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異世界ポイ活、始めました〜婚約破棄された悪役令嬢ですが、私だけ「ポイント」が貯まるようなので毎日お得に暮らします〜  作者: よつ葉あき
第3章 美食の街、クリスディア。

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43.文字化けの正体。


「ジルティアーナ様の天職って……【ロストスキル】」


 思わずいつもの癖で、思ったことを口にしてしまった。


 やってしまったーー!!


 わざわざ、辛かった話をほじくり返すなんて、私のばか!

 いくら「同郷」とジルティアーナ様が言ってくれたとしても、失礼がすぎるわっ!


 自分の失言にパニックになっていると、ジルティアーナ様があっさり言った。


「うん、わたしの天職は【ロストスキル】だったの」


 ……あれ? トラウマやコンプレックスでは、ない?

 ジルティアーナ様は、口に手を当てて「ふふふ」と楽しそうに笑った。


「【ロストスキル】って、“失われたスキル”とか“文字化けスキル”って呼ばれてるのは知ってる?」

「は、はい……」


 私は戸惑いつつ、頷く。

 するとジルティアーナ様は突如、「ステータス・オープン!」とスキル画面を呼び出した。


「……ティアナ様」


 リズ様が咎めるように、ジルティアーナ様の名を呼ぶ。


「別にいいじゃない。日本語が分かる人なんて、初めてだもの! ぜひ見てもらいたいわ」


 嬉しそうに話すジルティアーナ様。

 リズ様は諦めた様子で「分かりました」と一歩下がった。


「ナディアさん、こっちに来てくれる?」


 私を手招きするジルティアーナ様。


「ぜひ、私のステータスを見てほしいの」


 ええ?

 以前、リコが私のステータスを見ることに躊躇したように、ステータスは個人情報の塊だ。

 

 私なんかが、ジルティアーナ様のステータスを見ていいの?


 と思いつつも、本人が「見て」って言ってるし、なにより好奇心が勝った。


「失礼します」


 そっとステータス画面を覗く。

 そこには——。


「日本語!?」


 ジルティアーナ様のステータス画面。


 そこに並ぶ、これまで“文字化け”だと思われていた文字。

 だけど私には、それがはっきりと読めた。 

 これは……日本語だ。 


 呆然とステータス画面を見つめる私に、ジルティアーナ様がくすくすと笑いながら言う。


「おかしいでしょ? この世界の人たちが“文字化け”だと思っていたものの正体は——日本語だったのよ」


 なるほど……。

 異世界の文字だから、読むことができず、【ロストスキル】なんて呼ばれてたのか。


 そんなことを考えているときだった。


 コンコンッ!


 部屋の扉がノックされた。

 リズ様が向かい、扉を開けた瞬間。


「ティアナッ!」

「ミランダお姉様!?」


 扉から勢いよく入ってきたのは、ミランダ様だった。

 私とフレイヤのアカデミー時代の同級生だ。

 そういえばフレイヤから、ミキサー作りに関わったと聞いていたけど……。

 

「って、“お姉様”?」

 

 そこで、ふと思い出す。

 確かミランダ様のお母様は、ヴィリスアーズ家に嫁いでいたはず。

 ……ということは、ジルティアーナ様とミランダ様って、義理の姉妹!?


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