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異世界ポイ活、始めました〜婚約破棄された悪役令嬢ですが、私だけ「ポイント」が貯まるようなので毎日お得に暮らします〜  作者: よつ葉あき
第3章 美食の街、クリスディア。

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35/52

35.クリスディアへ。


 ジューススタンドの開店は大成功!

 みんなと遅めの夕食を楽しんでいたときだった——。


 テッテレー♪


『おめでとうナディアさん』


『子どもたちと、ジューススタンドを開いたね!』


『ボーナス 3000ポイント!』


 む……。思ったより少ないわね。

 前回、3000ポイントもらったときは「多い」と思ったのに。

 われながら贅沢な話だ。


 でも、ナポルジュースを一種類作っただけでも3000ポイント貰えたのだ。

 ジューススタンドを大成功させた今回は、もっと貰えると思ってしまったのだ。


 テッテレーレー、テッテレー♪


 え……!?


 予想外の音に戸惑う。

 例の軽快な音が鳴った。


『ジューススタンドは大成功だったね!』


『そんなナディアさんに、ボーナス!』

  

『特別に、新しい商品が交換できるようになったよ!』


 な、なんだってーー!!


 私は新商品が気になりすぎて、そわそわしながら夕食の時間を終えた。


 ◇


 バンッ!


 私は勢いよく、孤児院長室の扉をしめた。

 ルーをソファに座らせる(?)。


「ステータスッ!」


 見慣れたステータス画面が目の前に現れた。

 指を素早く動かす。

 【ポイ貯め】を開き、目的の画面に進んだ。


 それはもちろん——アイテム交換。

 そして、あった。


『新商品が入荷したよ☆』


 そこには——。


『ストロー ワイド(50本)/10P』

『紙コップ 小(100個)/20P』

『紙コップ用ふた(50個)/20P』

『紙ナプキン(100枚)/10P』


「……」


 やっぱり、ポイ活スキル……。

 ジューススタンド激推ししてるでしょ!?!?


 そこには、ジューススタンドをやりながら、


(あのアイテムがあったらもっと便利だなぁ)


 と、ちょっと思っていたアイテムが並んでいた。


 ……まあせっかくなんで、活用させてもらおう。


 新しく入荷した商品を選択。

 さっそく交換した。


 目の前に現れた、新商品たち。


 ストロー(ワイド)があればスムージーに使えるし、のちのちはタピオカやゼリー入りのドリンクを作れるかもしれない。

 

 紙コップ(小)があれば、試飲のときに

 「ちょびっとしか入れないのにもったいない」と思っていた問題も解決できる。


 ふたがあればジュースがこぼれにくくなるし、紙ナプキンがあれば口や手も気軽に拭ける。

 

 日本の記憶がある私にとっては目新しいものではないが、これでジューススタンドがますます営業しやすくなりそうだ。

 

 ◇


 それから数日後——。


「……ふしぎな匂い」


 リコが窓の方を向いてつぶやいた。

 私はそれに頷く。

 

「ああ、潮のかおりがしてきたわね」

「しお……?」

「海の匂いってことよ」

「ナディア様は海に行ったことがあったのですね」


 私とリコの会話に、鈴の音のような綺麗な声が加わった。

 フレイヤが仕えるご令嬢、ヴィオレッタ様だった。


 今、私とリコは、ヴィオレッタ様がクリスディアへ向かう馬車に同乗させていただいている。

 

 ヴィオレッタ様と同じ馬車に乗るなんて……っ!


 と、私もリコも恐縮した。

 だが——。


「一緒にクリスディアの領主——ジルティアーナ様に会いに行きましょう」


 そう言われると、断ることなどできなかった。

 私は答える。


「はい……子どもの頃ですが、クリスディアへ遊びに行ったことがありました」


 うん。ナディアの記憶を確認すれば、一度だけ家族旅行の記憶があった。

 だから嘘ではない。

 でも、本当は——。


 どんどん濃くなる、クリスディアの海の香り。

 それは日本の海と同じ匂いだった。

 

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