反転 無意識
※今回は第三者の視点で最高にとんだ状況を実況してまいります。
では、対戦お願いします!
ゴーン!
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「はあ、どうしよう……最高に楽しみなんだけど」
有名な犬の像の前で男、角田は楽しみで今にも飛び跳ねそうだった。それは顔にも出ており終始にこにこしていた。
「ねえ、あの人すっごいイケメン……しかも満面の笑顔………やばい。メロいわ……」
「うん………最高にメロい……」
その角田の眩しい笑顔は道行く女性たちを無自覚に魅了していた。その素材の良さも相まって見事に沼に落としていた。
しかし、角田はそんなことには気づかない。今彼は目の前にあるお友達たちとのお出かけというイベントに夢中でそれどころではない。
(まさか恋人ライフを楽しむはずがこんなことまで体験できるなんて!)
彼は感動していた。何せ角田的には恋人ライフをエンジョイするつもりだったのにお友達ライフも楽しめるなんてメインディッシュにおまけがついていたような嬉しさだ。
(ふふ、本当に辻井さんには感謝しなくちゃな)
※彼はポジティブすぎるだけですので決して真似をしないでください!
「お、お待たせ……」
「あ、辻井さん!」
振り返るとそこにはラフな格好をした望がいた。彼女はそれはもう心拍数が上がっていた。
(ど、どうかな………これで正解なのかな?)
角田からのハーレム発言。
※完全に誤解です。
その後に堂々のハーレムデート。彼女からすればそれに賛同する穂乃果も角田も意味が分からなかった。故に悩んだ。いったいどこまで本気で挑めばいいのか。化粧はどうする?服は?結果、彼女は逃げた。
(と、とりあえずこの格好なら私がハーレムに乗り気ではないって伝えられるはず……だよね?)
とりあえずの平穏を選びとにかくこちらはハーレムの一員になる気はないとアピールするようにしたのだ。
「辻井さん……その格好……」
「な、なに?」
望はわずかに手に力が入る。そして目をきつく閉じる。分かっていた。もし、こんなラフな格好で来たら角田は失望すると。だが、彼女は彼のハーレムの一員なんて御免だった。
(私は彼の一番になりたい……)
それなら失望されるほうがいいと。だからこの反応は仕方ない。そう割り切っていた。しかし、その未来が目の前に来ると体は怯えていた。
「いつもとニュアンスが違ってていいね!」
そんな望の予想の斜め上を行くのが角田だった。
「え?いいの!?」
「うん!いつもは可愛いって感じだけど今日の服装はスポーティーみたいな感じでかっこよくていいと思う!僕は好きだな!」
まずい。彼を喜ばせてしまった。これではハーレムに加わる気がないと意思を示せない。このままではよくない。だけど………
「あ、ありがとう……へへ」
望の頬はとろける。恋する乙女の弱点は好きな人なのだから。
だが、恋する乙女の弱点はもう一つ……
「のーぞーみー?」
「ひゃ!?」
望の後ろからそれは来た。
「ほ、穂乃果」
そう、もう一つの弱点。それは恋敵である。
「なににやにやしてるのかな?」
「え、えっと」
望は必死に脳みそをフル回転させる。
今、穂乃果の脳内では角田が罰ゲームと分かって付き合っていると知らない状況でなおかつそのまま付き合う気だと知らないことになっている。だが望は知っている。密かに角田は自分にも好意があるということ。そしてハーレムを作る気だと。
※愉快な妄想ですね。
故にここで答えを間違えるわけにはいかない。はずなのだが……
「あのね、角田が私の服装が似合ってるって……へへ」
「………へえーそうなんだー」
乙女は自慢したいものなのだ。許してほしい。
「角田、どういうことかな?」
「え?えっと……」
そして、ここでも脳内でおめでたい角田。
彼の脳内では穂乃果は彼女兼将来確定のお友達だった。
※この男も色々異常である。
(な、なんで怒ってるんだろう?辻井さんだけ褒めたからかな?仮にも付き合ってる設定だから彼女じゃない女性ばかりを褒めるのは気分がよくなかったかな?)
そんなネガティブな彼の思考はどこまでも自分に《《都合》》がよく単純だった。
「穂乃果、とっても似合ってる。可愛いよ」
角田はいつもの恋人生活エンジョイモードに入り決め顔で穂乃果の肩を掴みまっすぐ見つめ告げる。
「そ、そうかなー」
「うん!最高に可愛いよ!」
「えへへー」
※恋する乙女は好きな人が弱点………すぎない!?
以上対ありでした。
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