第四十話 教師の悩み
どうも、Mocha時雨です。やはりいきなりペースわもとに戻すっていうのもしんどいですね。リハビリを少しずつしていきます。
では、ごゆっくーりー
ゴルゴンスパイダー討伐の件からもう一週間経った。その間に撃退報酬として、金貨が150枚ほど送られてきた。あまりにも多かったので、亜空間行きになっている。手持ちには10枚ほど入れている。フィルナにも、渡そうと思ったんだが、邪魔だし管理できないと言って断られてしまった。
それと時間もかなり経つのだがサラが一向に目を覚まさない。問題というわけではないのだが、ここまで目を覚まさないのは俺もさすがに心配になる。サーチさんが頑張ってくれているのだからそこは信頼することにしよう。
そして俺は今、試験の日だから体育館に集まって試験を受けている。普通に試験のことを忘れていた。試験内容はこの学校に新しく導入された人型の人形に指定された剣を用いて、30秒間に300回切りつけるというのがお題だ。
まぁ、他の生徒たちは必死に筋トレやら、剣術を磨いたりしている奴がいたりしたが、魔法が使るんだからクリアなんて余裕だろ。
そして、今は待ち時間だ。一人30秒で、二台人形を使うので出席番号101番の俺と102番のフィルナは大体、入れ替わる時間も考えたら30分ぐらいで回ってくるだろう。
バースがここの生徒になったとゆうことで、バースの出席番号は103番だ。だが、バースは試験が免除されている。高位な存在だかららしい。
待っている生徒たちは配置されている椅子に座らず、体育館の空いている場所でイメージトレーニングや、最後の仕上げに取り組んでいる。
その中で椅子に座っている俺とフィルナ、そしてバースは暇で仕方がない。(ただし、フィルナは椅子の上で寝ている。)
フィルナに関しては、何もいうことがない。あまりにも暇だったから、バースは俺と雑談をして花を咲かせていた。そして、その時のバースは口調が意外と優しかった。
「それでな、カルナがさ、酔い潰れるからあいつを創界に連れ戻すのが大変だったんだよ。」
精霊王四人で居酒屋で飲んだらしいんだけど、その時の話を聞かさせられている。面白いからいいんだけど。創界っていうのは精霊王が持つ自分の空間のことだ。バースなら岩や崖がたくさんあるところだな。戦いづらくて仕方がなかった。
「なんで火の精霊王の創界に連れ戻すのが大変だったんだ?」
「そんなの、あいつの創界が灼熱地帯でマグマとかが垂れ流れてるからに決まってるだろ。」
あぁ、なるほど。俺が火の精霊王とか戦うときは対策をしていかないとダメってことか。
「へぇー、それと精霊王の会話ってどんなこと話すんだ?」
いまいち検討がつかない。精霊王がみんな女なのは聞いたが一応は、神に近い。そんな彼女らがガールズトークをしているようには見えない。口の悪いバースがいるからな。
「そうだな、最近の話の内容はいつ魔王が復活するかってゆう内容だな。二百年ぐらい前にしたから、もうほとんど覚えてないけど。だが、もうじき復活するとかしないとかを魔王城付近の精霊が報告してきたことがあったな。」
「女の子らしい会話とかないの?不吉な話なんかしても盛り上がらないだろ?」
「いや、確かみんなガチで考えてたぞ。女の子らしい会話って言われても、わたしには分からん。後の三人はそうゆうところ気にしてるらしいから三人で集まった時にそんな話をしてるんじゃないか?」
え、?可愛そう。ただでさえ、一人なのに仲間からもハブられてんの?
