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ダンジョン配信者のカメラマンの成り上がり〜事故で実力がバレた俺は『影の最強』と言われてバズってるんだが?!〜  作者: 水葉わいん/わいん。


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第24話 誰? 俺のブラックコーヒーを砂糖水にすり替えた奴

 



【主人公視点】



 それから1週間後


 俺達は開会式に参加するために――そして、初戦に参加するために探索者バトアリの本戦が開かれる会場に来ていた。


「ここが会場か……」


 俺は視界の半分以上を占める会場を見ながら、感嘆の言葉を漏らす。


 流石は日本最大の探索者バトル大会だ。

 会場の規模もとてつもなく大きかった。


 もちろん、人の数もだ。

 会場につながる道には、日本最強が選ばれるのを見るためにやってきた大量の人たちで溢れかえっていた。


 そして、人がいるところに商売あり。

 道には何十ものの屋台が並んでいた。


 しかし、屋台になんて構う暇はない。

 俺たちは初戦に備えて、早めに会場内に入って準備しなければ……。


 そう思って、会場へ足を進めていく。


 ……って、花火は?!


「凄ーっ! こんなに会場大きいんだー! ……あっ、凄い! わたあめの屋台ある!」


 人をかき分け、辺りを見渡すと、そう言いながらはしゃぎ回る花火の姿があった。


「は、花火ー!? 何があるか、わからないわけだし、早めに会場内に入るぞー?」


「えー? 折角、こんな沢山の屋台があるんだよ? 食べなきゃ損でしょ?」


 そう言いながら、わたあめ屋に並ぶ花火。


「いや……それは試合が終わってからでもいいだろ? だからほら、早く会場に行くぞ?」


「わかったよ……このわたあめ食べてからね?」


「話が絶望的に通じてない?!」


 花火は俺にウインクを一つすると、屋台のおじさんの方へ振り返る。


 ダメだこいつ……自由すぎるだろ……。


「――おじさん、わたあめ一つ頂戴!」


「あいよ!」


 花火の注文を受けたおじさんはみるみるうちに、わたあめを作っていき――手慣れた手つきで袋に入れる。


「ほらよ!」


「ありがとー!」


 わたあめを受け取った花火はスキップしながら、俺の元にやってくる。


 はあ……わたあめ一つで済んだだけまだマシか。


「はむっ……う〜ん! 甘〜い! 美味しい!」


「そうか……なら良かったよ」


「お? その反応……もしかして蓮君も一口食べたい感じ?」


 やめろやめろ、わたあめを振りながら近づいてくるな。

 わたあめなんて、どうせ砂糖の塊だろ?


 食べるほどのものじゃない。


「その顔……どーせ、わたあめなんて、砂糖の塊……なんて思ってるんでしょ?」


「うぐっ……」


「砂糖……つまり、幸せの塊なんだよ? 逆に美味しくないわけないじゃん! ほれっ!」


「んぐっ?!」


 花火は突然、わたあめを千切ると俺の口に手ごとねじ込んでくる。


 お、おい! こう言うのって普通、『あーん』とかそういうやつじゃないの?!


 口にねじ込んでくるやつがどこにいるんだよ!


 すると、舌にふわふわとした、わたあめの感触がした。


 この暴力的までの甘さ、変わり映えしない味……やはり、わたあめはただの砂糖の塊だ。

 しかし……久しぶり食べると悪くないような気もした。


 それどころか、一瞬でわたあめは消えるからか、もっと食べたいという気すら起きてくる。


「ど? 悪くないでしょ?」


「ま、まあ……確かに」


「おっ? もしかして、もっと食べたくなっちゃった?」


「い、いやいや、違うからな?」


 必死に否定する俺を見て、花火は小悪魔的にくすりと笑い――


「強がるねえ……じゃあ、ほら、あーん」


 そう言いながら、わたあめを棒ごと、俺の口の前に差し出してくる。


「へ?」


 あ、あーん?

『あン』ってこと?

 花火、ヤンキーか何かにでもなったのだろうか?


「い、いやいや! この状況で『あーん』なんて意味わかってるでしょ?! 何をわけがわからないみたいな顔してるの? ……そ、それとも私に無理矢理食べさせられる方が良かった? もしかして、蓮君ってそう言う趣味?」


「ち、違う違う違う! そんな趣味持っとらんわ!」


「じゃあ……あーん」


 にこりと笑い、花火はぐいとさらにわたあめを近づけてくる。


 ここで素直に食べるのも、少し癪だったが……このままだと俺が異常性癖だと思われかねない。


 俺は覚悟を決めて、わたあめにかぶりつく。


「んぐっ……」


「ど? 美味しい?」


「ああ……うん、美味しいよ」


「あれ? あれれ? 蓮君……顔、赤くなってない?」


 そう言って俺の顔を覗いてくる花火。


 俺は咄嗟に顔を逸らした。


「こ、ここが暑いから、ちょっと顔が赤くなってるだけだ!」


「本当に〜? 私にあーんされて、照れちゃったんじゃないの〜?」


「そんなわけないだろっ! ……って、俺の顔を覗こうとするな!」


「いやだって、蓮君のこんな初心な姿、中々見れないし〜? あっ、なんならカメラで撮って永遠に保存しておくのもありかも!」


「お、おまっ……! ふざけんな! ――って、撮るなぁ!」


 その後、俺はしばらく花火の向けてくるカメラから逃げ続けるのであった。

















 11 名無し

 ってなことがあったんだけど、俺はどうすればいい?


 12 名無し

 誰? 俺のブラックコーヒーを砂糖水にすり替えた奴……ブラックコーヒー飲んでたはずなのに砂糖水になってるんだけど……


 13 名無し

 なんか、体が浄化されていく……


 14 名無し

 死んだ婆ちゃんの顔が見えた


 15 名無し

 >11 黙って見守れ、死んでも邪魔すんな


 16 名無し

 >15 言われなくとも


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