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第19話 お姉様、お願い。
「お姉様、お願いがありますの。」
小さい妹たちが手招きするので、彼女たちの部屋に入る。
薄い桃色の壁紙の、可愛らしい部屋だ。そろそろ一人ずつの部屋にしなければねえ。もうこの子たちも大きくなったし。
「なあに?何か欲しいものがあるの?」
こくこくっ、と頷く二人。可愛らしい。
「エリックお兄様、もうすぐ王都に帰ってしまうんでしょう?新しい事務官が来るって聞いたから。」
「え?」
「ガルト姉様が言っていたの。もうすぐ帰っちゃう、って。」
「私たち、エリックお兄様に、どこにもいかないでほしいの。本物のお兄様になってほしいの。ダメ?」
「お願い。リンデ姉様。おじいさまだって、お兄様といつも楽しそうにお話されてるわ。この前はね、少し暖かかったから、4人で中庭をゆっくりお散歩したの。楽しかったわ。」
「それからね、お茶をみんなで飲んで、お菓子を食べたの。」
「お勉強も見て下さるの。それから、ダンスの練習が始まったでしょう?お兄様がお忙しいのに時間を作ってくれて、お相手をしてくださったの。素敵でしょう?」
「お上手なのよ!」
「お兄様にね、リンデ姉様が好き?って聞いてみたの。そうしたらね、大好きだよ、って!!」
「ねーーーっ!」
「お姉様は?エリックお兄様のこと好き?」
「・・・・・」




