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異世界ポイ活、始めました〜婚約破棄された悪役令嬢ですが、私だけ「ポイント」が貯まるようなので毎日お得に暮らします〜  作者: よつ葉あき
第2章 怖い院長、やめてみます。

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28.フルーツジュース試作会。


「うわ! 本当に凍ってる」

「すごく、冷たいよ!」


 子どもたちが冷凍冷蔵庫を見て、歓声をあげた。


「こんなすごい魔術具を貸してくれるなんて、クリスディアの領主様っていい人なんだな!」


 ロイが嬉しそうに、私に話しかけてくる。


「うん、そうだね」


 そう返すと、ロイの向こうにいたリコが、何か言いたげに私を見てきた。


「なに?」

「……なんでもありません」


 そう言いつつも、ふふっと笑う。

 

 ——面白がってるでしょ!


 と言い返したかったが、ぐっとこらえた。


 冷凍冷蔵庫は【ポイ貯め】で交換したものだが、そんな説明をリコ以外にできるわけがなく、みんなには「ミキサー、マジックバッグと共に冷凍冷蔵庫もジルティアーナ様にお借りした」と説明していた。 


 ちなみに冷凍冷蔵庫は、やはりミキサーと同じようにコンセントが付いておらず、魔石が埋め込まれていた。


 その魔石に魔力を込めると、ちゃんと中が冷たくなった。

 やはり魔力は、日本でいう電気の代わりになるようだ。


「それで、今日は何をするんですか?」


 マークが聞いてきた。

 私はみんなに伝えるよう、大きな声で答える。


「今日は色んなフルーツジュースを作るわよ!」

「ぷっぷぷ~」——『わーい』


 ……あれ?


 みんな喜んでくれると思ったのに、しんと静まり返りルーの鳴き声だけが響いた。


 メイがそっと手を上げる。

  

「でも院長……フルーツ、凍っちゃってるよ?」


 それに、うんうんと頷く子どもたち。


 ……ああ、なるほどね。

 凍ってるから心配してたのか。 


「凍ってていいのよ」


 私はふふんと、得意げに笑った。


「冷凍フルーツを使えば、冷たくて、時間が経っても薄まらないジュースができるのよ!」


 私は、一口大にカットして凍らせたフルーツを、子どもたちに出してもらった。


 そこには——。


 桃みたいな、ペシェル。

 キウイフルーツのような、キーウ。

 青紫色をした、ブドウのようなグレパ。


 が並んでいた。

 ちなみにこのフルーツたちは、マジックバッグに入ってたものだ。

 お試しでいくつか試食に使うが、まだまだある。


「ジルティアーナ様、ありがとうございます!」


 と、クリスディアの方角に向かって感謝した。


 リコが手際よく、ミキサーへフルーツを投入した。


「じゃあ、ミキサーにかけましょう」


 スイッチを押そうとすると、子どもたちが「ぼくがやりたい!」「わたしもー!」と喧嘩になりそうになった。


 しばらくその様子を見守ったが……収まりそうにない。

 

 どうしたものかと思った、そのとき——。


 パンパンッ!


 リコが手を叩いた。

 ぴたっと動きを止める子どもたち。


「これ以上喧嘩が続くようなら、試飲会は中止にします!」


 シーンと静まり返る子どもたち。


 それを見て、リコはにこりと笑った。


「みんな、新しいジュース飲んでみたいよね?」


 コクコクと無言で頷く子どもたち。


「だったら、順番にミキサーのスイッチを押しましょう」


 リコの言葉に「やったー!」「順番にやろ!」と、子どもたちはミキサーの前に列を作った。


 ——リコすごい!!


 ◇


 そして、3種類のフルーツジュースが出来上がった。

 

 白っぽい、ペシェルジュース。

 鮮やかな黄色の、キーウジュース。

 そして青紫色の、グレパジュース。


 3色の華やかなジュースに目をきらきらさせる子どもたち。

 

 さらに——。

 私は冷蔵庫から追加で、レモン……ならぬレモンのような柑橘系の果物、レモニであらかじめ作っておいたオレンジ色のジュースを取り出した。

 



 

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