約束のピクニック①
「良かった。雨は降ってない。雲も濃くない。出掛けられそうね」
前回は雨になってしまったので天気がいいだけでありがたい。それに今回はエスクードに相談し安全なできれば護衛を少なくしても大丈夫な場所で皆が走ったり声をあげても目立たない場所を探してもらったのだ。
護衛を少なくしてもの部分にかなり苦戦したようだが我が国が誇る頭脳はきちんと三つほど候補を見つけ出し打診してくれた。
一つは湖が綺麗な山中。開けているので誰かが来れば見やすいが動物たちも来るのでそちらの心配があるとのこと。
二つ目はなだらかな丘で村の子供たちも普段遊んでいるようなのどかな場所。ただし三時間ほどかかるので日帰りではすこし大変かもしれない。
三つ目は森の中にある城の庭。近場だが色々と噂のある森を抜けるのでなにかと遭遇する可能性もある。城の持ち主には許可をとっているとのこと。
絵付きで解説してくれたエスクードを、四角い細メガネをかけてスーツ着てプレゼンテーションでも指し棒もってやっていたら一流営業マンっぽいかもとニマニマしながら楽しんだ。
どれも魅力的ではあったが結局遠出はしない方がいう結論になったので三つ目の森に向かうことになっている。本当は遠足のように歩きたかったのだがそれは却下された。仕方がないとはいえ運動不足が不安な今日この頃である。
走ったり木登りしたり存分に楽しもうとジャージで着替えて待っていたらミリヤに朝から怒られてしまった。気分は体育祭だったのに、普通にコルセット付きのドレスを着せられそうになって断固反対した。
なぜ贈り人経ちはズボン又はキュロットを流行らせておいてくれなかったのだろう。本当は裁縫ができればオランジュとペッシュとミラベルの体操着だけでも作ってあげたいのにそれもできない。
とりあえず動けるように軽装でと念を押したのでドレスは着てこないとは思うが、このミリヤの反応を見ていると心配である。
「今日はおめかしはしないの。化粧も要らない。グルナードがくれた仕事着でいいから、コルセットも着けないわよ」
「しかし姫様、オランジュ殿下やミラベル嬢だけならまだしも護衛の騎士やグルナード様もいらっしゃる外での活動です。万が一反王妃派の方に見られれば大変なスキャンダルにされかねません」
そうかもしれないが、オランジュとおもいっきり走ったりはしゃぎたいのだ。お互いストレス発散するべきだと思う。
「これだけはっちゃけていたら王妃とは思わないでしょう。むしろそっちの方がオランジュ派が一丸となれていいんじゃない?」
「姫様!」
ミリヤのお説教を聞き流して簡単に着替える。スカートで木登りはやっぱりできないだろうなと思って一応ジャージもこっそり荷物に畳んでいれておいた。
次の難関は台所である。




