月影の島1日目⑥
街に到着しました。辺りはすっかり暗くなっています。外を歩いている人も昼間と比べると少ないです。あ、でもとある飲食店らしきお店では、お酒を片手に陽気に歌っている人たちもいます。酔っているのでしょうか、頬がかすかに赤い気もしますね。ちなみに私はお酒は飲めません。体質なのか、身体が受け付けないんです。カクテルとか飲むの、ちょっと憧れてたんですけど…。
「ホー!」
「…はっ、すっかり他のことに気を取られていました。教会に行きましょう」
「ホホ」
「シュー」
止まっていた足を進め、教会の方に歩いていきます。今は夜ですが、教会は開いているでしょうか?閉まっている可能性もありますよね…。その時はまた明日訪れるとしましょう。
はい、目的地に到着しました。外に光が漏れています。これはまだ開いているのでしょうか…。ちょっと入ってみましょう。
「すみません…」
「…あ、ステラさん。また来てくださったんですね」
「どうも、夜分遅くに失礼します」
ギデオンさんがいらっしゃいました。よかった、まだ時間は大丈夫のようです。
「それで、何か灯火についてわかったことはありますか?その、急かすようで申し訳ないのですが…」
「あ、実は灯火を1つ確保したんです」
「………………え?」
あ、固まってしまいました。ほら、今私が手に持っている導きのランタン。この中に吸い込まれてしまったんです。
「………………は。す、すごいです。もう1つ灯火を持ってきてくださるなんて…!その、ステラさんの導きのランタンに触ってもいいですか?」
「はい、大丈夫ですよ」
ギデオンさんにランタンを渡します。真剣な表情でじっくり観察していますね。そしてランタンに手をかざして何かをすくうような仕草をすると、次の瞬間、両手に灯火を持っていました。
「…はい、確かに灯火ですね。あぁ、見つかった…。ステラさん、本当にありがとうございます!」
「灯火を持って帰ることができてよかったです。この調子で灯火探し、頑張りますね」
「どうぞよろしくお願いいたします。灯火を全て見つけることができれば、お祭りを中止にしなくてすみますから」
ギデオンさんは灯火を持ったまま輝くような笑顔を放っています。夜なのに眩しいですね。
「何か手伝えることがあれば遠慮なく言ってください。街の人にも声をかけて、できる限りお手伝いさせていただきます」
「あ、その灯火とは関係のないことなのですが…」
「大丈夫ですよ。本当に遠慮なく」
「…実は、今日泊まる場所が決まっていなくてですね。できれば宿泊可能な場所を紹介してくださればと思いまして」
「そうでしたか。それでしたら教会に来客用の部屋があるので、そこをお使いください」
「いいんですか?」
「もちろんです。私も教会に住んでいますし、よければ一緒に食事もとりませんか?」
「ぜひご一緒させてください!」
ギデオンさんも教会の奥の部屋で暮らしているようです。その隣に来客用のお部屋があるのですね。中を案内していただくと、ベッドが1つ、イスとテーブルが1つずつ置いてありました。
「夜ご飯はもう食べられましたか?」
「いえ、まだです」
「でしたら2人分作りますね」
ありがとうございます!ギデオンさんが料理を始めた後ろで、ソワソワと落ち着かない私。なにかお手伝いできることはありませんか?あ、大丈夫ですか。はい、大人しく待っています…。
ギデオンさんが作った料理はどれも美味しかったです!トルティーヤみたいな感じでしたね。それに飲み物も飲んだことのない味でしたが、後味がすっきりしていて美味しかったです。
「1日目が終わりましたね…」
「ホホー」
「シュー」
ベッドに横になるとルノーは枕元の近くに、フォスはテーブルの上に落ち着きました。
「明日も灯火を探すことになると思います。ルノー、フォス。力を貸してくださいね」
「…ホー」
「…」
フォスはもう夢の中に旅立っていて返事がありませんでした。ルノーも眠そうです。ルノーの頭を撫でると2匹におやすみなさいと言い、私も目を閉じます。すると意識が落ちるような感覚になりました。
短くてすみません。そして1日目がようやく終わりましたー!いやー長かった。読者の皆様、お付き合いいただきありがとうございました。もう少し簡潔に書ければいいのですが、作者が楽しくなってついつい話が長くなります。
ちなみにステラの新しいフレンドはどんなタイプがいいですかね?今考えているのは中二病、天然、暴走機関車の3つです。




