表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/130

トリオの取り押さえ


 次に目を覚ましたのはどこかの倉庫の中だった。


「………んあ? あれ、ここ……?」


 なぜだか俺は椅子に手足を縛り付けられた状態で寝ていた。


「えっと……」


 この状況を見てもなにが起きているのかがさっぱりわからない。というか、思い出そうとすると頭の後頭部がずきずきと痛む。


 なんでこんなところにいるんだ? てか、俺は何してたんだっけ?


 天井から延びる数本の蛍光灯のおかげで、意識だけは急速に覚醒していくが、一向に自分がここにいる理由だけはわからなかった。


「お目覚めかね、黒崎翔太」


 誰かいるっ!?


 慌てて首だけを声のした方に向けると、そこにはがたいのいい男たちがいた。先陣を切って出てきたのは三名。


 服を見た限りでは、俺と同じ学生服を来ているのでおそらく学園の生徒たちだろう。いやなんか白とかピンクのマント羽織ってるけど。


 その中の一人が再度話しかけてくる。


「黒崎翔太。君はなぜここにいるかわかるかね?」


 武術の心得があった俺としては、コイツの体を見ただけで直観した。


 強い。それもかなり。ふざけたなりだけど。


 別に今すぐに闘うわけではないが、ここから強引に逃げ出すことはできそうにない。


 出来るだけコイツとは闘いたくないな、と思うほどには強さを感じた。


「いや、わからないんですけど」


 内心の震えをなんとか抑えながら、困惑した声で答えてみる。


 すると、側にいた若干小太りの男が言った。


「君の罪は和葉様に近づいたことだよ!!」


 なぜか半ギレだった。


「は? ………和葉さん?」


 なんでここで和葉の名前が出てくるんだ?


「そうやって親しげな呼び方も気にくわないであります!」


 続けざまにかなり長身の男が憤慨する。


 180センチはあるだろうか? つり下がってる蛍光灯に頭が当たっていた。なんか、痛っ、とか言ってるし。


「まだ僕らが誰だかわかってないようだね」


「教えてやるよ!!」


「いくであります!」


 そう言って各々が決めポーズらしき格好を取り、


「我ら! 水無和葉様を御守りするKZH親衛隊!!」


「はーん」


「「「反応うっすぅぅぅ!!」」」


 いや、なんとなく流れで気づいてたからね?


 というか迂闊だった。今更ながらに和葉に言われていたことを思い出す。


『親衛隊の子たち、面倒くさいから絡まれたらダメよぉ?』


 まさか本当に絡まれるとは思ってもなかった。


「てか、KZHってなんだよ? 語呂悪いな」


「なにを! 和葉様の御名前を愚弄する気か!?」


「僕らの名前と一致してるんだよ!! これは運命なんだ!」


「リーダーの神月護こうづきまもる殿! 2番手の象島俊ぞうじましゅん殿! そして吾輩が踏富吻であります!三人そろって親衛隊でござる!!」


「ちょっと待て! 最後なんて言ったぁ!?」


「いやだから、三人そろって……」


「その前!」


「リーダーの……」


「飛びすぎだから! お前の名前を聞いてんだよ」


「は………」


 は ?あれ、さっきそう言ったか?


「は、恥ずかしいでござるぅ……」


 うっせ! 黙れ! その上目遣いやめろ! 気持ち悪いんだよ!


「ああもう! んじゃああそこにずっと座ってる奴は誰なんだよ!?」


 これ以上は気持ち悪い長身の男を見ていられず、目をそらした先にいた気になっていた奴を指さした。


「「「あ……」」」


 三人は一斉に押し黙る。


「ども、忍野おしのです……」


 そこには膝を抱えて座っている一人の男子生徒がいた。

















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