前を確認すると、試験を終えた生徒たちが自分の席に戻り、息をついている。もうじき呼ばれそうだったので席を立ち伸びをする。
「フィルナ、フィルナそろそろ起きろよ。あと、バースもそろそろ中に入ってくれ。」
「んんっ〜」
「ああ、わかった。」
と、フィルナは起き上がり、バースは俺の中に入っていった。
今回は、バースもいることだし一発かましてやるか。
前へ行ってから後ろを振り返ると二割ほど悲しそうな顔をした生徒たちがいた。
目標回数に到達しなかったんだろうな。
そして、俺たちに視線が注がれる。
勘弁してくれよ。
「101番のバスタ・ソフィー、102番のフィルナ・ヴァルドル。それぞれ配置についてくれ。」
今回の試験官はウイング先生か。
俺は無属性魔法で自身の強化と、風魔法の『フリューゲル』を使い、薄い風を纏わせる。
俺は準備を終わり、ウイング先生に準備完了の合図を送る。そのついでにフィルナの方を見ると、フィルナも『フリューゲル』だけを使っていた。それだけでも、十分脅威なんだけど。
「では、双方構え。」
俺はその声とともにフィスタ流剣術の構えをする。
まぁ、前勇者の剣術のパクリなんだけど。
渡された剣を右手に持ち下段に構え、両足を開き左手を体の横に。
後ろの生徒から見たら全く同じ構えでびっくりするだろうな。
「始め!!!」
ウイング先生の合図と共に2人の剣が音速を超えた。
実際には、俺よりフィルナの剣の方がわずかに早い。
『おい、集中しろ。フィルナより、全然遅いじゃないか。』
おいおい、無理を言うな。これでもフルパワーだ。なんならまだ、10秒で腕が反動で千切れそうだ。
『なら、もう少し力を貸してやるからそれで安定させろ。』
そう、バースが言うとさらにバースの魔力が俺の体を包んだ。
お、安定してきた。これならもう少しいける。
記録の方を見ると、
俺が、1908
フィルナが、2249
300ほど間がある。俺はバースの魔力の上にさらに自分の魔力を上乗せし、さらに速度を上げていく。
たが、結局30秒が経っても300ほど数が開いていて、詰めることができなかった。
結局、俺が5091
フィルナが5382
だが、離されなかっただけなんとかマシだと思おう。
そして、後ろから拍手が聞こえてくる。
ウイング先生も呆れているかのか拍手をしている。
「余裕の合格ですね。何も言うことがありません。」
俺とフィルナは剣をウイング先生に返しにいく。負けたのは悔しいがそれ以上に右腕を途中からトラン○ムしたせいで筋肉痛は免れないようだ。
俺たちが席に着くと、ウイング先生がみんなの前に立った。
「今回の試験はお疲れ様でした。合格者は寮に戻って疲れを癒しておいてください。不合格者はここに残ってください。話がありますので。」
先生がそう告げると、俺たちを含む合格者たちは席を立ち体育館から出ていった。
〜ウイングサイド〜
今回の試験はかなり厄介だと私は思っている。生徒を試験日最後まで教えてきたが、まだ少数の生徒たちが不安を拭えていないと私は見ていてそう感じた。それは一学年の先生全員だ。
今回の試験内容は校長が決めた。前回の試験では誰も不合格者はいなかったから、今回は難しくなると思っていたが、あきらかに異常だ。この調子であと3回ある試験を行っていけば全103人いる生徒たちも50人を下回る人数になってしまう。
そうして試験が始まったが、10人に2、3人が不合格で、結果的に12人が不合格になった。そして、バスタ君とフィルナさんは、予想通りの異常な数字を叩き出して合格した。しかも、バスタ君は前回の数字よりはるかに上昇している。全力じゃなかった分もあるだろうけど、やはりバースさんの力があったからだろうな。
そして今、私の前には12人の生徒が前に座っている。さて何を言おうか。前にもこんなことがあったんだけど、あまりいいことが言えなかった。
「改めて、試験お疲れ様でした。今回の試験は私も難しいと思っていました。」
私の話に耳を傾けている生徒たちと、涙を見せないように下を向いている生徒。
不合格した生徒たちもそこまでできなかったわけではない。
「不合格ということは、最初の試験の説明の時にしたように退学ということになります。皆さんは来年もう一回この学校の受験を受けてくれると嬉しいです。
私からは以上です。荷物を詰めてから今日中にこの学校から退出してください。皆さん今日までお疲れ様でした。」
私は12名の生徒に深く頭を下げて体育館の横口から出ていく。今回も私は彼らを慰めることはできたのだろうか。
いつも、私はそのことで悩まされる。
私はそのことを考えながら職員室に戻った。
「あれ?ウイング先生その顔は不合格者が出たんですね?」
入ったらすぐに教頭のアレン先生が私の顔を見てそう聞いてきた。
「アレン先生、そんなにひどい顔をしていますか?普通の顔をしていると思うのですが?」
「かなりひどい顔をしていますよ。少し休憩をしてはどうですか?私が飲み物でも入れますよ。」
周りの先生に気を使わせるわけにはいかないな。
「いえ、アレン先生大丈夫ですよ。私は明日の授業の準備がありますから。」
私はそう言い、職員室の奥の資料保管室に足を向けた。授業のことでも考えたらこの気持ちは少し薄くなるだろうと思ったからだ。
「ウイング先生、人の好意は素直に受け取るべきですよ。それに少し話をしませんか?ある教師の話なんですが。お時間はそんなに取らせませんから。」
「わかりました。」
「昔、あなたと同じく教師をしている女性がいました。その女性もここで働いていて、熱心に生徒と向き合いながら頑張ってきていました。」
