花言葉はちゃんと調べて使いましょう。
対戦の結果。
見事に角田が勝者で始まったデート?は三者三様な状況だったが以外にも事故なく無事に進んでいた。
_____しかし、度重なるすれ違い、勘違いは確実に望と角田に襲い掛かっていた。
「ねえ、望。あれなんていいんじゃないかな?」
穂乃果はショッピングモール内のお店の棚に置いてある大きなぬいぐるみを指さしながら望の肩を揺らし聞く。
「う、うん。いいんじゃない?」
しかし、望はどこか挙動不審な返事。
「あーでもなー」
穂乃果はとても楽しそうのみ腕を組み悩んでいる。穂乃果からすればそれも楽しい。なにせ、未来が約束され余裕ができた。もう少し前の彼女ではない。
「ねえー角田はどう思う?」
穂乃果は角田に甘えるように腕に抱き着きそれはもう遠慮なく体を角田に密着させる。薄い布地越しにダイレクトに彼女の体の柔らかい感触が角田に伝わる。女性の体を嫌でも感じる。
「い、いいんじゃないかな?」
「もーさっきから二人ともそればっかり!」
「「ご、ごめん」」
角田と望は二人して穂乃果に謝る。
「もう、特別に今回だけは機嫌がいいから許してあげる♪」
そう言って彼女は再度プレゼント選びに戻る。そんな彼女を後ろから見ながら二人は非常に戸惑っていた。
「ねえ、辻井さん。なんか今日の穂乃果積極的じゃないかな?なんでだろう?」
「わ、私が知りたいくらいだよ………」
角田からすればプレゼントをあげるという理由から機嫌がいいのは分かるが、それにしても積極的すぎる。何せ穂乃果は罰ゲームで付き合っているだけ。そこまで積極的になる理由なんて角田には分からなかった。
(ま、まさか!?)
ここで角田の脳内に恐ろしい計画が浮かび上がる!
(佐藤さんはこの機会を利用して何か高価なものを買わせる気なのでは!?)
※いえ、ただの結婚確定で余裕の振る舞いなだけです。
「な、なんて恐ろしい子……」
角田が一人驚愕の事実に戦慄しているとき望もまたこの何とも不思議な状況に困惑。恐れていた。
(なんでそんな笑って機嫌よさそうなの!?彼氏が他の女を誘って一緒にデートしてるんだよ!?)
望には穂乃果の気持ちが一ミリも理解できない。普通は彼氏が他の女を自分たちのデートに参加させるなんて正気の沙汰ではないはずなのだが……
しかし、穂乃果は今も楽しそうにプレゼントをとても楽しそうに選んでいる。目の前はカオスだった。望からすればこの状況に追い込んだ角田もろとも理解不能だった。
「どうなってるのほんと……」
そうして穂乃果が楽しそうにプレゼント選びをしている後ろで二人は一層深く勘違いからできた迷路に迷い込む。
そんな中ただ一人、穂乃果だけは余裕だった。
(結婚確定!!結婚確定!!)
非常に残念なことに今の彼女に正常な判断など出来はしない。
それもすべて角田の将来約束宣言(お友達になりましょう宣言)のせいだった。穂乃果は角田からの宣言を受けてから頭の中を永遠と結婚確定!!コールが鳴り響いている状態になっている。
例えるなら常に非常ベルがずっと鳴り響いているような状態だ。
「これとかいいなー……」
小さく呟きながら穂乃果はジュエリーショップのショーケースに入った指輪を見ていた。
(いや、今は我慢しなきゃ。だって将来角田が情熱的な言葉とセットで指輪をくれるしね。ふふ)
※角田……強く生きろ。
しかし、こんな場面でも諦めないのが彼、角田の長所だった。
(理由は分からないけどこのままだと高いものを買わされる……ならこちらも考えがある!)
