理想と現実の差
魔王軍四天王────それはかつて、ルナたちを瀕死まで追いやった存在。
無宗がいなければ、1対4でも倒せないほどの強さだ。
「う……嘘……」
「な……なんでこいつらが!?」
「全員死んだはずじゃ……」
「レバルトはまだ生きてるけどね」
みんなの疑問は当然だった。自分たちが殺されかけた相手。倒したはずなのに復活している。
しかも特訓相手!?って思っていることだろう。
「こいつらは、俺の力で魔王軍四天王を再現した存在だ。さすがに本物じゃないぞ?」
「でもこいつら、危険じゃない!?」
「殺しに来たらどうするんですか!?」
「え、殺しにくるよ?」
沈黙が流れた。
「はぇ?」
「そ……そこは……嘘であってほしかった」
「だが瀕死になる前に、“大闘技場”から弾き出されるように設定してある。
そこは安心しろ」
「あ……安心できないんですけどー」
そして────
「四天王と1対1で戦うって本気?」
今までは四天王1人にルナたち4人でかかっていっても、勝てるか怪しいレベルだったから、かなり理不尽に見えるかもしれない。
でも────
「四天王も倒せないのに、大罪魔人を倒せると思ってるのか?」
「そ……それは────」
誰も反論できなかった。
「いいから、とりあえず戦って、実力差を確かめてこい」
対戦の組み合わせは……
ルナ対“炎天”レバルト・フレアデス
クリア対“風天”アゼロラ・ストムウェル
フェリ対“地天”マドローニ・ガンドゥローム
アルマ対“水天”クロニス・フロミラー
の組み合わせだ。
しかし、ルナたちの瞳には諦めなど存在しなかった。
「無宗。あの時の私たちじゃないから」
「あれから何度も戦って、強くなったんです!」
「ぼ……ボコボコにする」
「きゃはっ。あのクソニス・クソミラーなんかには、絶対負けないもんね」
「じゃあ、“大闘技場”に転送するぞ」
────数分後
「ぐへっ……きもT〜っ!!」
ボコボコにシバかれたルナが大闘技場から弾き出された。
「安定のドMだな」
「ち……違いますよ!?」
それからしばらくしないうちに、アルマ、クリア、フェリの順番でリタイアした。
みんなを治療しながら────
「で……戦ってみてどうだった?」
「あ、無理です」
即答だった。
「さっきまでの威勢はどうしたんだ……諦めないんじゃなかったのか?」
「ち……違います!諦めたわけじゃありません」
みんな今回の戦いで、実力不足を実感したのだろう。
強く握られた拳や暗い表情から、悔しさが滲み出ていた。
「実力差は痛いほどわかった」
「悔しいけど、今のアルマじゃ……あいつに勝てない」
「だ……だからこそ……特訓する」
全員の目に、諦めはなかった。
「そうだな。あくまで四天王は、最終目標だ。
ゆっくりしている暇はないから、さっそく始めるぞ」
そして────限界を壊す特訓が始まった。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!?」
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