再戦、レバルト・フレアデスの復讐
「久しぶりだな……魔族大陸」
ドカァァァァァァァァァンッ!
音を置き去りにした超高速の落体。叩きつけられた地面が悲鳴を上げ、噴煙が天を突く。
だが、その中心に立つ影は微動だにせず、ほこりを払うような仕草でゆっくりと顔を上げた。
大気が震えるほどの質量感が、場を支配していく。
砂煙の奥から現れたその姿に、空気が一変した。
「な……何!?」
「た……大罪魔人?」
砂ぼこりが風に流されると、徐々にその姿が現れた。
「久しぶりだな……負内無宗」
「……っ!?」
「う……嘘……」
「へぇ……生きてたんだな」
「白々しいな。わざと見逃した癖に」
「なんだ……気づいてたのか」
「あいつは……」
「“炎天”レバルト・フレアデス!?」
レバルトはニヤリと笑うと俺に人差し指を向けた。
「負内無宗……俺と再戦しろ。────決闘だ」
ルナたちが心配そうに俺を見つめた。
「大丈夫だ……」
俺は静かにそう言うと、レバルトの方を見て微笑んだ。
「いいよ。その決闘、受けて立つよ」
辺りが静まり返る。
バゴォォォォォォォォンッ!
気づいた時には、既に衝撃で吹っ飛ばされていた。
「お前って近接戦闘はしないイメージだったんだけどな」
「あの時の俺とは違ぇんだよ」
レバルトは不満そうな顔で俺を睨んだ。
「なぜあの時の刀を使わない……ナメてんのか?」
「なんでだろうね。不満なら……力ずくで本気を出させなよ────」
その瞬間、レバルトは既に背後で構えていた。
「言われなくとも……」
俺はレバルトの回し蹴りを、裏拳で止めた。
「そうするさっ!」
その瞬間レバルトの足から光が生じた。
ドカァァァァァァァァァンッ
俺が後退すると、すかさずレバルトが猛攻を仕掛ける。
俺とレバルトの接近戦は、辺り一帯を衝撃波と爆風で満たした。
「吹っ飛べ!」
バァァァァァァァァァァァァァァァンッッッ!!
レバルトの拳を正面から受け止めた瞬間、凄まじい爆発が辺り一帯を巻き込んだ。
「くっ……」
俺は空中で体勢を立て直して着地した。
本当にあのレバルト・フレアデスなのか?
以前とは別格の強さだ。動きや攻撃に無駄がない。
今までのような直径1kmの火球を全く使わない代わりに、同じ威力を凝縮して近距離で放っている……
「オラァッ」
レバルトの素早い裏拳が俺の体を真っ二つに引き裂いた。
ように見えるが────
「それ、残像だよ」
俺は回し蹴りでカウンターを決め、レバルトを吹っ飛ばした。
しかし、レバルトは平気な様子だ。
ほとんど効いていない。
『あれは自身の体組織を熱で極限まで活性化させてますねぇ〜。つまり、超硬質化した鋼の肉体ってわけです!
役に立ちましたか?無宗様』
あぁ、サンキューザワノス。
そういう事なら“アレ”を使ってみるか。
「ボーッとしてんじゃねぇぞ!」
レバルトは一瞬で距離を詰め、渾身の拳を繰り出した。
俺はレバルトの拳撃を裏拳で弾き、そのまま正拳突きで吹っ飛ばした。
そのまま吹っ飛ぶレバルトの目の前に瞬間移動し、バックスピンキックで上方に蹴り上げた。
「やっぱり手応えがないな。それなら……」
レバルトが飛ばされた方向には既に俺が構えていた。
“黒撃”
バゴォォォォォォォォォォォォォォンッ!!
黒い衝撃が“爆ぜた”。
レバルトは地面にめり込み、直径100mのクレーターができた。
「かはっ……」
「うわ……凄い威力……」
「これ、あとちょっとでアルマたちも巻き込まれてたんじゃ……」
「やっぱりこれは威力調節が難しいね。体内に衝撃を浸透させただけなんだけど、周りにも被害が出ちゃったよ……」
黒い衝撃波はレバルトの鋼の装甲を貫通していた。
「なぜだ……これは魔王様の……」
「これで決着だね」
レバルトが俺に向かって手を伸ばした。
その手には膨大な炎が収束していく。
「まだ……だ」
そこからは“勝ちたい”という強い意志を感じた。
だからこそ、俺はそれに応えようと思った。
「インフェルノ……バーストッ!!」
凝縮された膨大な炎のエネルギー波が俺に襲いかかる。
周囲一帯に強風が吹き荒れ、俺の指先に集中する。
「“ウィンドフラッシュ”」
凄まじい旋風とレバルトの炎がぶつかり合う。
「負内無宗!お前は……俺が倒す!」
辺り一帯に暴風が吹き荒れる。
次第にレバルトの炎が押し返されていく。
「終わりだ」
「……っ!?」
キュィィィィィン……ッ、シュッ……
その瞬間、ぶつかり合っていたエネルギーが、全て消失した。
「え……何が……」
「攻撃が……消えた?」
「テメェ……何しやがる」
レバルトは眠るように意識を失った。
目の前には、薄紫の髪を後ろに結った青年が立っていた。
「今のはお前か?」
「そうだよ」
青年は、すべてを見透かしたように微笑んだ。
「ご主人様の攻撃を……消した?」
「嘘でしょ!?」
「今レバルトが戦えなくなるのは、私も困るからね」
「で……お前は何者かな?」
青年は聖剣を柄に収めた。
「はじめましてだね……負内無宗。
私は紫電の勇者、ライム・クロスキャリパ。
……よろしくね」
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