角田は覚悟を決めてジュエリーショップに足を踏み入れる。そして先ほど思いついた作戦を実行することにする。
角田はまず、お手頃価格なネックレスを《《二つ》》手に取りレジにて会計を済ませる。そうして穂乃果に近づく。
「穂乃果、少し後ろ向いてくれる?」
「え、い、いいけど」
そうしておとなしく後ろを向いている彼女を抱きしめるように覆い首にネックレスをつける。
「え、これ……」
それは小さなアイビーの花のネックレスだった。
「うん、よく似合ってる」
「こ、これプレゼントしてくれるの?」
「………高価なものではないけどアイビーの花を象ったこのネックレスは僕たちにぴったりだと思うんだ」
※アイビーの花言葉は結婚、永遠の愛。
「か、角田……ありがとう」
結婚、永遠の愛。
それを胸に穂乃果はペンダントを大切そうに眺める。
(……いいな……)
幸せそうな穂乃果を見ながら望は心の奥で淡い気持ちがあふれ出ていた。それはこぼれた感情の雫だった。
(……これでいいよね……)
ハーレムなんて望の望むものではないし恋愛は一途であるべきだ。そう理性で本能を納得させる。
そうして一人こぼれた感情を隠すように視線を少し下に下げていると、後ろに回していた手を急に握られ何かを渡される。
「え?」
視線を上げるといつの間にか横に角田が来ていた。
「穂乃果には秘密だよ?また怒るかもしれないからね」
困った風に笑いながら小さな声で告げる。
手を開くとそこには先ほど穂乃果にあげたものと同じアイビーのネックレスがあった。
「こ、これって」
「言ったでしょ、僕たちに必要なものだって」
「え?……え!?」
(あの時の言葉って私宛でもあったんだ……)
______完全に不意打ちだった。
「……花言葉知ってるんだよね?」
「もちろん。僕たちにぴったりでしょ?」
角田の目には不純なものなどなかった。少なくても望にはそう見えた。
「……分かった。私も覚悟を決めるよ」
「え?覚悟?」
「うん」
同じく角田も望の目には不純なものが見えなかった。その目はまっすぐでまるで心臓を射抜かれたような強い眼差しだった。
(え?そこまで僕と友達になるの嫌だったの?地味にショック……)
だが彼女はそこまで真摯に僕に向き合ってくれている。ちゃんと受け止めよう。
「僕も二人にふさわしくなれるように頑張るから」
「うん。よろしくね」
そうして穂乃果の知らぬところで事態は加速していく。
※ちなみにアイビーの花言葉は他にも色々ありまして例えば友情……とかね。
そうして三人は不思議な状態のまま罰ゲームの残り時間を過ごした。それはまあうまいこと勘違いをしたまま。
角田は順当に友情を望と育んでいると思いながら穂乃果との恋人ライフをエンジョイ。望はハーレムがうまくいくように気を使いながら。穂乃果は結婚コールを響かせ浮かれたまま時間は過ぎた。
________そして、罰ゲームの期限の一か月が経過した。
「ねえ、そろそろじゃないかな?」
角田は隣で漫画を読んでいる穂乃果におそるおそる聞く。
「えーなにがー?」
穂乃果は角田のベットに寝転がり漫画を読みながら答える。
「え?何がって……そのもうすぐ付き合って一か月じゃないかなって……」
「ああ!そうだね!」
(やっと分かってくれた?)
「一か月記念日だね!記念日パーティーしようか!」
「え、ああ……そうだね……」
なんで!?全然別れる気配無いんだけど!?
※自分の言動や発言を思い出しましょう。
当然の結果なのだが、何も理解できていない角田。そんな彼はこれから起こる事態の収拾に奔走する羽目になっていくことなど知る由もないのだった。
次回予告。
おいっす!角田だぞ!まさかこんなことになるなんて世界はおもしれーな!角田ワクワクするぞ!それはそうと今から入れる保険てありますか?
次回もお楽しみに!
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