chapter65 魔法の習得に向けて
オレたちは召喚士と従魔師の違いについて、ルークさんから教えてもらった。
気付けば王宮を出て、門の近くまで来ていた。
昨日と同じ場所へ行くようだ。
「詳しいのね?」
オレが感心していると、笹村さんがルークさんにそう尋ねた。
「職業柄というか……兄貴の職業が従魔師で、妹の職業が召喚士なんだよ。だから昔、いろいろ教えてもらったことがあるのさ」
ルークさんはそう説明した。
「へぇ、そうなのね」
笹村さんは納得したように頷いた。
そして門に着くと、昨日と同じように門番へ説明を行い、オレたちは郊外へ向かった。
■ ■ ■
郊外へ出ると、ルークさんが尋ねてきた。
「それで、今日はどうするんだ?
昨日と同じように勇者さんが討伐するのか?」
「いえ。オレが魔法を使えることは確認できましたからね。今日は他のみんなにも魔法を使えるようになってほしいと思っています」
そう答えると、ルークさんは興味深そうに目を細めた。
「ほう……それはどうしてだい?」
「この世界は危険に溢れていますからね。自分の身を守る術はあった方がいいと思うんです。
それに、この先オレに何かあって、みんなを守れなくなったり、戦えなくなったりする可能性だってありますから」
オレがそう言うと、ルークさんは納得したように頷いた。
「確かにな。自分の身を守る力を身につけるのは大事だ。ということは、今日はサポートに回るのか?」
「そうしようと思っています」
さて、魔法のおさらいといこうか。
オレたちは全員、無魔法を使える。
無魔法とは無属性魔法のことだ。
属性を持たない、魔力そのものを扱う魔法である。
オレはみんなの方を向いた。
「魔法についておさらいするよ」
みんなが真剣な表情でこちらを見る。
「まずは、自分の中にある魔力を感じること。魔法を使うには精神を落ち着かせないと上手く操作できないらしいから、ゆっくり呼吸をして気持ちを落ち着かせる」
オレは説明を続ける。
「次に、体の中にあるエネルギーを循環させるイメージで魔力を動かす。そして掌や指先から魔力を放出するイメージを作るんだ」
みんなは黙って話を聞いている。
「そこまでできたら、使いたい魔法を想像して詠唱する」
オレは実際にやって見せることにした。
「――《魔力球》」
掌の上に、直径七センチほどの紫色の球体が現れる。
オレはみんなにお手本を見せながら、魔力球を維持したのだった。
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