地護の勇者の絶対蹂躙
チョコラーテが自分の胸に手を当てた瞬間────
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッ!!
凄まじい光を放ち、性質が変化した。
巨大な4枚の黄金の翼を広げ、空高く飛び立った。
「小生は……」
瞳が黄色く光り輝いている。
背後には黄金の歯車が無数に展開された。
「アラゾニアに“借り”があるんだろ?」
「借り……」
「だったら返してやれよ。────全力の一撃で」
「……っ!?」
チョコラーテは何かを思い出したように目を見開き、硬直した。
それと同時に口角が上がった。
「そう……だったな」
チョコラーテはぎゅっと拳を握り、アラゾニアに目を向けた。
震えていたアラゾニアと目が合った。
「今まで受けてきた苦しみ、怒り、屈辱を、この一撃に込めて叩き込むのだ」
「ひぃっ……!」
アラゾニアに悪寒が走った。
「嘘だ違う!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
────こんなの現実じゃない!!」
アラゾニアは逃げ出した。必死に、ひたすら、ただ逃げた。
無力な自分から目を背けたかったからだ。
空中から無数の紫の腕が現れ、アラゾニアを抑えつけた。
「こっちを向くのだ」
アラゾニアは強制的にチョコラーテの方向を向かせられ、黄金の十字架に磔にされた。
「嫌だっ!やめてっ!何でっ!?僕が何をしたっていうの?離してよ!!」
「せいぜいほざくのだ。アラゾニア」
チョコラーテが手をかざした瞬間、無数の歯車が現れ、巨大な銃の形を作った。
歯車が回転を始める。その速度は徐々に早まり、やがて火花を散らした。
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ何でなぜどうして!こんな目に!」
「それくらい自分で考えるのだ」
チョコラーテの瞳は冷酷だった。
銃口に百を超える魔法陣が展開された。
そこから生じるプラズマが、空気を軋ませた。
「ぼ……僕は悪くないのにぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
「消し飛べ────“アブソリュート・レイ”」
その瞬間────
キュイィィィィィィィィィィィィィィンッッッ……
ドカァァァァァァァァァァァァァァァンッッッ!!
辺り一帯が色を失った。
それと同時に────アラゾニアは、周りの森ごと跡形もなく消し飛んだ。
静寂だけが、その場を支配していた。
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