻撃を当てていく。


「何なのだ……この強さはッ!?」

「おかしい……今までと全然違う」

「ふっざけんな!攻撃が当たんねぇぞ!」


四天王もこの驚きようだ。


「トドメです!弓王スキル“メテオアロー”!!」


ルナは凄まじい衝撃波とともに、レバルトを消し飛ばした。


「全属性魔術“雷”ライトニングバスター」


続いてクリアから放たれた雷の波動でアゼロラは為す術もなく消滅。


「きゃははっ!死ね!クソニス・クソミラー」


「わ……私はクロニス・フロミラーだぁぁぁっ!!」


無数の分身を維持できなくなっていたクロニスも、攻撃を避けられずに、巨大な霊手に叩き潰された。


「な……なんか四天王弱くな〜い?雑魚すぎなんですけど〜♡」


「ど……どういうことでしょうか」


それぞれ不思議そうな顔をしていた。


「無宗、もしかして四天王を弱体化させた?」


そうなるのも無理はない。だが、4人は一気に強くなっていたのだ。


「あぁ……それなんだけど、さっきのキモおじたち実は────ミスって四天王より強くなってたんだよね」


そう、四天王以上の強さのバケモノが十体。それを4人は倒したのだ。

ルナ、クリア、アルマが越えられなかった壁。それはまだ負けても次があるという無意識の甘えが原因だった。


しかし、キモおじ相手では一回の敗北で大事な何かを失うと思ったのだろう。

その想いが4人を覚醒させたのだ。

強い想いで戦況を覆せるのは正直アラゾニアだけだと思っていたが、案外違うらしい。

結局精神論になってしまったな。


4人はその答えを聞いて、怒ったような、呆れたような、複雑な表情を見せたが、すぐに笑いだした。


「きゃははっ……なにそれ」

「ほんと……無宗のばか」

「こんなの、理不尽にも程がありますよ」

「でも……結果的には良かったね」


こうして4人は試練をクリアし、俺は大罪魔人討伐に同行する許可を出した。

ここから再び、大罪魔人を倒す旅が始まるのだ。

残る大罪魔人は憤怒、色欲、怠惰の三体。


強くなったルナたちを見て少し安心する反面、油断はできないと改めて思う。


そして、絶対に大罪魔人を倒し切ると心に誓った。

俺はいつまでもこいつらの面倒を見てやれない。


────俺はあと10年しかし生きられないのだから。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!?」


と思ったら


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何卒よろしくお願いします。

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