ボスと称号の情報
ログインしました。あ、稲荷さんからメールが届いていますね。内容はいつものカフェにいるよ、とのことです。早速向かいましょうか。
「あとはトロンさんの工房と冒険者ギルドにも行きましょうか」
「ホホー」
「シュ」
やりたいことがたくさんですね。そんなやり取りをルノーたちとしているうちに、カフェに到着しました。
「こんにちは、マスター。コーヒーをお任せで注文してもいいですか?」
「いらっしゃいませ。かしこまりました」
個室には稲荷さんがすでにくつろいでいました。おや、オールドさんはいないのですね。勝手なイメージですが、お2人は一緒に行動しているものだと…。
「オールドは消息不明だよ。メールしても気付いてないのか返信が来ないし」
「それは…大丈夫なのでしょうか?」
「大丈夫!よくあることだから」
稲荷さんの対面に座ると、マスターがコーヒーを持ってきてくれました。さっき注文したばかりなのに…仕事が早いです。300Gお支払いします。
「ありがとうございます」
「ごゆっくり」
1口飲むと口の中に苦みが広がります。焙煎が深めなのでしょうか?これもおいしいですね~。マスターのコーヒーは外れがないです。
「それで?ステラはどうやって北の森のボスを倒したの?」
「えー…言えません…」
「なるほど、ボスはバイオレントモンキー?」
「はい、確かそんな名前だった気がします」
アナウンスで初めて知ったボスの名前。ある意味衝撃的だったので覚えてました。あの時の妖精さんたちの攻撃はすごかったですね…。
「すみません、全然お話しできなくて…」
「問題ないよ。むしろお祝いしたいくらいだよ。北の森のボスは攻略組でもなかなか倒せてなくてさ。皆あの猿のこと嫌ってたんだ。攻略関係なしに協力して倒すぞ!って息巻いてたぐらいには」
だから北の森のボスが討伐されたって知った瞬間、皆で祝賀会したくらい!と良い笑顔でサムズアップされました。私の知らないところでそんなことが起こっていたのですね…。
「北の森の奥にはなにかあった?崖とか洞窟とか野原とか」
「ドウの街に行きつきましたね」
「…え?なんて?」
「え?ド、ドウの街に行きました」
あ、稲荷さんが固まりました。こういう時はそっとしておくのが一番だと、オールドさんから学びました。コーヒーを飲んでゆったりとした時間を楽しみます。ルノーたちもリラックスしてますね。やっぱりここのカフェは落ちつきます。
「………そうだ、ステラって重要な情報もポロっと簡単に出すんだった。危ない危ない、気を付けないと」
「ん?」
ちょっと聞き捨てならないことが聞こえてきましたよ?ジトーっとした目を向けますが、稲荷さんはどこと吹く風です。
「それで?ドウの街――要は次の街に繋がってるんだね?北の森の奥は」
「はい」
「ふむふむ。それならまず俺たちの第一の目標はバイオレントモンキーを倒すことだね。どうやって倒したのかも話せない?」
「…そうですね」
妖精さんたちの攻撃で一撃でした、とはとてもじゃないですが言えません。どうやってあのボスを倒すのか、私が教わりたいくらいです。
「それにしても…次の街が中々見つからないと思ったら、北の森の奥にあったなんて…結構衝撃がすごいよ」
「私は他の方がもう見つけていると思ってました」
「それがまだ誰も見つけてなかったんだよね~。もちろん情報を秘匿している可能性もあったんだけど…バイオレントモンキーを倒したのがステラだけだから、それもないみたいだね」
妖精さんたちが倒してくれたあのボス、相当強いみたいですね。あの稲荷さんが頭を抱えています。コーヒーを飲んで落ちつきましょう?
「はぁ…あとで情報の裏どりをしないと…。ステラも情報ありがとう。他に売りたい情報はある?」
「そうですね…」
何を話してはいけなくて、何を話しても問題ないのか…。妖精と精霊については話すのを控えたほうが良いですし、他に私が持っているものといったら…。
「あとは称号ぐらいしかお話しできるものがありません…」
「称号?…ステラが持っていてもおかしくないか。無理のない範囲で話してね」
今私が持っている称号の中で教えてもいいのは探究者、知恵の書シリーズ、ギルドのお助け人、慈愛、古代魔法を知る者くらいでしょうか。
「まずは知識系スキルを10個獲得した際に探究者という称号をもらいました。効果は魔攻+80です」
「おぉ初めて聞く称号だね。知識系10個は中々大変そうだけど、司書とか研究職には有益だよ。――魔攻+80?やばくない?」
「あとは知識の書Ⅰ~Ⅲですね」
「あ、スルーするのね…。ってⅢまでもってるの?!いや~さすがステラだね。条件は本を1000冊読むこと?」
「ですね。効果はMP+100です」
「…なんかステラって、俺が想像してるよりもめちゃくちゃ強いのか?」
?なにか呟いていましたが、よく聞こえませんでした。知恵の書Ⅲの獲得条件は、なんとなく当たりが付いていたみたいです。稲荷さんはいつの間にか手元に出していたメモに、楽しそうに情報を書き込んでいます。
次の更新は4月21日です。
いつも読んでいただきありがとうございます。中途半端ですが一旦区切ります。




