4、真実のお話
『竜の乙女だって?』『そんなのまだやってたのあの国』『勘弁してくれ』『望んでない』『困る』『またか』
等々…よく聴いてみるとなにやら竜の乙女は竜族の方達には馴染みがないようですが、これは一体………?
頭上に?を浮かべた私に黄金色の竜が
『【それ】は人が勝手に始めたのでな。我らは迷惑しているのだ』
曰く、人族を纏めあげた初代女王陛下が、平和を願った竜族の方に惚れてしまい、どうしても一緒になりたくて竜族からのお達しという体裁をとって玉座を退き竜の谷へ押し掛けて、そのまま居着いて一生を竜の谷で終え、
それを人族が誤った解釈をし、徐々に今の竜の乙女の伝説になった。
ということらしい。
今まで来た他の竜の乙女達は別の国へ送り届けたり、自宅から身内の方のお迎えが来て帰ったりしていったそうで、初代女王以外はこの谷には人族は来なかったそうです。
それを聞いた私は衝撃と戦慄が駆け抜けました。なんていうことでしょう!
私も初代女王陛下と変わりないではないか、と。
「あの、申し訳ないのですが、私嬉々として家を出てきましたので、家の者の迎えは来ませんし、えっと…その………実は…私………」
竜族の方達はじっと私の話を聞いてくださり、目で続きを促されました、これを伝えたらすぐさま叩き出されたりとかされそうですが、大丈夫でしょうか……
ごくりと唾を飲み込んだ私は一息に言い切った。
「そちらの黒銀のお方にプロポーズをして(鱗を舐めて味見をして)いただいてしまいました」
『なんと…!』『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!言うな言うなよぉぉぉぉ!!!!!』
黄金色の竜と旦那様がほぼ同時に声をあげて、旦那様は涙目で地団駄を踏んでいます。なんて可愛らしいそのお目目舐めても良いですか、ダメですかね。しょんぼり。
他の竜の方々は旦那様の反応を見て慄いた様に私に顔を向けています。
『ほんと、いい加減にしてよぉぉぉぉ!!!』
泣いて叫んでいた旦那様が突然、
ぼふん
と音がして煙?に包まれそこから小さい(といっても私から見たら大きい)影が飛び出して私の目の前に着地しました。
「やめろ今すぐその話をやめろ、ほんっと、辞めてくださいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
現れたのは銀色短髪に黒銀の瞳の青年でした。
私の両肩を掴み揺さぶりながら必死にそう言います。どなたか分かりませんが私人間には興味がありませんのよ…
かなりの力で揺さぶられ過ぎた私はそのまま気を失ってしまいました。




