システムコード:ミラー
「ほんとに一緒に行くの?」
問いかけた先は海王とシレーヌ。
裏口の場所を教えてもらい、それに加え二人はついてきてくれるという。
「もちろんやん。そんな状態で放っておけへんしな!」
「でも、今回のは本当に…」
「何を言う?我々は同士ではないか。それに海の底のことだ。我々の領地で好き勝手やっている者がいるのは許せん」
「海王さん、シレーヌさん…」
そうして9人という大所帯で海底の火山へ行くこととなった。
その場所へ行くには転移は途中までしかできない。
なので転移陣がある場所から徒歩で向かうこととなる。
前回と同じく海底でも問題なく活動できるよう全員に魔法をかけて向かう。
「海底探索はわくわくするのう!」
リリスは楽しそうに先頭で進んでいく。
「…前来た時と景色が結構変わっているね」
火山への道のりを見ると覚えのある景色が一切ない。
「噴火があったからな。そのたびに景色は変わる」
海王が答える。
その言葉を聞いて私は周りをキョロキョロと見渡しながら警戒を始めた。
「魔王様?どうしたのでしょうか?目的地はまだ先ですよ?」
リッチーが尋ねる。
「わからない、胸騒ぎがする。道中何かありそうで…」
「我々が警戒しているので大丈夫ですよ?」
「うむ、今のところ問題はない」
ミドリとズメイが不思議そうに見ている。
しかし私は安心できなかった。
何度も危ない目に合っているからだろうか?
「…」
ふと見るとハルも同じような動きをしているのが見えた。
「どうしたの?ハルさんも?」
「…いや、なんでしょう?王様や不死鳥の戦いを経て何か予感が…」
「し、システムに触れるの…普通の人はない…。だから…敏感になってる…?帰ったらサンプルを…」
そう葵が言った瞬間、
『エラー分子を確認。排除システムを稼働させます』
そんな声が聞こえた。
「後ろだ!」
海王が叫んで後ろを見ると、システムの光が見えた。
その下に1つの機械とWorld Systemと書かれたディスプレイが鎮座していた。
「子機!」
王都や不死鳥のところにあったような小さなものだ!
光はゆっくりと降りていく。
『システムコード:ミラー。対象、海王タゴサク、妻シレーヌ』
「む?」
「なんやこれ?」
正直前に見た狼程度であれば対策はある。
牙はチート並みの能力だったが脳が獣ならやりようはあった。
「だけどこれは…」
目の前に海王とシレーヌの影のようなものが形成され始めた。
「アイスエリア!」
先手必勝と言わんばかりにリッチーが手の先から冷気を発し、影を凍らせようとする。
しかしパキン!と弾かれ氷は崩された。
『トルネード』
影の海王が唱えると周りの水が渦を巻き始めた。
「引き込まれ…!」
「ちっ…トルネード!」
海王が逆回転の魔法を唱えたようで渦がゆっくりと止まっていく。
「行くでぇ!!」
シレーヌが走り出し影海王に右こぶしを突き出そうとする。
と同時に影シレーヌも走り出しシレーヌの右こぶしとぶつかった。
「ぐ…!ここは私とシレーヌが抑える!早く行…!」
『全域シールドを展開』
海王が叫ぶと同時に半径30メートルほどのシールドが展開される。
「逃げられないわけだね…倒していくよ!みんな!」




