最強の炎使い、料理一口で仲間になりました。
「はじめましてだね……負内無宗。
私は紫電の勇者、ライム・クロスキャリパ。
……よろしくね」
紫電の勇者ライム・クロスキャリパ……シャルアやポラリスと同じ七聖剣の勇者。
噂には聞いていたが、レバルトとどんな関係なんだ。それに何のためにここへ……
「疑問を感じてるみたいだね。レバルトには私の仕事に協力してもらっていたんだ」
「俺を倒すのもその“仕事”のひとつなのか?」
「いや、これはただのレバルトの復讐だよ。君を倒すことが彼の目標みたいだからね」
それはまた、面白そうだな。このままレバルトが強くなっていけば、遊び相手には困らないだろう。
「で、仕事というのは?」
ライムは少し困った表情をしながら、口を開いた。
「いやぁ、それが嫉妬の魔人────シャーデンフロイデの討伐なんだけど……ちょっと無理そうでね。
撤退してきたんだ……」
「た……大罪魔人と戦ったんですか!?」
「そうだね。それで、この状況でお願いするのもアレなんだけど、討伐に協力してもらえないかな?」
俺の攻撃を無効化したあいつが倒せないってマジか?
もしかして、喰帝よりも強いのか?
「俺は構わないが、ドロップアイテムはいただくぞ?」
「問題ないよ。私の目的は大罪の意志ではなく、大罪魔人の討伐だからね」
「……交渉成立だな」
「はっ……俺は……気絶してたのか?」
「気がついたみたいだね、レバルト」
レバルトはライムの胸ぐらを掴んだ。
「テメェ……なんで邪魔しやがった」
「復讐は構わないけど、あの攻撃を食らったら間違いなく重症だったからね。大罪魔人討伐に支障が出たら困るでしょ?」
「あぁっ!……もういい」
レバルトは俺を睨みつけた。
「次は倒す……」
「楽しみにしてるよ」
「クソッ……いちいちムカつく奴だ」
ライムはレバルトに現状を話した。
「はぁ!?こいつらと協力?何の冗談だ」
それからもレバルトは協力を拒否し続けた。
「参ったな……こうなるとレバルトは、美味いものでも食べない限り意見を変えないんだよね」
「美味しいものって……」
こいつの舌を唸らせるようなものってなんだろう……
『こんなの余裕ですよ、無宗様!こいつは今まで料理というものをしないで食べてきたバカです。ちゃんと料理されたものなら即堕ちますよ〜』
だったら……これでいいか。
“料理生成”
「だから……断る。絶対無理────」
「これでも食っとけ!」
「!?」
俺はレバルトの口にタルタルチキンをぶち込んだ。
レバルトはチキンを頬張り、目を丸くした。
「うめぇ!!なんだこれ!?」
「タルタルチキンだ」
「もっとよこせ!」
俺はニヤリと笑った。
「どーしよっかなー?もし協力するなら、食べさせてやってもいいけどなー」
「じゅるり……クソッ……」
俺はレバルトにタルタルチキンを見せびらかした。
「あーもうわかった!協力するからよこせ」
こいつ……チョロいな。
俺はレバルトにタルタルチキンを手渡した。
レバルトが取ろうとした瞬間、勢いよく何かが横切り、タルタルチキンが消えた。
「もぐもぐ……美味しいです〜」
ルナが美味しそうにチキンを頬張っていた。
「あっ!テメェふっざけんな!」
「あ……すみません。お腹が空いてて……つい……」
何やってんだか……
「殺す……」
「!?」
レバルトからの殺気を感じ、ルナは逃げ出した。
「おい待て!“ヘルフレア”!」
ドカァァァァァァァァァンッ!
「き……きもT〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「きゃはははっ。キモ〜」
「こ……怖い」
「終末だね」
それから、みんなで食事をしながらの雑談が始まった。
「無宗たちは暴食の魔人────ヴォラシティを倒したんだよね。一体どうやったんだい?」
「あぁ、喰帝のことか……」
「ヴォラシティって確か、魔王様も危険視してた奴だな。攻撃を全吸収するんだろ?」
「確かに、攻撃が何も効かなかったもんね……」
「あれは本当にやばかったですからね」
「吸収しきれない質量の攻撃でのゴリ押し────かな」
「マジかよ……それ」
「さすがの私もそれは無理そうだね……」
「さすが……無宗」
「ところでライムたちは嫉妬の魔人に敗北したんでしょ〜?どんな能力だったわけ?」
「ま……負けてねぇよ。一時撤退しただけだ」
「きゃははっ。強がってるの見え見えなんですけど〜。無理しなくてもいいんだよ?本当は無様に敗北晒してしっぽ巻いて逃げ帰ってきたんだよね。
ざーこ♡」
「よし、このメスガキ、一回シバくわ。表出ろ」
「まぁまぁ、レバルト落ち着きなよ。それにここ外だから、表も何もないと思うけど……」
「アルマ、お前もやめておけ。わからせられても知らないぞ?」
「アルマはわからせられたりなんかしないもーん♡」
少し心配である。
「でもアルマの言う通り、確かに私たちは負けた。それを言い訳するつもりはないよ」
「単に調子が悪かっただけだ……」
アルマが少しニヤけた。
「おっと……言い訳ですかぁ?見苦しいんですけど〜♡」
「うるせぇ!本当なんだよ!
いつものみたいに魔法が使えなかったり、急に足場が崩れたり……なんていうかその────」
「不幸に見舞われた。これは紛れもない事実。
もしかしたらそれ自体が能力なのかもしれないね」
俺たちは、嫉妬の魔人────シャーデンフロイデと対峙していた。
紫色に光る鎖に縛られた“ソレ”は赤い涙を流しながら顔面を掻きむしっていた。
「もし、ライムさんが言ってたことが本当なら……相当厄介ですね……」
辺りにはシャーデンフロイデの涙の仮面が無数に散らばっていた。
「あ゛ぁぁぁぁぁ……」
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
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