第二十五話 入学式
どうも、Mocha時雨です。
ついにですね。焦らしてすいません。
では、ごゆっくーりー
入学式の開会式となるまで椅子に座って目を閉じていた。その横でフィルナがずっと後ろをジロジロと見ている。
俺が目を閉じている理由は緊張してしまうからだ。俗に言う瞑想ってやつだ。
「バスタ、校長が入ってきたからそろそろじゃないかな?もしかして緊張してるの?」
魔力の流れで俺の心拍数を覗いたな。俺もやり返しでフィルナの魔力から心拍数を見る。
一定で変化ないな。それに魔力の流れがいつもより生き生きとしている。かなりワクワクしてるようだ。
「まぁそれなりに。フィルナは楽しいか?」
「うん、楽しいよ。学校に通うのは初めてだからね。」
案の定だな。俺の魔力を読み取る感覚もだいぶ強化されてきたようだ。
さてと、そろそろだな。俺は姿勢を整えて堂々とする。
若い女の人がバインダーみたいなのを持ってマイク?の前に立つ。
「司会を務めます。教頭のアレンです。総員、ご起立下さい。これより、第74回入学式を行います。礼。
校長先生から挨拶があります。」
と言ってマイクみたいなのを校長に渡す。
あの女の先生厳しそうだな。どこにでもいるスパルタタイプのあれね。校長が舞台に上がる。
「とりあえず席に掛けてくれたまえ。今回は入学試験を乗り越えて、よくこの学校に入学できたことを褒めたいと思う。だが、これはまだまだ始まりに過ぎない。いずれは校外学習でダンジョンで暮らしてもらうこともあるだろう。」
ダンジョンで暮らすとか頭おかしいだろ。ダンジョンと聞けば想像するのは容易だろう。ただし種類が多くて、いちいち覚えてられない。
森や湖、空、洞窟、etc、、、
それにダンジョンは前世の勇者でも一つしか踏破していないのだ。
「だが君たちはそれを乗り切ってこの学校での生活を営み、魔法、剣術の日々努力を怠らないようにしてくれ。では、私からの挨拶はこれで終わりとする。」
今更だけど、校長ってあんな口調じゃなかったよな?
いつもはあんな感じなのに全体の前ではいい先生だ。
「では、生徒会の会長からの挨拶です。アカネ・サイジョウさん、お願いします。」
と教頭が告げる。
いや、そんなことより、アカネ・サイジョウって多分だけど、日本人だよな。いや、でももしかしたら違うかもしれない。会長にあったときに確かめればいいか。
校長からマイク?を受け取り舞台に上がっていく。なるほどこの学校の生徒統括役だけはある容姿をしている。可愛いのだが、フィルナとはまた違う可愛さだ。腰まで伸びた赤より紅い髪から、美しさを出している。胸はフィルナと負けず劣らず無い。
だが、澄んだ魔力をしていて何か人を惹きつけるオーラのようなものがあるんだろう。
「一年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。先程校長先生が述べたように、安心していると足元をすくわれますよ。昔に、魔法の事故で人が死ぬこともありました。慎重になればそのようなことも起こらないので魔法に怯えることはないですよ。
湿っぽい話はこれぐらいにして、一年生の皆さんは試験が終わると、パーティがあるので楽しみにしておいてくださいね。私からの挨拶はこれで終わります。では、良い学園生活を。」
アカネは舞台を降り、教頭にマイク?を渡し自分の席に戻っていく。
校長、生徒会長の挨拶が終わりとなれば最後は一年生の挨拶だけだ。
「では、最後は一年生挨拶、バスタ・ソフィー、フィルナ・ヴァルドル。」
俺たちは立ち上がり教頭にマイク?を受け取りにいく。
「バスタ、歩き方面白いね。えいっ!」
ディスりながら俺の手を握ってきた。並んで歩いてるから、横から見られても問題はない。だが、舞台に上がるときに恥ずかしいから、手を離そう。
「バスタ君、フィルナちゃんあのボイットに魔力を込めるだけでいい、それで声が大きくなるから。」
とさりげなく、耳打ちをしてくれた。あのマイクみたいなやつボイットって言うんだな。
だから俺は、
「そんなの必要ありませんよ。」
と返した。
校長はクエスチョンマークを浮かべている。教頭からボイットを差し出されるが大丈夫ですと、言って舞台に上がった。あ、もちろん手は離しているからな。
