海王宅にて
「おい!イカ面の!これはイカ墨パスタというのか?うまいのう!」
リリスがどこからか食べ物を持ってきて食べている。
「私の夕飯ではないか!やめろ金髪娘!」
「魔王様の人形…これはすごい造形だ!拝借されてもらう」
「確かに、これは魔王城に置いておきましょう」
リッチーとミドリが私の人形を見つけ、持っていこうとする。
「やめろ!持っていくな!私の自信作だぞそれは!」
「む、足が折れたな…」
「海王であれば許してくれるでしょう、それよりズメイ、続きを」
ズメイとハルは部屋の中でできる軽い手合わせをして時折フィギュアを壊している。
「馬鹿が!ここで手合わせをするな!それにどれだけの価値があると思っている!」
「わ、私、この場所…好きかも…」
「あ、わかるー。ここ来るとちょっと落ち着くよね」
そしてトップである私と葵は端っこの椅子で地図を見ながらくつろいでいた。
「貴様ら…何をしに来たぁぁーーー!!!!」
そんな絶叫が木霊した。
「いや文句言うけどちゃんとどっちにあるか考えてるんだよ?というか命かかってんだよ!?こっちは!舐めちゃいけない!」
「な、なぜ私が怒られているのか…」
おっと、声を張りすぎたようだ。
「ごめんなぁ、狭くて」
声のする方を見ると海王の嫁、シレーヌがサンドイッチをお盆に乗せて部屋に入って来た。
「シレーヌさん、すみません騒がしくて」
「ええんよ、騒がしいくらいがちょうどええし」
「私の部屋だぞ…」
ボソッという程度な辺り多分許されたね。
「ん?なんじゃその食い物は?食ってもよいのか?」
イカ墨パスタを食べ終わったリリスが口周りを黒くさせてこっちに来た。
「ええよー。どんどん食べ!」
「それにさっきのもうまかったぞ!褒めて遣わす!」
「はっ…!エルクルちゃん、この子もらってもええ?」
「うーん、さすがにあげられないかな、その子私の部下だから…」
「そうかー、残念…」
リリスは許可をもらったがこちらをちらちら見ている。
「あぁ、シレーヌさんが許すなら今日はいくら食べてもいいよ。でもリリス、知らない人に食べ物あげるって言われても…」
「うむ、わかっておる!…ん?子ども扱いしとらんか?」
「してないしてない」
「…そうか!」
少し疑問に思ったようだが目の前のサンドイッチですぐ忘れたようだ。
そうして両手いっぱいにサンドイッチを持ってほおばりだした。
「み、見つけた!」
地図とにらめっこしていた葵が声をあげる。
「場所、わかったの?」
その言葉で部屋にいるリリス以外の全員が葵に向かう。
「た、多分…」
指を刺した場所は火山のようだ。
「うーん…私達じゃ正直わからないね」
一面海だし地形の凹凸があっても具体的にどこの場所かわからない。
「見せてみろ」
そう言って海王さんが地図を取る。
「…ん?この場所…王者の玉の保管場所ではないか?前に試練を受けに行っただろう?」
「あー、あそこか!」
めちゃめちゃに大変だった記憶しかない。
「しかしあの場所は先の噴火でふさがれているぞ。通るようにするにも少し時間がかかる」
「え!?」
そんな…試練失敗して噴火させちゃったのが運の尽きだったのか。
どうしよう、中に入らないとシステムが…。
「ん?ちょっと見せてみ?」
そう言ってシレーヌは地図を取る
「あぁ、ここ裏口あるで。ちょっと遠回りやけどな」
「え…?」
「途中になんかけったいな機械もあったわ。うちが前エルクルちゃんを助けたのもそこから入ってな」
「え…?え…?」
「なんやったかなぁ…わー…なんとかみたいな…」
「も、もしかして、ワールドシステム?」
その言葉を言った瞬間、シレーヌは手を叩く。
「それや!そこなら今も入れるし案内できるで…ってどうしたん?みんな大口明けて」
…とりあえず深呼吸しよう。
すぅ…はぁ…。
よし!それじゃあせーの、
「うわあぁぁ!!もう見つかったあぁぁぁ!!」
そして各々が「うおぉぉ!」だったり「こんな早くに!」だったりリアクションをあげてる。
持つべきものはシレーヌさんだね。