そんな立派な先生がこの学校には居たんですね。私とは全然違う。教師なのに私の方がバスタ君たちに教育をされている。
「ですが、その彼女のクラスから不合格者が出ててしまったのです。彼女のクラスではそれが初めてでした。その生徒に挨拶する時、彼女は何もいうことができませんでした。そして、彼女は今のウイング先生のようにこれでよかったんだろうか悩んでいました。」
私のような人が他にもいたんですね。
「ですが、彼女はなぜかうまく立ち上がり、今度の不合格者には優しく言葉をかけることができたのです。なぜだと思いますか?」
「すいません、私にはその答えが見つかりません。」
「それは、自分が変わらなかったからですよ。」
自分が変わらなかった?だったらいつまでたっても改善されるわけがない。
「彼女はその経験をもとにどうすればいいのかをどんどん考えていき、生徒のことを深く見ることにしました。そのおかげで彼女は生徒が不合格になっても、優しい言葉をかけれるようになったんですよ。」
つまり、今の私にはもう少し生徒を見ろってことですか。これはためになる話を聞けましたね。
「アレン先生、気を遣わせてしまってすいませんでした。少し元気が出たかもしれません。昔の先生だから今はいるかわからないですけど、その先生に会ってみたいです。」
私は少し寂しげに言った。
「では、私は失礼します。飲み物ありがとうございました。」
「ええ、元気が出たのなら良かったです。では、私も用事があるので。」
そうして私は資料保管室に向かった。心の中は少し晴れ模様だった。
〜バスタサイド〜
久しぶりに早く学校が終わったからとりあえず寮の中に入り大食堂に行き昼ごはんを食べに行く。この黒服にも慣れてきたし、周りからの視線も慣れてきた。
ゴルズパの時に用いた、戦闘服はあのあと、クローゼットの中に畳んで入れられている。あの服も目立つから戦闘以外では着ることはないだろう。
そういえば昼ごはんを食べるのは久しぶりだな。
本日のランチはサンドイッチのようだ。特にこれといった料理ではないのだが、とても俺は気に入っている。フィルナもサンドイッチが気に入っているのか、すぐに食べ終わってしまう。
『サラがもうじき目覚めます。部屋に向かうことをお勧めします。』
ようやく、サラが目覚めるのか。心配だったが、これで少しの間は心配事も無くて落ち着いた生活ができるな。
「フィルナ、サラがそろそろ起きるらしい。早く行こう。」
「えっ、本当に?やっと目がさめるんだね。なんか嬉しいな。」
サラの世話をしていたのはほとんどフィルナだから、嬉しいんだろうな。俺はほとんど任せきりだったからフィルナには感謝だ。
俺たちは少し早足でサラの元に向かう。いつも通っている道なのに少し長く感じる。
自分たちの部屋の前に着き、ドアを開けるとサラが起き上がっていた。
「やっと目を覚ましたんだな。久しぶりサラ、体に違和感はないか。」
「うん、大丈夫だよ、兄さん。心配してくれてありがとう。」
に、兄さん?サーチさん説明をお願いします。
『バスタ様の記憶を頼りにサラに記憶を入れていったところ、兄妹にするというのが一番手取り早く彼女に負担をかけない方法でしたのでこれを採用しました。フィルナとバースのことはお姉ちゃんと呼ぶようになっています。』
まぁ、それが一番な方法なんだから仕方がない、のか?
「兄さん、とりあえずお腹が空いちゃった。何か食べ物とかないかな?お姉ちゃんも久しぶりだね。相変わらず兄さんとべったりなんだから。」
妹がいたらこんな感じなのかな?しかも今、さりげなく自分も兄さんのことが好きみたいなことを言ってなかった?
「サラちゃん、バスタはべったりしてないよ?」
うーん、フィルナはフィルナでべったりの意味を間違えてるな。
「とりあえず今はクッキーしかないんだ。これでも食べてくれ。あ、でもまず先に水でも飲んでくれ。一週間近く何も摂取してなかったんだ。胃にいきなり負荷をかけたらまずいからな。」
「うん、ありがとう兄さん。」
サラは水を先飲んでから、クッキーをかじる。フィルナお気に入りのやつだから、美味しいはずだ。
『ほお、コイツがあの鬼か。ステータスは少し落ちているようだが、人間としては問題ないだろ。私も出るぞ。』
バースが俺の体からスゥーと出てくる。
「!、ふぅふぁ」
サラがびっくりしてむせる。俺はサラのコップに水を注ぐ。
「バースなんでサラをびっくりさせるんだよ。クッキー食べてたのにむせたじゃないか。」
俺は少しニヤけながらバースに言う。
「大丈夫だよ兄さん、お姉ちゃんもそんなつもりじゃなかったんでしょ?」
出た。上目遣いでの攻撃がバースにクリーンヒット。
「あ、あぁ。当たり前だ。」
何動揺してんだよ。普通に真顔になったわ。とりあえずサラにも問題なかったし、この件は一件落着かな?
俺はそんなことを思いながらサラたちと会話を楽しんだ。
教師の悩みを書いてみました。自分、教師じゃないんでわからないですけど、こんな感じなのかな〜と想像な部分で書いたので教師の方が読んだらグーでど突かれるかもしれないですね。(汗)
え〜サラのことなんですけど、妹キャラしてしまって申し訳ないです。かなり悩んだのですが、やはり今の私ではこうするしかなかったんです。
色々こんなキャラだろうなと予想してくださった皆さんはサラはこんなのじゃないと思うかもしれませんが、これでいかさしてください。
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