ヤクザ勇者と空中戦!?妖精大陸、治安も戦闘力も終わってる件
巨大な竜巻に巻き込まれ、俺は遥か上空へ吹っ飛ばされた。
「俺様は、暴風の勇者キラリオス・マワリッシュ。ナメてんじゃァねぇぞぉぁぁぁぁぁぁ!!!」
「あのチンピラが……」
「勇者!?」
上空遥か彼方にて……
“飛翔”
背中から黒い翼が現れ、俺は空中で静止した。
「暴風の……勇者……だと」
俺はポラリスの言葉を思い出していた。
「あそこの勇者は少し怒りっぽいですが、悪い人じゃないと思うので……たぶん?」
少しじゃねぇよ!キレ症とかのレベルを超えてんじゃねぇか!!
「何勝手に飛んでんだァ!?殺すぞぉぁぁぁ!」
「……っ!?」
俺はキラリオスの剣撃をスレスレでかわした。
キラリオスが再び剣を振り上げる。
「来いっ……ベルゼ!」
バァァァァァァァァァァンッ!!
凄まじい衝撃波が周りの雲を消し飛ばした。
俺はベルゼリオンで剣を受け止めていた。
キラリオスは、そのまま剣を弾いた。
「“エアフラッシュ”!!」
ドォォォォォォォォォォッッッッ!!
俺は、見えない空気の波動で吹っ飛ばされた。
「クソ……なんでこんなことに」
ただ、目が合っただけでこれかよ。理不尽にも程があるだろ……
「無宗……飛んでいっちゃった……」
「ご主人様……あんなに攻撃を食らってしまって────羨ましいです!」
「きゃはっ。心配してなくて草なんですけどー」
「にしても、あの勇者……強いね」
「当たり前だ!キラさんは強ぇんだ」
観客の1人が誇らしげに言った。
「今まで、この街に初めて来たやつ全員と喧嘩してきたが、こんなに長く戦いが続いたのは久しぶりだ」
「え……来た人全員に喧嘩売ってたの!?」
「怖い……」
「あれも、キラさんなりの歓迎なんすよ」
「剣を交えて互いを知る。妖精たちの中では伝統だからな」
「きゃははっ。戦闘狂すぎなんですけど〜」
ドカァァァァァァァァァァンッ!!
空から轟音と共に何かが降ってきた。
砂煙が消えると、そこには俺の姿があった。
「なんだ……いきなり、デカい腕に叩き落とされたぞ……」
上空からキラリオスと共に、巨大な緑の龍が姿を現した。
羽ばたくだけで強風を巻き起こしている。
「すげぇ……キラさんにエアリアスを使わせるなんて……」
「エアリアス?」
「キラさんが使役してる風の龍精霊だ」
「す……すごい」
一方俺は────
「おいテメェ!さっきからやられてばっかじゃねぇかァ。ナメ腐ってんじゃねぇぞ!かかって来いやぁぁぁぁぁッッッ!!」
「……ったく、理不尽すぎんだろ。
でも────」
俺はゆっくりと立ち上がり、ニヤリと笑った。
「そう来なくっちゃな……面白くないよね」
次の瞬間、俺の姿が“消えたように見えた”。
「……っ!?消えっ……」
その瞬間、凄まじい衝撃波と共に、キラリオスと龍精霊が蹴り飛ばされた。
バゴォォォォォォォォォォォォォォンッッッッ!!
「くっ……」
キラリオスが空中で体勢を立て直した。
「面白くなってきたじゃねぇかァ……なぁっ!!」
キラリオスは振り返ったと同時に、背後の俺に斬りかかった。
ドォォォォォォォォォォンッ!
剣と刀が激しくぶつかり合う。
「おいテメェッ!名は何だァ!?」
「負内……無宗だ」
キラリオスが目を見開き笑った。
俺はキラリオスの剣を弾き、バックスピンキックでキラリオスを蹴り落とした。
ドカァァァァァァァァァァンッ!
キラリオスは闘技場の地面に叩きつけられたように見えたが、上手く着地したようだ。
俺は間髪入れず、キラリオスに剣撃を叩き込んだ。
ドカァァァァァァァァァァンッ!
バァァァァァァァァァァンッ!
剣が交わるたび、轟音と衝撃波が響き渡る。
「無宗……楽しそう」
「ご主人様って結構戦闘を楽しんでるところありますからね」
剣撃同士の乱れ打ちの末に、キラリオスが上空に吹っ飛んだ。
キラリオスは空中で体勢を立て直し、歯を剥き出しにして笑った。
「やってくれたじゃねぇかァッッッ!!」
キラリオスの背後に龍精霊が出現した。
口にエネルギーチャージを始めた。
「ブレスか……だったら俺も」
巨大な鱗が空間を軋ませながら現れる。
俺は巨大な龍へと姿を変えた。
キュイィィィィィィィィィンッ……
「ドラゴン!?」
「ご主人様!?」
観客全員、開いた口が塞がらなかった。
「……っ!?嘘だろ……でも────」
「おもしれぇ!!
“ウィンドバスター”!!」
莫大な暴風の波動が俺めがけて放たれた。
“龍の息吹”
俺の口から、凄まじいエネルギー波が放たれた。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッッ!!
強大な2つのエネルギー波がぶつかり合い……
ピカッ……
ドカァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
辺り一帯が爆炎に巻き込まれた。
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