↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
57/93

064⚫️予定は未定

妻はいつものように爆走を始めた。


次女さん、三女さんと相続の話をして彼女たちを見送ったあと、

妻は新たな漫画サイトを見つけた。

どうしても読みたいストーリーがあるという。

彼はかつて月収の何倍もの課金をした記憶に恐怖した。

だが、そのことは前例として告げることはできない。

そんなことをすれば、妻の怒りが大爆発するのだ。

彼に矢継ぎ早に質問する妻。

だが、またも要領を得ない。

妻の問いは、問いの形をしていながら、内容がまるで定まっていない。

彼が全ての状況を知っていて、それを出し惜しみしている、

と言わんばかりだ。

その目には彼が神のように映っているのか。

妻が全てを仕切る神なのに。


亡き義両親宅のメンテナンスが次々と必要となる。

彼一人の力では限界である。

だが、妻はそれが彼の責務だと追求して止まない。

専門家に任せることができなければ、その希望は永遠に叶わない。

それを指摘し業者の依頼を促す度に、

妻は不機嫌となり、その許可を下すのは、あした、という。

その明日はいつまでたっても来ない。

期限は無期限に延長され、

”予定は未定であり決定ではない。”

記憶にあるその言葉が、彼の胸に重く沈む。

彼の混迷と困惑は尽きない。

最早、これまでなのか。

暗い気持ちで、今、彼はキーボードを叩いている。


〈付け足し〉翌朝、妻は「今日は連絡、やめとく」と言った。

      やはりか。やれやれ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。