暴風の勇者を倒したら、街ごと味方になりました。
キラリオスのエアリアスと俺、二体の龍の息吹。
強大な2つのエネルギー波がぶつかり合い────
世界が弾けた。
ピカッ……
ドカァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
辺り一帯が爆炎に巻き込まれた。
「やばっ……巻き込まれて────ない?」
「た……助かりました」
ルナたちは、ほっと胸を撫で下ろした。
ドサッ……
負傷したキラリオスが地面に落下した。
俺は龍化を解除した。
辺り一帯が砂煙で覆われている。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ……
俺が手で振り払うと、衝撃波で視界がクリアになった。
「クソッ……」
俺は、大の字で横たわるキラリオスの前で立ち止まった。
「これで……満足か?」
「……。」
え……死んだ?いや……手加減はしたはずだ。
少しの沈黙の後、キラリオスが口を開いた。
「あぁ……大満足だ……」
「そうか……」
“ヒール”
俺が手をかざすと、キラリオスの傷が癒えていく。
「……っ!?」
キラリオスは飛び起き、体の状態を確認した。
「くっ……!」
その瞬間、キラリオスが拳を振り上げた。
「……っ!?」
俺が構えると────
キラリオスが俺の手を握った。
「すげぇなテメェ!!」
「え……!?」
俺は突然の一言に驚いていた。
「今までで俺をぶっ倒したのは、“あの女”以来だぜ」
「怒ってたんじゃ……」
「いつもの事だァ。それより、お前戦いの途中で闘技場にバリア張っただろ」
「あぁ……よく気づいたな」
戦いが激化する気がしたから、“ワールドプロテクト”で、闘技場と観客を保護していた。
「正直言うとこの闘技場はァ、元々結界が張られてるから意味がねぇんだが……テメェの優しさが伝わったぜ」
「強いだけじゃねぇ……ちゃんと守って戦ってやがる」
キラリオスは大きな声で宣言した。
「俺様はァ……負内無宗とその仲間を歓迎する!!」
「うぉぉぉぉぉっ!!」
その瞬間、周りから歓声が上がった。
「な……なんだ!?」
観客が一気に俺のもとに押し寄せてきた。
「おい無宗!さっきの凄かったな」
「まさかドラゴンに変身して戦うとは思わなかったぜ」
「しかも、キラさんを回復までしてくれるとはな」
「お前ら……怖がったりしないのか?」
「怖がる?なんでだ?」
「強くて性格もいいやつを怖がる必要はないだろ」
「そ……そうか」
少し意外だった。
……見た目ほど、悪い連中じゃないのかもな。
何より、自分が素直に認められて嬉しかった。
こういうのも……悪くないな。
それから俺は、妖精たちに質問攻めされた。
「やっと解放された……」
「でも良かったですね、ご主人様!」
「いい人……いっぱい」
「戦闘狂だけどね〜。きゃはっ」
向こうからキラリオスが歩いてきた。
「テメェら、まだここにいたのかァ?」
「まぁな」
「そういやァ、ここに来た目的を聞いてなかったなァ」
「まぁ、大罪魔人の討伐かな?」
「はァ!?もしかして、プレオネクシアかァ?」
「そうだが……」
「あいつはァ、先代の勇者でも倒せなかった厄介者だぞ……」
先代の勇者でも倒せなかった……か。まぁ、俺が倒してしまえば問題ない。
少しの沈黙の後、キラリオスが笑った。
「でも────テメェならやれそうな気がするぜ」
「まぁ、とりあえずはァここでゆっくりしていけ。ここの奴らはァ、テメェらを歓迎してるからなァ」
「ありがとな。借りは、魔人討伐で返す」
俺は、キラリオスにおすすめの店や宿を教えてもらった。
「あ……そうだ。強欲の魔人を殺りに行く時はァ俺様も呼べ。外の奴らに任せっきりってのはごめんだからなァ……」
そう言い残してキラリオスは去っていった。
「それじゃぁ大罪魔人は、ちょっと休んでからにするか」
「はい!」
こうして、妖精大陸最初の“波乱と歓迎”の一日が終わりを迎えた。
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