表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜に異世界は生ぬるい〜奉公から始まる楽勝平民ライフ  作者: 明和里苳


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
60/86

第60話 採集

「だってトリニダードさん、ベテランなのに若く見えるじゃないですかぁ……」


「いやだから、『若く見えますね』で止めときゃよかったんじゃね……」


「だって、気になることがあるか聞かれたので……」


「女性に年齢を聞くのはどんな場合でもアウトだよ……」


 俺は悪くない。質問があるかと言われたから質問しただけだ。確かに思い変えせば、女性に年齢を聞くのはマズかったかもしれない。だが、下手したら駆け出し冒険者(エルマノス)のスサニタさんと同じか、それよりも下に見えるんだぞ。美魔女だって褒めてんのに、答えがゲンコツとか酷い仕打ちだ。


 そしてここでトラップがもう一つ。そのスサニタさんまで年齢を気にしているらしい。なんでだ。まだ十八だぞ。


「なんでって、もうガッツリ適齢期じゃねぇか。王都でイケメンを探すって躍起になってんだから、刺激すんなよ」


「ッカーっ、ダメだ! やっぱ俺もスサねえと抜ける! 王都の男なんかにスサ姉をやれるかよ!」


「おいお前ら、静かに歩け」


 そうか。こっちの世界、婚活が早いんだ。俺、ちょっと大きめの地雷を踏み抜いたのかもしれない。




「悪ィが、あんま時間ねェからパパッとな」


 トマスさんとトリニダードさんが周囲を警戒する中、俺たちは森の中で小休憩を取ることになった。さすがは森の中層、ここでのんびり弁当を広げるわけにはいかない。音を立てないように干し肉を齧り、水でふやかしながら流し込む。こうしていると、これまでの森の探索が、いかにお遊びだったかを思い知らされる。


 そしてお遊びだったのは、休憩だけじゃない。


「おお……これも、これも!」


「ちょっとアンタ、噂には聞いてたけどやるわねぇ」


 さっきからフルシカトだったトリニダードさんの声がする。しかしそんなことはどうでもいい。薬草だ。ここには、強い光を放つ植物がたくさん生えている。そして草が光ってるということは、地面も光ってる。おお、よく見ると木も光ってるヤツあるな。幹じゃなくて実かな。


「おおロドリゴ。コイツとコイツはわかるけどよ、そっちのちっこいのは気づかんかったぜ」


「あら珍しい。神殿で習ったけど、実物を見たのは初めてね。こんな森にも生えてるなんて」


「スサ姉が珍しいっつうんなら相当だな」


「なあプリィ、俺どれが薬草かなんてわかんねぇよ」


 気がつけば、みんな俺の背後でギャラリーになっている。「コイツは薬草採集中にスライムにやられる」と知れ渡っているからだ。


「しっかし冒険者ギルドで話題になってたが、こんな迷いもなく薬草を集めるとはな。中層に声をかけて正解だったぜ」


「料理レシピに、刻印なしでスキル習得だけでも相当なものなのにぃ。ペピト坊ちゃん、すごい手駒を見つけたわねぇ?」


「ふふっ。まあその分、目が離せないんだけどね」


「それにしてもそんな薬草の知識、どこで手に入れたんだ? ロドリゴはまだ見習いになったばかりだし、スサ姉すら見たことのない薬草を簡単に見分けるなんて」


「ヒッ、セベリノさん……そ、その、勉強部屋の本で読んだっていうか」


「プリ兄ィ、そんな本あったかァ?」


「ああっ、変わった形の葉っぱダナー。スサニタさん、これって薬草ですかぁ?」


「どうしたの急に? 今までそんなこと聞いてきたことなかったわよね?」


 チッ、勘のいい孤児院組は嫌いだよ。てか、薬草かどうかなんて俺にはこれっぽっちもわからない。俺が知ってるのは、冒険者ギルドに置いてある初心者用の薬草見本だけだ。あとは、第三の目()で見て光ってるヤツを摘んでるだけだから知らん。


「ロドリゴ、あんまり一箇所に留まれねェからほどほどにな。後で帰ってから仕分けてもいいんだからよ」


「はぁい」


 トマスさんの援護射撃が地味にありがたい。しかしアラスの二人とペピトは、なんだか訳知り顔でヒソヒソしている。くそっ、手駒認定ってやつか……ッ!

すみません、前話までに「パロマの雫」か「パロマの涙」どっち?というご指摘をいただきました。

最初は涙にするつもりが、後で「涙だとちょっと悲しいかなぁ」と思って雫に変えたつもりでした。

後で雫に訂正させていただきますね。

ご指摘ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