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ダンジョン配信者のカメラマンの成り上がり〜事故で実力がバレた俺は『影の最強』と言われてバズってるんだが?!〜  作者: 水葉わいん/わいん。


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第39話 迷路



「ふぅ……美味しかったぁ」


 花火はそう言いながら、お腹をさする。

 流石はセナが通っているらしいお店だ、味は中々良かった。


「気に入ってもらったのなら……よかった」


「セナちゃん、凄いね……こんなに美味しいお店知ってるなんて……ねえ、他にも美味しいお店知ってたりするの?」


「勿論……ラーメンじゃなくても色々知ってる……今度、一緒に行く?」


「い、いいの?! じゃあ、お言葉に甘えてお願いしちゃおっかなぁ〜」


 花火は上機嫌になりながらそう言った


 あの我儘な花火を落とすなんて……セナは花火と相性がいいのかもな。


 しばらくしたら、仲のいい友達とかになっていそうだ。


 嬉しさと……ほんの少しの寂しさを感じながら俺はそう思った。


 その後、まだ店前に列ができていたため、俺たちは早めに店を出ると――


「ねえ……それじゃあさ、セナちゃん。連絡先とか交換しない? 今度、ご飯に行くなら連絡できた方がいいでしょ?」


「連絡……先? LINEでいい?」


「うん! それでいいよ〜」


 2人はスマホを取り出すと、QRコードをスキャンして友達追加し合う。


 すると、花火が勝ち誇った表情をしながらチラリと俺の方を見てきた。


「ふふっ、これで友達2人目だ〜! あれ? 蓮君は? まだ私の連絡先しか持ってないんだっけ?」


「こ、こいつ……」


 お前もさっきまで、俺の連絡先しか持ってなかっただろうに……。


 すると、突然俺の服の袖がセナに引っ張られた。


「……折角なら……蓮も交換しよ?」


「へ? ……い、いいのか?」


「勿論……私が交換したい」


 あれ? この子、天使か?


 俺はセナと連絡先を交換すると……花火は『ぐぬぬぬぬ』という音が出そうな程、悔しい表情をしていた。

 いや、なんで悔しがるんだよ。



 ――――――――――――――――――



『さあ、これにて探索者バトアリのベスト4が決定いたしましたァァァ!!!』


 実況の人のそんな声と共に、ホテルの部屋に設置されたテレビには、4つのパーティの名前が表示された。


 桐生が率いる『グランセリア』

 御影が率いる『影の集団』

 S級探索者である律という人が率いる『ポロネーズ』

 最後に俺たちの『ヒバナ』だ。


 俺たちは難なく4回戦目にも勝利し、ベスト4に入ったのである。


「ここからは、慎重にいかないとな……」


 俺はソファに座りながら呟く。


 殆どのパーティにはS級探索者が1人以上いる。

 そのため、今までのように簡単にはいかないだろう。


「とは言っても……やることは変わらないでしょ?」


 花火が不思議そうな表情をして、そう言う。


「いや、流石に対策は立てよう……作戦はなくてもいいが、相手が使ってくる技の対策は練った方がいいだろ」


「対策ね……」



「それと、唯から頼んでいた武器と装備が届いたんだ」


「お! ギリギリ間に合ったんだね?!」


「だから、それの調整もしなきゃだな」


 俺たち――ヒバナとグランセリアの戦いがあるのは明後日。


 この2日間でやることは沢山あった。



 ――――――――――――――――



『さあ、皆様、お待たせいたしました! 本日より準決勝が始まりますッ!』


 俺たちが待合室で試合の開始を待っていると――そんなアナウンスが聞こえてきた。 


『初戦は神速で蹂躙していく最強2人組――ヒバナVS国内で最も人気の最強パーティ――グランセリアですッ!』


 次の瞬間、会場中から歓声が巻き上がった。


「……蓮君、ついに始まるね」


「そうだな……絶対に負けるわけには行かない」


 俺たちはグランセリアを倒して影の集団と戦わなければならない。


 国内で最強と名高いパーティであり、S級探索者がなんと3人も所属している。


 油断は一切できないし……多分、ギリギリの戦いになるだろうな。


 それでも――


「絶対に勝ってやるッ!」


 俺は胸の前で拳を握り、そう決意した。


『――それでは、選手の入場ですッ!』


「じゃあ、行こうか」


「うん……!」


 俺たちは少し深呼吸すると、闘技場の方へと歩いていく。


 すると、俺の手に花火の手が触れた。


「大丈夫、私がいるんだよ? 絶対に負けない」


 彼女は、にこりと俺に微笑みながらそう言ってみせた。


 そんな自信満々な姿を見ていると、まるで今までの緊張が馬鹿らしく思えてしまった


「そうだな、俺たちは絶対に勝つ」


 その時、俺たちは眩い光と共に、闘技場に足を踏み入れた。


 真反対の位置には、あの桐生が余裕そうにファンに笑顔を振り撒きながら歩いていた。


 なんだろう……殴りたい、その笑顔。


『それでは、フィールドルーレットを開始しますッ!』


 俺たちが規定の位置につくと、そんな声と共に闘技場の真上に設置されたスクリーンに巨大なルーレットが表示される。


 ぐるぐると、ルーレットは回っていき――


『迷路』


 ルーレットはそんな文字を指した。


 フィールド:迷路……それは名前の通り、絶対に壊すことのできない石によって作られた迷路のフィールドだ。


 絶対に壊せないため、壊して進むこともできないし……天井がついているため飛び越えるのも無理だ。


 これは……厄介なフィールドを引いてしまったかもしれない。


『では、これより――ヒバナVSグランセリアを開始します!!! レディィィファイッ!』


 すると、そんなアナウンスと共に試合は始まってしまった。


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