13.一枚使うたび、50ポイント!?
てってれー♪
例の音が、私の耳に入ってきた。
待ってました。
もうだいぶ分かってきたわよ、ポイ活のこと!
周りの子たちからは反応がない。
やはり、この音は私にしか聞こえていないようだった。
そして、アナウンスが続く。
『おめでとう、ナディアさん!』
『交換した“おむつ”が子どもの役に立ったね!』
『ボーナス 50ポイント!』
……50ポイントかぁ。
先ほどメイの手当てで合計1500ポイントも貰ったせいか、50ポイントが少なく思えてしまった。
……だめよー、だめだめ。贅沢に慣れたらダメ!
50ポイントだって大切なポイントよ。
ルーにごはんを五回もあげられるじゃない!
なんて考えていた、そのときだった。
てってれー♪
「ん?」
『おめでとう、ナディアさん!』
『交換した“おむつ”が子どもの役に立ったね!』
『ボーナス 50ポイント!』
んんん?
同じアナウンスがまた流れた――。
てってれー♪
『おめでとう、ナディアさん!』
『交換した“おむつ”が子どもの役に立ったね!』
『ボーナス 50ポイント!』
同じアナウンスが、またも流れた。
「なにこれ怖い。バグ?」
私は怯えながら、『ポイ活』の画面を開いた。
すると、そこにはこう表示されていた――。
『交換した“おむつ”が子どもたちの役に立ったね!』
『ボーナス +150P』
???
どういうこと?
呆然と画面を見ていると、横からリコたちの会話が聞こえてきた。
「リコさん! むつきの交換が必要な子は、もういないみたいよ」
「そう。じゃあ、この子が最後ね」
リコが目の前の子どもに、おむつを履かせる。
てってれー♪
『おめでとう、ナディアさん!』
『交換した“おむつ”が子どもの役に立ったね!』
『ボーナス 50ポイント!』
そして、表示されていた『+150P』が『+200P』に変わった。
「ナディア院長!」
「は、はい!」
『ポイ貯め』の画面を見ていたところに話しかけられ、思わずびくりとしてしまった。
でも、リコは気にすることなく言葉を続ける。
「この『おむつ』と『おしりふき』、本当に凄いです!」
リコは、今まで見たこともないような満面の笑みを浮かべていた。
「最初、赤ちゃんのむつきを替えたときも便利だと思いましたが、特に助かったのは、動き回るようになった少し大きい子たちです!」
興奮した様子で、おむつを指さす。
「このおむつなら、立ったまま履かせられるので、本当に楽でした!」
奥にいる世話係の女性も、おむつを履いた子どもたちも、みんな笑顔だ。
そして、私も――。
「まさか……私が交換したものを誰かが使っても、ポイントが入るの?」
たわしなどが10ポイントだったのに対し、おむつは100ポイント。
実は「ちょっと高いわね」なんて思っていたけれど、一袋には30枚も入っているわけで……。
頭の中で計算する。
もし、一枚使うたびに50ポイント入るなら――。
50ポイント×30枚=1500ポイント。
100ポイントで交換したおむつ一袋で、最大1500ポイントも戻ってくる!?
ポイ活、ばんざい!!
「おむつが役に立って良かったわ」
私はにっこりと、リコに微笑んだ。
◇◆◇
——それから、おむつやおしりふきを中心に、たわしやティッシュも孤児院でどんどん使ってもらうことにした。
ルーも手伝ってくれて、ポイントは少しずつ、でも確実に増えていった。




