十一話
森に入ります。
明くる日の朝、俺が目覚めるとそこにはまだ寝ているハルマキと昨日から四つん這いのままになっているチャーハンの姿があった。
そういえば、チャーハンには待つように命令したままだったな。
俺がチャーハンを解放してやると、彼女は疲弊し、ベッドに崩れ落ちたがすぐに力を振り絞って俺の元へとやって来る。
昨日はハルマキばかり食べさせてしまったからな。
そう思い、俺はチャーハンにも3リットルのスープを与え、彼女が力尽きたところで部屋を後にした。
俺が冒険者ギルドへと行くと、そこには《ドラゴンズ・アイ》とおそらく《森の民》のパーティと思われる冒険者たちの姿があった。《森の民》の面々は全員がエルフで、まさに森の守衛といった様子だ。
俺は受付で臨時パーティの加入が許可されたこと、そしてすぐに森へと出発することを知った。
例のアンデットモンスターの被害を少しでも抑えようということらしい。
今回は二パーティが合わさった連合パーティでの討伐となるらしいが、両パーティの人間たちは仲が悪いのか、ろくに話もしないうちに森へと着いてしまった。
さあ、楽しいショーの始まりだ。
一行が森を歩き始めてから数十分後、近づいてくる大きな足音が聞こえた。
「来た!こっちだぜ」
オッツォが我先にと走り出す。全員それに続いて行く。
俺は最後尾でゆっくりとショーを楽しむことにする。
「こ・・・こいつは」
先頭を走っていたオッツォが足を止めて口にする。
その先には巨大な体躯を持つ植物系アンデットモンスター、ヴェノムアイヴィがいた。
ヴェノムアイヴィとは、枯らした植物の栄養を吸収しながら移動する、動く大樹のようなものでその全長は二十メートルほどにまで達する。
「やはり、かなりの大きさまで成長したようですね」
エルフの女性が呟く。
「ですが、ヴェノムアイヴィ程度、私たちだけでも狩れます」
自信満々の《森の民》のメンバーたち。
彼女たちは《ドラゴンズ・アイ》の面々、そして俺を下に見ている節がある。俺の中のエルフのイメージはとうの昔に崩れ去ってしまった。
こいつらは別に生かしてやってもいいと思っていたのだが・・・。
彼女たちもショーに加わってもらおう。
証人はひとりでも十分だしな。
俺は昨日の仕掛けがしっかりと機能しているか確認するために鑑定魔法を無詠唱で使う。
すると、そこにはヴェオムアイヴィだったもののステータスが表示される。
ハイヴェノムアイヴィ
系統:植物系
性別:不明
HP 7600/7600
MP 3220/3220
STR 560
VIT 690
DEX 40
AGI 100
INT 30
スキル
土魔法Lv3、風魔法Lv4、豪風魔法Lv2、精気吸収(植物)Lv3,
毒生成Lv4、状態異常耐性Lv4
称号
森の支配者:自分が支配している森の植物を自由に操ることが出来る。




