へイエス先生が倒れた
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へイエスの顔が青ざめていた。
「へイエス先生、大丈夫ですか?」
ジュリアは心配そうにへイエスの顔を伺った。
「問題ない。ただ、使った魔力がとても大きかったので、少々疲れているがな。でも、それだけだ。マクレガー君、よく頑張ったな。えらかったぞ。」
へイエスはそう言ってジュリアの頭を撫でようと手を伸ばしたのだが、そのまま意識を失ってしまった。
「先生!へイエス先生!」
ジュリアは必死で回復魔法をかける。
そこにオドネル先生が来てくれた
「マクレガー君、へイエス先生をひとまず先生の宿舎の医務室に連れて行こう。」
「先生、私もご一緒していいですか?」
「いいよ。じゃ、私に掴まって。」
オドネル先生は転移でへイエス先生とジュリアを医務室に連れて行った。
医務室に寝かされたへイエス先生は、依然として意識がない。
「ああ、これは解呪をおこなったかな。」
医務室のカーター先生は落ち着いている。
「ああ、魅了の魔石の解呪で、人数がだいぶいた。」
オドネル先生がそう言うと、カーター先生が、
「では、まずこれで。」
と言いながら魔法をかけた。
するとへイエス先生の意識が戻った。しかしまだ先生はぐったりしている。
カーター先生が
「おかえり。かなり強力なものを解呪したな。おつかれさん。しばらく魔力が戻るまで休めよ。立って歩けるようになったら部屋に行きなさい。」
そういうと、オドネル先生は
「いや、今すぐ転移で部屋まで連れて行こう。世話になったな。」
オドネル先生はまだ口がきけずにいるへイエス先生とジュリアを連れて、へイエス先生の部屋に転移した。
「あの、先生、私になにかできること、あるでしょうか?」
「そうだなあ、彼が口がきけるようになったら、なにかスープでも作ってやってくれるか?」
「はい!それと、あの、この解呪で先生の命が短くなったり、なにか後遺症が残ったりしますか?」
「ああそれは大丈夫だよ。カーター先生が状態を戻してくれたからね。ただ、解呪した人数がけっこう多かったので、魔力と体力が枯渇してしまったんだ。2−3日で元通りになるさ。ま、それまでの間は休講だな。」
オドネル先生はそう言ってにっこり笑った。
ジュリアはその場にへたりこんでしまった。
「おい、大丈夫か?」オドネル先生が気遣う。
「はい・・・私のせいで、先生がどうにかなっちゃったらどうしようって、心配で、心配で。でもほっとしたら力が抜けちゃって。」
「そうだろうな。びっくりしたよな。でも、先生はもう大丈夫だから、まずは泣き止め。」
その時ジュリアは自分が泣いていたことに気づいた。
「さて、では君はしばらく先生に付き添うか?」
「はい」
「では君の家に転移しよう。着替えたほうが良い。この部屋にこのドレスじゃ動きづらかろう。」
オドネル先生はそう言うと、ジュリアの手を取って
「おい、ちょっと出かけてくるからな。」
とへイエスに言い残してジュリアの家に転移した。
ジュリアの家に戻ると、家は喧騒に包まれていた。
『すみません、先生、すぐ着替えて戻りますので、ちょっとだけお茶でも召し上がっていていただけますか?」
ジュリアはそう言うと、マーサにお茶をお出しするように頼んで、自室にかけあがった。
普段着はお仕着せしか持ってないので、制服を着る。
カカオとリープが
「見てたよー。よかったねー。」と言ってくれた。
「ねえねえ、おじさんたち、焦ってるよー。さっき王様のお使いが来たけど、ジュリアがいないから困ってた。今、ジュリアのこと探してるよ。」
「え、そうなの。いやだわ。私は今からへイエス先生のところに行くの。何かあったら教えてくれる?」
「わかったー。」
「じゃああの先生を隠しておくねー。家の人から見えないようにする。ジュリアもそうするよー」
「ありがとう!」
そう言うとジュリアはオドネル先生のところに急いだ。
「お待ちいただき、ありがとうございました。」
「おお、いや、何も制服まで着なくてもよかったのに。」
「ええと、あの、すみません、私、制服かお仕着せしか持ってなくて。お仕着せより制服のほうがましかなと思ったんですけど。」
「え・・・そうなのか。それは悪いことを言ってしまったな。すまない。」
「いいえ、本当のことですから。」
「じゃあ、行こうか。」
「はい。」
へイエス先生の部屋に戻ると、先生は眠っていた。
今度は安らかな寝息が聞こえる。
「よく眠ってるな。あとは休むだけだ。君もあまり疲れないようにな。」
「ありがとうございます。」
「私はちょっと学園の様子を見てくる。なにか変わったことがあったらまた来るよ。」
「はい、お疲れさまでした。」
オドネル先生が行ってしまうと、部屋には眠っているへイエス先生とジュリアの2人となった。
ジュリアはベッドのそばに座っていままでのこと、そしてこれからのことを考えていた。
結局へイエス先生は翌日まで眠っていた
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