今日の俺は“神対応”です。
この日、世界は俺を神と呼んだ。
シャルアは驚きのあまり動けなくなった。
「なんだその姿は……それでは、まるで────」
背後に開かれた四枚の翼は、この世のいかなる絹よりも白く、吹雪のように眩い光の粒を散らしている。白く透き通る長い髪は見るもの全てを魅了した。
その頭上に浮かぶ黄金の輪は、昇る朝日を凝縮したかのような輝きを放ち、見る者の視界を白銀へと塗りつぶした。
ただそこに佇むだけで、周囲の濁った空気は浄化され、観客は皆、跪いた。
「それでは、まるで────“神”みたいじゃないか」
俺は指をパチンと弾いた。
「“大聖堂”」
その瞬間、光が観客とシャルアを巻き込み、光の大聖堂が展開された。
「己の罪を見つめなさい」
その声は、森の奥に隠された清らかな泉のせせらぎを思わせた。どこまでも透き通っていながら、氷のような冷たさはなく、むしろ雪解け水のような柔らかな温度を帯びている。言葉を発するたび、鼓膜を通り越して、淀んだ心が洗われていくような錯覚に陥った。
巨大な聖なる鏡が現れ、シャルアの今までの行いが映し出された。
それは決して消えない“罪の記録”だった。
セフィリアを自分のもののように支配しようとしている姿。
「やめ……て」
「あぁ……僕のセフィリア。君には感情も意思も必要ない。ただ黙って僕のものでいればいいんだ」
アイスを持った少女がぶつかり、服を汚されたことで────裏路地でめった打ちにしている姿。
「ぐすん……ごめん……なさい」
「これは教育だよ。だから僕は正義だし、悪くない。悪いのは君だよ。ちゃんと前を見てないわけ?僕の服を汚した罪は重いよ」
数多くの女性を無理やり部屋に連れ込む姿。
「ゆ……勇者様……何を」
「勇者である僕の命令を聞けないわけ?僕は神の代行者だ。わかったら黙って僕の言う通りにするんだ」
観客がざわめいた。
「嘘だろ」
「あの勇者様が……」
「観客の皆さんの洗脳が……」
「きゃははっ。クソ勇者乙~。ウケるんですけど~」
「さすが無宗だね」
「無宗……」
「それでは……光天の勇者、シャルア・フレトリスの懺悔をはじめましょう」
シャルアは顔を歪め、唇を噛みしめた。
「死ねっ!負内無宗ぉぉぉぉぉっ!!」
シャルアは膨大な光エネルギー波を俺に向けて放った。
「“ルミナス・バスター”」
その攻撃は俺に届く前にあっけなく散った。
「バカな……なんで……」
「あなたの攻撃を悪と定義し、浄化しました」
シャルアは信じられないような目をしていた。
「本当に……負内無宗……なのか?」
俺は無言で微笑み片手をかざした。
その瞬間聖剣が震え出した。
「!?」
「ぽ……ポラリスちゃん!なんか、うちのイグニス・レクスが震えてるんだけど!?」
「わたくしも、こんな事は初めてです。聖剣が……共鳴しているのでしょうか」
何かを察したシャルアは素早く構え、光速で俺に斬りかかった。
「クソぉぉぉぉっ!!」
俺は、落ち着いた優しい声で囁いた。
「“清らかなる浄光”」
「……っ!?」
その瞬間、大聖堂内の全ての者が温かい光に包まれた。
大聖堂内の人間全員が浄化され、涙を流し、祈りを捧げた。
「あぁ……神よ……」
「ご主人様ぁ……」
「なんか……心がポカポカするんですけど」
ちゃっかりルナたちも巻き込まれていた。
一方、シャルアは────
「無宗様……いいえ、神よ。僕は今までの行いを悔い改めました。これからは真っ当に生き、この世界のために貢献したいと思います」
その目は穢れがなく、真っ直ぐでどこまでも清らかだった。
究極神聖魔術“清らかなる浄光”が直撃したんだ。
余波を受けた観客ですら浄化され、涙を流しながら祈りを捧げたのだから、こうなるのは必然だろう。
「……決着だな」
「ご主人様ぁ!」
この声は……ルナたちだな。
俺が後ろを振り返ると、疲れるくらいキラキラしているルナたちの姿があった。
「な……なんだお前ら!てか、その目はなんだ!?」
「ご主人様……いいえ、神よ。私たちは心を改めました。これからも私たちをお導きください」
「神よ……アルマは信じておりました」
「神よ……」
「あぁぁぁっ!お前らふざけんなッ元に戻れ!!」
それから浄化されたルナたちを元に戻したり、シャルアや国民から神様扱いされて大変なことになったのだった。
※活動報告に“ゴッド無宗”のイラスト載せました。
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