さてと舞台に立ったはいいが緊張するな。まあ、いいや。スタンピードに比べたらそこまででもないな。
だから俺は喉に魔力を重点的に込めて声を出した。
「新緑も深まり、風が涼しくなって参りました。新しく入学することができ、我々一年生一同はとても喜ばしい限りです。また、こんなに素晴らしい入学式を行っていただきありがとうございます。
私たちは新しく始まる学校で友達との出会いや学校生活が送れることに今は希望と期待で胸がいっぱいです。」
俺はフィルナの方を見る。ここからがフィルナの読むところだ。それに一応昨日の夜に殺気を飛ばす言葉を決めたからな。
『僕たちは先生や先輩たちを超えていきます。』
というフレーズだ。そしてフィルナも喉に魔力を込める。
「私たちは、新入生として、一から全てを学び始めます。なので、至らぬ点もしばしば見られることと思います。だから、その時は教えてくださると助かります。」
フィルナは俺の方を見る。ここでフィルナの読むところは終わりだ。
そして俺は再び魔力を喉に集中させる。
「ですが、魔術士、剣士は先輩後輩に関係がありません。なので、必死に自分を磨き『僕たちは先生や先輩たちを超えていきます』。」
俺とフィルナはこの瞬間に魔力を体全体から外に放出する。その瞬間寝ていた人がが目を覚ましたり、俺たちの挨拶を聞き流していた上級生たち全員が俺たち二人を見ている。
パリンッ
パリンッ
後ろに置かれていた二つの大きい壺?瓶?みたいなのが割れる。あれは校長が狙って置いたやつだろう。
俺は三割ほどの魔力を放ってる。フィルナは一割も出してないんだろうな。
「では、これで挨拶を終わります。」
俺はフィルナと共に頭を下げて自分の席に戻った。
途中で校長の方を見たらたいへん満足そうに微笑んでいた。
「こ、これで、入学式を閉会とする。上級生は先に退出し、一年生はここに残るように。」
教頭にも効いたようだ。
これであとは、校長の思惑通りになるのを祈るだけだな。
俺たちの学年の担任と思わしき先生たちが前に集まった。
「クラスは1組は奇数、2組偶数だ。ただし、101番と102番の生徒は1組に行くように。
それで、1組担任の先生はウイング先生だ。副担任はネイ先生。2組担任はこの私ソルラだ。副担任はアンナ先生だ。自己紹介はまた別の機会ということにしよう。とりあえず集合写真だ。全員前に並べ。」
ソルラ先生の言葉と共に全員が前に並び始めた。
そして全員が並び終わると何事もなく写真を撮って終わった。この世界にもカメラがあることに驚いた。
意外とこの世界も頑張ってるなぁと感じた。
先生たちが親と話すこともあるだろうから話してこいと言ったので今全員が親と話しをしている。いや一人だけ女の子が誰とも話すこともなく教室に向かっていった。話が終わったやつから教室に行けとソルラ先生が言っていたので教室に向かっていったのだろう。
俺は、懐かしい魔力の流れを頼りに歩いて行くと、母さんと父さんのもとについた。いるのは最初からわかっていたが。
「さっきの挨拶、上手に言えてたな。凄まじい気迫だったな。さすが俺たちの子だ。」
と、父さんが嬉しそうに笑う。母さんも微笑んでいる。
「学校に行くって父さんに聞いた時は驚いたわ。それにスタンピードの時いないと思ってたらまさか一人で全て倒したとはね。バスタはフィルナちゃんが来てから変わったわね。」
そうだな。今の俺があるのは全てフィルナのおかげだ。
俺はフィルナに感謝をしないとな。と思い、フィルナをみて、頰を緩めていると、フィルナと目があった。
「フィルナちゃんバスタのことお願いね。多分大丈夫だと思うけど一応ね。」
「任せて。バスタとはずっといるから。」
さて、俺が恥ずかしいだけだから、そろそろ行きたいんだが。
「父さん母さん、そろそろ行くよ。この学校に来たからはてっぺんを目指すよ。」
「バイバイー。」
俺たちは両親と別れた。父さんと母さんは元気よく手を振って送り出してくれた。
バスタとフィルナはどのように学校生活を送るのか楽しみですね。
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