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クラスの陽キャが僕と罰ゲームで一ヶ月付き合うことに。別れる前提で全力で恋人を楽しんだら、彼女が別れたがらない。  作者: 水海雫
第三章 罪な男

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怪力属性覚えていますか?

今回は全く逆の立場になった悲しき?ヒロイン佐藤穂乃果を一緒に見ていきましょう。


では、対戦お願いします。


ゴーン!


__________________


「佐藤さん!僕、本当に佐藤さんのことが好きなったみたいです!どうか付き合ってもらえませんか!」


角田は綺麗に90度に腰を曲げ手をこちらに差し出していた。一見誠意の籠った告白だが、佐藤穂乃果はこの状況の真の意味を知っている。


嘘告。自分が角田にしたことがまさに自分に帰ってきている。普通なら意趣返しであり屈辱的な物なはずなのだが……この女には届かない!


(本当にキターーーー!!!)


※穂乃果は喜びと複雑な感情で少し飛んでます。


知ってはいたが、本当に角田は放課後に私を呼び出して嘘告を実行してきた。覚悟はしていた。していたけど……


嬉しすぎる!!


(いいの!?ねえ?いいの!?)


この手を取れば遠慮なく積極的に角田にアピールができるチャンスだ。しかも、うまくいけば角田と正式に付き合える!


こんなサービス受けていいの!?私死なない?


「佐藤さん?」


何も言わず固まっている私を不自然に思ったのか角田が少し顔を上げてこちらの様子を伺っている。おっと、いけない。落ち着け私!


震える手をゆっくり前に差し出して角田の手を握ってみる。全力で。


「痛い!痛い!痛いよ佐藤さん!?」


「ご、ごめん。つ、つい緊張しちゃって……」


理想の恋人ライフを楽しめるから。


「その…手を握ってくれたってことは付き合ってくれるってことでいいんだよね?」


上目づかいでこちらを見てくる角田可愛い!!やばくない!?ねえ?ねえ?


い、いけない。落ち着け私。ステイステイ。


「もちろん!よろしくね!!」


もう遠慮いらないよね!?いいよね?


もう、返事待てない!やっちゃう!!


ぎゅー!!


「え?ぐへ!?」


ふふ、角田の体って意外とごつごつしてて男の子の体してる!やっば!テンション上がってきた!さらに先へ!私、行きまーす!


穂乃果の全力のハグは角田の骨を圧迫するほど強く気のせいでなければ骨がきしむ音がしている。


※この女、怪力属性持ってたの忘れてたよ……


「あれ?角田?角田!?」


怪力ヒロインのハグは角田の意識を見事刈り取っていったのであった。


__________________


「で、嘘告を知っている私を呼んで角田を運ばせたわけね?」


「は、はい……」


現在、私は全力のハグで角田をノックアウト。結果、事情を知っている望に連絡して角田を保健室に運んでもらったところだった。


ちなみに私が嘘告の計画を知っていることは説明済み。


「はあ、あのさ。そこまで喜んでるなら素直に全部話してちゃんと付き合いなよ」


「そ、それは……フェアじゃないかなって……」


「フェアって?」


「だって、初めに私たちが騙して嘘告したし……角田にもやり返す権利があるかなって……」


「はあ、穂乃果って変なところでまじめだよね」


望は呆れていたけど、私からすればいつまでも角田に罪悪感があったわけだしどうにか少しでも清算できないかなって考えてたわけで、私ができるのは気づかないふりをして少しでも彼の信用を得られるようにするだけだよ。


そうすれば角田は私の本気にも気づいてくれるし、一石二鳥なはず!


それに……


「うん?なに?」


「ううん。なんでもないよ」


私は視線を望から外して何でもないように笑ってみる。


望には負けられない。


角田の心は確かに私に向いてくれているけど、それと同時に望への気持ちも確実に持っている。もし、少しでも天秤が傾けばあっという間に望に勝ちを持っていかれる。


それだけは避けたい。だって、私は他の誰より望には負けたくないから。


「う、うう」


そんなことをしていると角田が目を覚ましたようだった。角田の瞼はゆっくりと開いて私たち望を確認して少し複雑そうに眼を逸らす。。


「ふ、二人が保健室に運んでくれたの?」


「うん。穂乃果から連絡もらって二人で運んだんだ」


「そ、そうなんだ。ありがとう……」


なんか、角田赤くない?望のこと意識してない?ねえ?ねえ?


これってあれだよね?キスが効いてるんだよね?私もする?ぶちゅーってしてやろうか?あん?


※内心では角田の初キスを奪われて大層お怒りの穂乃果さんです。


「いいんだよ。私たちの仲でしょ?」


ああ!今、絶対ワザと体を角田に押し付けたよ!きー!!なんてやらしいでしょ!


こうなれば意地だよ!


「そ、そうだよ?角田」


「あ、あの、二人とも近くない?」


「「ううん。全然近くないよ?」」


「そ、そう……」


角田は二人に挟まれるように両腕に体の一部を押し付けられていたので大変喜びに満ちているかと思いきや何とも言いえぬ雰囲気(修羅場)を感じて委縮しており、その感触を楽しむ余裕などなかったのだった。


(私、絶対負けないから)


こうして角田リードで進むはずの嘘告だったが、それは儚く砕け散っていた。この戦場はすでに彼女たちの舞台上だ。


________________


以上!対ありでした!


次回はとことん彼女たちのオンステージ!


お楽しみに!







読んでいただき、ありがとうございます。

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