愛と涙に誓いを込めて
「目覚めろ……“ガイア・ドグマ”」
その言葉と同時に大地が震え、アラゾニアの足元から数千のトゲが乱立した。
アラゾニアが串刺しになり、固定される。
一瞬でアラゾニアに詰め寄り、聖剣で弾き飛ばした。
飛ばされたアラゾニアを狙い撃ちするように、地面から巨大な岩の拳が突き出し、遥か上空まで吹っ飛ばした。
「そんな……違う!こんなの嘘だ!……っ!?」
アラゾニアの頭上には既に小生がいた。
「僕は認めない!」
バゴォォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!
アラゾニアをダブルスレッジハンマーで叩き落とした。
「違う違う違う違う違う違う違う違う……違う!僕が!僕が最強なんだ!絶対なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
凄まじい重圧が辺り一帯を包んだ。
黄金のオーラを纏ったアラゾニアが拳を引いた。
小生は聖剣を構えた。
それは、岩の巨神に背を押された一筋の雷光だった。
踏み台とした岩腕を粉砕し、小生は重力を振り切って水平に翔ける。
閃光が敵を射抜いた瞬間、アラゾニアの執念が宿る拳もまた、小生の身体を捉えていた。
刹那、視界を焼き尽くす白光。
鼓膜を突き破るほどの震天動地。
互いの全てを賭した交差は、巨大なクレーターを穿つほどの衝撃波を爆発させ、両者を無情な空へと撥ね飛ばした。
目覚めた時には、街の病院だった。
目の前には白衣の女が座っていた。
「起きたか」
小生は勢いよく起き上がった。
「アリスは!?」
「あぁ、動くな。全身骨が折れてるんだぞ」
医者の言葉の意味を理解した瞬間────全身に激痛が走った。
「あぁぁっ!!!」
「だから言っただろ」
しばらくして、やっと小生は落ち着きを取り戻した。
「あの一撃から記憶がない。何があったのだ?」
少し間を置いてから、医者が口を開いた。
「お前は魔人の森からかなり離れた崖にめり込んだ状態で見つかったよ。血まみれでな。」
相打ちだった。下手したら小生も死んでいたかもしれない。でも、何より────
「アリスは……どうなったのだ」
「お前はまだ子どもだ。知らなくていい」
「断るのだ。子どもは関係ない。何より、小生は知らなきゃいけない。────現実を」
小生の目を見て、医者は少し考え込んだ。
深くため息をつくと、言いづらそうに話し出した。
「あの後、お前らを心配した大人たちが、森の方に探しに行った。────そこには赤く染まった地面と、指のようなものを喰っているアラゾニアだけがいたそうだ。アリス・レーランはきっと……」
言いかけてやめた。これ以上は酷だと思ったのだろう。
「小生は……何一つ守れなかったのだな」
ボソッと呟いた。その瞬間、身体の奥から何かが込み上げてきた。
それは、ボロボロと溢れ出した。
止まらない。
「うぅぅぅぅ……クソ、なんで……なんで……」
医者が腕を広げた。
「あー……その、なんだ。俺で良ければ抱いてやる。たくさん泣いてもいいからよ」
小生は迷わず抱きついた。普段なら絶対しない。それが一人で生きてきたチョコラーテ・クロパッドだからだ。
だが、今はただ、この悲しみを受け止めてくれる人が欲しかった。
小生は医者のお姉さんの腕の中で一晩中泣いた。
そして、この涙とアリスに誓った。
────あの魔人を絶対に、この手で殺す。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!?」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当に嬉しいです。
何卒よろしくお願いします。




